古代魔導書の解読
「で、ラウキアはどんな報酬が欲しいの?」
カミラがシミリートの発言を無視するように、話を戻す。
「……能力が低い者より優れていることを高く売りつけようとしたのに、その上を行かれてしまったようだから……普通に魔力の提供で良いわよ」
ギアマより優れているラウキアではあるが、ベリスより劣っているようであることを指しているのだろう。
「それならばユリも良いわよね?」
「ま、そうね。カミラの言うように魔力の供給だけならば」
そこで話が落ち着いたので、ヨルクが戦闘とは関係ないときに、黒い斧はユリアンネの近くに借りておくことになった。
「じゃあ、改めてよろしくね」
「そうね、このくらいの魔力を貰えるならば」
まずはこの魔導書に書かれていることの全体像をラウキアに確認する。
「ざっと見た感じ、色々な属性の魔法が書かれているようね。この辺りなんて、あなたも使っているでしょう?」
言われてみたところには、確かに自分も知る≪炎壁≫の魔術語がある。
「もう少し全体を見て貰って、どんな魔法が書かれているか教えてくれる?」
「そうね、分かるところまで、というところで。この辺りなんて難しいわ。地面が引きつける力?読み方が違っているのかしら」
もしかすると重力のことなのであろうか。
「土属性のところ?」
「あら、意味がわかるの?」
「何となくそう思っただけよ」
「ふーん。まぁ良いわ。もうちょっと時間を貰うわよ」
ラウキアが静かに書物を読む姿は絵になると思ってしまうユリアンネであった。




