地震
高校2年の夏休み。
花音と幸音はそれぞれ違う塾に通って、夏期講習を受けていた。
花音も幸音も頭は悪いわけではなく、どちらかというと頭がいいほうだった。
塾の休み時間。
『花音ー!帰り、一緒にアイス食べに行かない?今日、めっちゃ暑いじゃん。ね?』
塾の友達のあずこと愛咲が話しかけてきた。
『うん!食べに行こー!』
その時だった。
床が大きく揺れて、花音はその場で倒れた。
『わぁ!!』
地震だった。
棚の教材や置物はすべて倒れた。
『机の下に隠れなさい!』
塾長と講師の先生が大きな声で指示をした。
初めての地震に花音は驚きを隠せなかった。
ガシャン!パリンっ!
窓ガラスが割れて破片が飛び散った。
『いたっ…!』
破片が花音の頬に切り傷を作った。
深く傷ができたからか、血がポタポタと垂れる。
『怖い…』
少しして地震はおさまった。
『大丈夫かー!』
生徒は高校生だけじゃなく中学生、小学生もいた。
泣いてる小学生がたくさんいた。
『花音!ほっぺ傷ついてる…。大丈夫?』
愛咲が心配そうに訪ねた。
『大丈夫。破片が飛び散ったからね…』
『嘘だろ…』
窓側で男子たちが唖然としていた。
花音たちも立ち上がって外を見た。
『え…』
家はほとんど崩壊して、火事が起きている家もあった。避難している親子もいた。
『まだ余震がくるかもしれない。窓から離れなさい』
講師の先生が生徒達を窓から離れかした。
ぴろりん♪ぴろりん♪
花音の携帯が鳴った。
電話の相手はお母さんだった。
『お母さん!!』
『よかったぁ…。花音、生きてたわ!』
『お父さんは…?あ、幸音は?あと、幸音のお父さんとお母さん』
『パパは、会社にいて無事。幸音くんのお父さんもお母さんも今一緒にいる。幸音くんは、まだ連絡がとれなくて…』
『え…そんな…』
幸音が連絡とれないと聞いて声が震えた。
『もしかしたら、携帯の着信音に気づかないだけかもしれないから…ね?』
『…わかった。ありがとう。○○高校の体育館に避難してる?』
『うん。無事が確認できたらおいで』
『わかった。じゃあね』
電話を切ると講師の先生が大声で指示を出した。
『親御さんと連絡がとれない生徒はここに残ってください!親御さんと連絡がとれた生徒は、△△先生のところに行ってください!』
『花音、連絡とれた?』
『うん…。でも幸音と連絡とれないって…』
『大丈夫。花音の話きくかぎり、幸音くんなら生きてるよ。』
『うん…。あずは?お母さんたちと連絡とれた…?』
『ううん。とれない』
愛咲は視線を落とした。
『そっか…。無事だといいね。』
『うん。』
『また連絡して。ばいばい』
『うん!ありがとう』
花音は先生の所に向かった




