バザーの開催
「実はバザーの開催を声掛けしていただきたく」
ユリアンネがオリガ王女に相談をする。
「え?この王都でも露天市場はありますよね?中心部の役所近くの広場ですが」
「はい。ただ、雰囲気としては、食べ歩きの屋台以外では一般人が家で余ったものを売りに来ているのが多い感じで」
「そうですね。もともと裕福な人の少ない国ですので、そんな感じになるかと」
「それと、役所近くというのが堅苦しくならないですか?」
「言われてみるとそうですが、あまり目の届かないところで無秩序になるのも危険かと」
「それもそうなんですが、避難民がここまで増えてくると、王都に入りきれていない人も多いと思うのですよ」
「それは確かに」
「かといって、そういう人たちに、その市場に出品や買いに行くためだけに王都の出入りをチェックするのも大変ですよね」
「……つまり、王都の城門の外で、もっと気楽な市場、バザーを開催した方が良いというご提案ですね」
「はい、出過ぎた真似と思いますが」
「いえ、そのようなことは。ただ、目的をお伺いしても?」
「私たち、旅をしている中で色々な国を見て来ました。しばらく滞在したモンタール王国の王都シャトニーでは、王都の中の市場と違ってとても雑多な感じの市場がありました。単価も安かったですが、それで生計を立てている人もいると認識しています」
「はい」
「避難民が増えた今、手元のお金も少ないので、普通の店では買い取ってもらえないようなものでもお金に変えたい人が多いかと。逆に少しでも安くものを買いたい人も多いのでは無いかと」




