地震 2
『お母さん!!』
避難所の体育館に着くと、花音のお母さんと幸音の両親がいた。
『大丈夫だった…?ほっぺが傷ついてる…』
お母さんは鞄から絆創膏をとって、花音の頬に貼った。
『ありがとう…。ねぇ幸音は!?まだ連絡取れてない…?』
『うん……』
『どうしよう…幸音が建物の下敷きになってたら…』
幸音のお母さんは泣きながら言った。
(建物の下敷き…)
幸音が建物下敷きになってると考えると、心臓がバクバクとうるさかった。
『私…探しにいく…』
『え、何言ってるの!?やめなさい!』
花音のお母さんは花音の腕を掴んだ。
『私にとって大切な人なの!ずっと一緒にいるって約束した人なの!!だから…』
お母さんの手を振り払って外に出た。
『花音!!』
お母さんの言葉を無視して走り出した。
外に出るとほとんどの家は崩壊していた。
『幸音が通ってる塾はこのへんのはず…!』
駅の近くの塾だった。
駅のホームには人でたくさんだった。
駅の近くに人だかりがたくさんできていた。
人ごみを掻き分け、中に入っていった。
『え…』
「△○塾」と書かれた看板は真っ二つに折れて、建物は崩れていた。
自衛隊の人がガレキをかき分けて『誰かいますかー!』と声をかけていた。
花音は走ってガレキをかき分けて『幸音!!幸音!!』と大声で彼の名を呼んだ。
『お嬢ちゃん!なにやってるんだ!』
自衛隊の1人が花音に話しかけた
『私の大切な人が…。この塾にいたんです!助けてください!!』
(いつも私は幸音に助けてもらっていた。今度は私が助けなきゃ…!!)
『そんなこと言っても…』
『じゃあ、私が探しますから!自衛隊の方は、他の方を助けてください!!』
花音は泣きながらガレキを素手でどかした。手は血だらけで、爪の間に砂が入る。
『あっ…』
ガレキから何か柔らかいものが花音の手に触れた。
『誰かいる…!』
急いでガレキをどかしていると。
『お嬢ちゃん、どきなさい』
自衛隊の人が花音に言った。
花音はおとなしくその場からどいた。
自衛隊の人が大きいガレキから細かいガレキまでをどかしていった。そして…
『幸音!!!』
出てきた男性は、幸音だった。
花音は幸音に近づいた。
幸音の体はボロボロだった。時に右腕が深く傷を負っていた。
『幸音!ねぇ!』
幸音の目は開かなかった。
『死なないで……お願い……』
花音は幸音を抱きしめた。
『お嬢ちゃん、彼を看病所に送るから失礼するよ』
自衛隊の人が幸音を抱えた。
『私も行きます!』
『じゃあ、この車に乗りな。』
『わぁ!!!』
また地面が大きく揺れた。
『余震か…』
少しして、おさまると車は看病所へと走った。




