妖の味方――青き来訪者の協力依頼
警官は笑顔で話をしたいと言ったが
内心 混乱していた
殺したと報告を受けた白爪 一葉を三葉と
重ねてしまったのだ
最初の人のいい笑顔は
消えかかり汗で汚れた苦笑いに変化して行く
警官自身も分かっていたのか
落ち着きを取り戻すように
「はぁ」と一息ついて
「失礼ですが 弟さんデスよね」と
確認をすると
オドオドする警官に
三葉のいたずら心も動き始め楽しそうに
警官を見つめると「触ってみる?」と
からかい始める
一瞬 その場の空気が固まった
とてつもない危機感を感じた二葉は
三葉の左腕を操り背中をつねると
[みぃ〜つバァー]と殺意混じりの声で注意する
痛さと怖さに冷汗を流す三葉は
「わかったわかった」と
小声で反省する
その様子はバッチリ聞こえ
体が固まリ始めるが数秒で復帰し
「お邪魔してもよろしいでショウか」と
震えた声で話を逸らすと
三葉はニコリと笑い
女性の声で「どうぞ」と言って
家を案内する
リビングに向かう短い廊下を歩く三葉は
「あなたはだぁれ?」と
自己紹介を勧めると
警官は「アクターブレイクです」と答え
「私は今の政策
妖怪は殺ㇲに不満を持っていマス
そこであなたに協力をお願いしに来まシタ」と
訪問理由まで伝えるアクターに三葉は
「えぇ」と困ったように呟き
「それ 手伝うことってあるの?」と頭を抱えてみると
アクターは笑顔のまま
「アトでゆっくり話しまショウ」と話を逸らす
その様子に胡散臭さが残る三葉は
何かを言いたそうにアクターを睨むと
何かを勘違いしたアクターは「どうしましたカ?」と
店員のように質問をする
その一声が
三葉の地雷を踏み込んだ
三葉は楽しそうに笑みを浮かべ
「男だけど 一人称何がいい?」と爆弾を投げかける
もう何度目かわからない爆発に
アクターは体がフリーズし「〜〜」と
声にならない声をあげる
動きが止まったアクターの視界に
運よく入った椅子を見つけ
最後の力を振り絞り
「あそこで イイでしょう」と指を指して
必死に話を逸らす
三葉はアクターの指を沿うように
首を動かすと愛でるような笑顔で
「ウチもそこでいいよ」と
答え足早に向かっていく
後ろの二葉は面白いものを見たと笑いながら
【やり過ぎよ】と
呟いたのだった




