バザーの開催2
「ご提案は分かりますが……」
王都の城壁の外での安い露天市場、バザーの開催についてユリアンネから提案されているオリガ王女。懸念があるようである。
「今のお店を経営している人から反対があるかと。皆さんもそうでは無いのですか?」
「もちろん、その面もあると思います。ただ、正直なところ、店舗を経営されている人の客層とは違う売り手と買い手になるので、あまり影響がないかと思います。それよりも、商品にならないものを売りにくる人、ありえないほどの安い金額で買いたいと値切ってくる人が減る可能性もあります」
「なるほど。でも、本当の狙いはなんですか?」
「あ、やはり分かりますか。はい、孤児たちにもっと気楽に商人の練習をさせてあげたいのもありまして」
「と言いますと?」
「今、魔物を狩りに行っている子どもたちがいます。でも、彼らが売れるのは冒険者ギルドで買い取りをする魔石と討伐証明くらいです」
「そうなりますよね」
「でも、たとえばゴブリンが持っている金属製の武器、それどころか棍棒でも、その市場では買ってくれる人がいると思うのです」
「なるほど。角兎を狩りに行っている避難民の人たち……」
「はい。通常でしたらそれらはお店ではまともに買い取ってくれませんし、王都の既存の露天市場でも買ってくれる人はほぼいません。でも、そのバザーでならば、と」
「分かりました。確かに、今の避難民たちの生活をなんとかする必要があります。また、魔物を安全に狩る人を増やすことにも貢献できるということですね」
「はい」
「本当はもっと気楽なフリーマーケットのような感じだったら良かったのですが……」
「早く、そのような平和な状態にしないといけないですね」
この世界ではイメージが伝わらないはずの単語について、つい返事をしてしまうユリアンネ。




