バザーの開催3
「あら、良いじゃない」
王都の城壁外で気楽な露天市場、バザーの開催をオリガ王女に提案したことを仲間に共有したユリアンネ。
カミラがそのことにすぐに反応する。
「正直、この店舗の客層と避難民はあっていないと思うわ。それこそ、魔物の牙や骨を素材にした簡単な刃物などなら、そのバザーだと売れそうね」
「なるほど。俺が孤児たちにそれを教えてあげれば良いのか?」
「ヨルク、そうだけれど、そしたら私が教えることがなくなるじゃない。あなたは金属、私は細工物にしてよ」
「どっちでも良いじゃない。持ち手はカミラが紐で細工するように教えてあげて、ヨルクは刃の部分の研ぎ方を教えてあげるとか」
「そうなれば、とても簡単な調理をした食べ物も売れそうだな。串焼き、塩焼き程度ならば子どもたちも危なくないように教えられるか」
「簡単な皮のなめし方でも良いかも」
「店舗で売るほど高品質になる前の、練習にしたものを売るのでも良いと思うのよ」
孤児たちが独り立ちできるための職業訓練のことで、日頃から悩んでいた仲間たちには響いた感じである。
「そうなると、敵の倒し方も気をつけさせた方がいいな」
「もちろん、余裕ができてから、で良いのだけど。素材に傷をつけない倒し方は、そのまま、急所を狙ってこちらに余力を作れることに繋がるよな」
「そういえば、最近、弓を教えて欲しいという女の子が増えた気がするわ。そういうことも教えてあげた方がいいわね」
おそらくゾフィに弓を習いに来たのは、ダニークが仲間に求めた関係であろう。
バザーの開催一つが色々なことに繋がり好回転しそうで、顔がニヤけてしまうユリアンネ。




