古代語の魔導書
「ところで、ユリ。バザーとか色々と考えてくれているけれど、この前に見つけた魔導書の方はどうなったの?」
カミラが話を振ってくる。
先日、不死ダンジョンで見つけた魔導書のことである。
「あれね。今の時代の文字が使われていないから、読み解くのが大変なのよね」
「どういうこと?」
「いつもの魔導書って、魔法そのものの魔術語以外では現代語で解説が書いてあるのよ。でも、あの魔導書は全部が魔術語なの」
「え?その文字すべてが魔法ってこと?」
「うーん、ややこしいのだけど。今は魔術語って呼んでいる言葉って、古代の言葉らしいのよね」
「だから、一緒に見つけた金貨に刻まれていた文字もよく似ていると言っていたのね」
昔は日常的に使用していた言葉、文字。だから古代の遺物にはそれらが使われている。
魔法も昔はもっと普及していたということだろうか。
その当時から少しずつ伝わる一部だけを今の時代で使っていると。古代からの魔道具もそうである。
「じゃあ、魔法が得意なユリならばこの本を読み解いて、今では使う人も居なくなった魔法を覚えたりできるの?」
「え?あ、確かに、今に伝わっていない魔法の可能性もあるのね」
「そんなの、悪魔たちに聞いたら良いんじゃ無いのか?とても長生きなんだろう?」
「シミ!」
「なんだよ!」
「あんた、たまに賢いわね」
カミラに変な褒め方をされて、少し不満な顔をしているシミリート。
でも、確かに悪魔たちに聞いてみることは思いついていなかったので、素直にシミリートに感謝するユリアンネ。




