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君と僕の成長記録  作者: とえまる
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12/13

新たな命

結婚式を挙げてから、数日が経ったある日。


『花音、おはよう』

『お…はよう…』

幸音が朝起きると、キッチンでだるそうな顔をした花音が返事をした。

『……どうした?具合でも悪い?』

『ちょっとね…。でも本当にちょっと…』

花音は包丁をまな板の上に置いて、ソファへと向かうと横になってお腹を抑えた。

『具合、悪いんじゃん…』

『気持ち悪い…』

『最近、頑張りすぎなんじゃね?朝早く起きたり…』

幸音は花音の額に手を当てた。

『んー…。熱は無いみたいだけど…』

『じゃあ、大丈夫…。』

『大丈夫じゃない。』

『幸音のお弁当作らなきゃ…。お仕事遅れちゃうよ…』

幸音はオーケストラをしながら楽器の修理の仕事をしていた。

『大丈夫。近くのコンビニで何か買うから。ゆっくり休んでて。もしなにかあったら連絡しろよ』

幸音が花音の頭を撫でた。

『ごめんね…』

『じゃあ、行ってくる』

幸音は鞄を持って家を出た。



それから何時間寝ただろう。



『う、うぅ…』

目を覚まし、立つとめまいに襲われた。

足がよろけて、壁にもたれかかってしまった。

時計を見ると夕方の6時。

『幸音が…帰ってくる…』

幸音は毎日、花音のご飯を楽しみにしててくれる。仕事から帰ってくるとただいまの次が今日のご飯は?になる。この前は『花音のご飯が好きなんだよ』って言ってくれた。


『ただいまー!つかれたー…!今日のご飯なに??』

幸音が鞄を部屋に置いて花音の元に来た。

『ごめん…まだ用意してなくて…。ごめんね…』

花音は頭を下げた。

『花音、具合悪いんだよね。よし!じゃあ、今日は俺がご飯作ろうかなー!』

幸音は腕まくりをして、ニッと笑った。

幸音のいいところは、こういうところ。彼は本当に温厚で酷いことをしなければ滅多に怒らない。自分のことよりも相手のことを最優先に考えてサポートしてくれる。

『え、でも仕事で疲れてる…』

『たまには俺がご飯作って花音に食べさせたい。花音みたいにめっちゃ美味しい飯は作れないけど、頑張って作るから!』

『ありがとう…』

花音はニコッと笑って椅子に座った。





『で、できたよ…』

幸音は恐る恐る料理をテーブルの上に乗せた。

彼が作ってくれたのはオムライスだった。

形は少し崩れてるけどとても、美味しそうだった。

『これ、なにかわかる?』

幸音が花音の顔を覗いた。

『うん!オムライス!』

『わ、わかる!?よかった〜…』

『うん!わかるよ!…いただきまーす』

花音は幸音が作ったオムライスを1口食べた。

『ど、どう…??美味しい??』

『んんん!!美味しい!私が作ったのよりも美味しい!』

花音は目を輝かせた。

『やったー!ほんとに!?』

幸音もホッとした様子だった。






次の日の朝

『んん…あ、花音…』

幸音が起きて、後ろを振り向くと花音が寝ていた。

(まだ寝てるんだ…)

いつもならこの時間には起きていてご飯を作っている。

『花音…?』

幸音は起き上がって花音の顔を覗いた。

『え…』

花音は汗をたくさんかいて、とても顔色が悪かった。

『花音!?大丈夫か!?』

花音は幸音の腕を掴んだ。

『苦…しい…。お腹痛い…よ…』

『熱…体温は低いんだよな…』

額に手を当てても常温だった。

『立てるか…?』

幸音は花音の背中を起こした。

『ゆっくりでいいから』

花音はゆっくり、立ち上がった。

少しふらつきながらも、ソファまで運んだ。

『俺、着替えてくるから待ってて』

幸音はすぐに着替えて花音の元に行った。

『よし、準備は出来たから病院行くか…』

幸音は車の免許をとっていて、すぐに移動ができた。






『あの…花音は…』

『奥様は妊娠されていますね…』

『妊娠…ですか…』

花音のお腹には新たな命が芽生えていた。

『はい。妊娠中は無理に動いたりしないでください。あと、薬を飲んだりタバコやアルコール類の服用もしないでください。お会計の時にサポートパンフレットを無料で配布していますので、詳しい事はそちらをご覧下さい』

『はい…ありがとうございました…』


『なぁ、花音。』

『なに?』

『俺ら親になるんだな。』

『だね〜!子供、女の子と男の子どっちだろう…』

花音も幸音もワクワクしていた。

『俺は、どっちでも嬉しいなぁ。』

『私も!…そうだ!赤ちゃんが産まれたとき用にベッド買おうよ!あとオモチャとか!あとベビーカー!あとは…あ、哺乳瓶とか…。あと口に加えるヤツ!』

『まだいいだろ(笑)もう少し気長に待とうぜ』

『まぁ、そうだね(笑)元気な赤ちゃんが産まれるといいなぁ』

花音はまだペッタンコなお腹をさすった。

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