明暗ーー勝ちと負けの間
三葉の行動を合図に
動き始めた夜凪は
足音の代わりにグサリぐさりと
刺突音を鳴らして淡々と歩く
気づけば十数人ほどいた誘拐犯を
皆殺しにしていた
「ふぅ」と一息ついた三葉は
夜凪を睨むと「夜凪はなんで
返り血ついてないの?」と
キレぎみに呟いた
そんな三葉の様子に
「タオルと上着を買ってくる」と
言って逃げるように去ろうとしたが
三葉は「まって」と声をかけて
夜凪を止める
三葉はどこからか上着を
取り出すと血まみれの服を隠すように
上着を着込んだ
三葉の様子を見ていた夜凪は
(気にかけた俺が
馬鹿だったか)と心のなかで呟くと
「俺は
帰るからな」と三葉に伝えて
帰路についた
夜凪を追いかけるように走った三葉は
【返ったらお風呂かぁ
よろしく二葉】と二葉に声をかける
こうして三葉の捜索は
血の匂いとともに幕を閉じた
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その頃
行方不明の少女を探し始めた紬は
妖怪の匂いを頼りに路地裏へ向かった
その先に模様のある瞳を持った
男性がいた
妖怪と確信した紬は
(アクターから聞いてない妖怪)と
警戒しながら相手を観察する
紬の体をじっくりと眺めていた男は
「妖怪ミッケ」と言って殴りかかった
紬は男の腕を裏拳で弾き飛ばし
開いた左肘を男のみぞおちに打ち込む瞬間
紬の背後からバチバチと音が鳴り
体に電撃が走る
紬はすぐに後ろを振り向くが
二人目を確認した所で倒れ込む
柄目の男はうつ伏せに倒れる紬の頭部を
容赦なく殴り気絶させる
柄目の男は「この子どうする?」と
スタンガンをもつ男に質問すると
「うちに持ち帰る」と答えた
柄目の男は紬を背負うと
「殺したかったなぁ」と
呟いて歩き始めた




