意外な関係
「あれ?もう終わちゃったのか?なんか結構強いって聞いてたけどあっさり倒しちゃったよ」
謎の女がもの足りなさそうに言う。
「せっかく本場のコメットダンス見たかったのに…… まあ私が技の途中でちょっかいかけたのが悪いんだけど。そうだ、念の為に確実にトドメを刺しておこう。どれどれ」
謎の女はカルベロスに近づき生存確認のため呼吸を確かめる。
「なるほど、息はしていない様だね。いやでも、単に息を止めているかもしれないし、心臓を確認すれば良いか」
そうして女がカルベロスの体に耳を近づけた時だった。
「バシャーン!」
カルベロスが地面をバネにして強烈なパンチを喰らわせる。
女はなんとか受け止める。
「やっぱり生きていたんだね。こんなので死ぬわけ無いと思っていたし」
女は喜びながら言う。
「お主は何者だ?」
カルベロスが警戒して聞く。
「私はウニヤって言います。よろしくね」
女は軽々しく挨拶をする。
「わしの名前はキャット・カルベロスだ。そして感謝するウニヤよ、おかげで肩の凝りが治った」
カルベロスがウニヤに向かって感謝する。
「どういたしまして、それじゃあどうする? このまま戦闘を続ける?」
ウニヤはカルベロスに言う。
「ああ、このわしに攻撃を喰らわせたからな。その仕返しをさせてもらおう。ギャラクシーマインド!」
カルベロスが唱える。
「これが月の使い手の力か。確かに強そうだね」
ウニヤはワクワクしながら言う。
「お主のような小娘には、少々大人気ないかもしれないがね」
カルベロスは言う。
「全然そんな事ないよ。むしろ本気を出してくれないと困るよ、すぐに終わってしまうかもしれないからね。それに私はもう二千年以上は少なくとも生きているから正確に言うと小娘じゃないけどね。ありがとう、若いって言ってくれて」
ウニヤは嬉しそうにする。
「本当か!? ではこのわしよりも随分と年上だな」
カルベロスは少し驚いたような顔をする。
「じゃあ、早速遊ぼうか、最初はそっちからで良いよ」
ウニヤはカルベロスに言う。
「分かった。発動! ストーリーズ!」
カルベロスはミムラから奪ったストーリーズを使う。
「へえー カルさんはおもしろいね、予測もできるなんて」
ウニヤは一瞬でカルベロスの技を当てる。
「何!? さてはお主、相当な力を持っているな。この技を見破るとは…… それにカルさんってなんだ?」
カルベロスは不思議そうな表情をして聞く。
「あだ名だよ、カルベロスって長いからカルさんに短縮したんだよ。そっちの方が呼びやすいし、可愛いから」
「なるほどそんな文化があるのか。では、本題に戻って、わしからいくぞ!」
カルベロスはギャラクシーマインドの効果で圧倒的な速さで連撃をウニヤに加える。
しかし、ウニヤはカルベロスの猛攻を淡々と対応していく。
「やっぱりすごいねカルさん。こんな速い攻撃ができるなんて」
ウニヤが褒める。
「そうだな。だが、お主はなんとも無いような感じだが」
そう言ってカルベロスは攻撃の手を止める。
「まあね私からしたらなんて事ないけど、本当すごいと思う」
「なんか褒められている感じはしないな」
カルベロスが言う。
「そうかな。よし、次は私の番だね。でも本気を出しちゃうとカルさんは耐えられないかもしれないから、とりあえず三割くらいで攻撃してみるから」
ウニヤは明るい表情で言う。
「まったく、あの娘はわしの事を舐めているのかどうかもわからないし、それにただ単に戦闘をしているだけと言う感じだな。まあ、そもそも戦闘として成り立っているか分からないが……」
カルベロスは呟く。
「じゃあ頑張ってね」
ウニヤは可愛いらしく言う。
「敵に頑張ってと言われるとなんか変な感じがするな。でもやるしかない」
そう言って、カルベロスは防衛の体制に入る。
そうしてウニヤは普通に歩いてカルベロスに近づく。
「おりゃー」
その掛け声と共にウニヤは拳をカルベロスに当てる。
ウニヤの攻撃は見る分には軽そうな感じがするが、威力はとんでもないものだった。
カルベロスは歯を食いしばってなんとか耐える。
「この娘なんていうやつだ。あの攻撃がここまでの威力とは…… 危うく意識を失いかけた」
ウニヤの攻撃は魔力玉で強化されたカルベロスでさえ耐えるのがやっとだった。
「あのー 大丈夫? カルさん、私、力加減少し間違えちゃって、少し強めになっちゃったけど……」
ウニヤが心配の声をかける。
「ああ、とんでもない威力だったよ、大丈夫心配しないでくれ」
カルベロスは言う。
「本当! 良かった。しかし驚いたよ、この威力の攻撃を受けきるなんてすごいね。普通の人間や魔物だったら骨まで残らないのに」
ウニヤは言う。
「なんていうやつだ、少なくともわしは現段階でこの娘に手も足も出ないな」
そうカルベロスが言う。
「ねえ、カルさん。私も一緒に連れてってよ。カルさんモフモフして可愛いし」
ウニヤが意外な提案をする。
「ええ! お主は魔王側ではないのか? わしとしては付いて来ても構わないけど……」
カルベロスは驚いた表情をして言う。
「全然大丈夫だよ。今回も暇だったから参加しただけだし、それに魔王が私に何かしようとしたらすぐに消してやるんだ」
ウニヤは誇らしげに言う。
「あの魔王を倒せるのか?」
カルベロスは聞く。
「当たり前でしょ、私だったら一秒もかからないよ。それにこれまで魔王の作戦が上手くいっていたのは私が裏で頑張ってたからだよ。なのにカラミティの奴、私を幹部にすらしてくれない。本当にこの魔王の組織って言うのは身内に厳しいよね」
ウニヤは憎たらしく言う。
「そうだったのか。それなら来て良いぞ。でもわしらのリーダーはラミル様というスライムなんだ。その方には失礼のないようにお願いしたい」
カルベロスは丁寧にお願いする。
「もちろんだよ、そのラミルっていうスライムの人? はみんなに慕われているみたいだしね。それに私はカルさんと一緒なら良いよ」
ウニヤが言う。
「よし決まりだな。なんか見た目はおじいちゃんと孫っていう感じだけど、実際はこの娘の方がずっと年上なんだよな」
カルベロスがそう思っていると
「そうだ、他の部隊がカルさんのお仲間さんを襲っているけど大丈夫かな。あっ、でも、もう倒しちゃったみたいだね。カルさんのお仲間さんも強いね」
ウニヤは遠くのコマチの姿を見て言う。
「コマチのやつよく一人で倒したな。それにしてもウニヤは目が良いな」
カルベロスが羨ましいそうに言う。
「まあね、私は見ようと思えばどんな遠くまでも見えるのだけど、その分情報量も多くなるから、私の頭じゃ処理し切れなくて…… まあ、このくらいだったら大丈夫だけど」
「なるほどそういうことか。じゃあウニヤ、みんなの所へ行こう。新しい仲間と聞いたらみんな喜ぶだろう」
「そうだね」
そうしてカルベロス達は超強力な戦力を仲間にして戦いを終えるのだった。
一方で俺達はというと
「よく来たなラミルよ」
魔王が先に挨拶をする。
「丁寧にお出迎えどうも」
ラミルが挑発的に言う。
「まあ、ラミルよ落ち着け。我らはお前達を傷つけようとは考えていないぞ」
カラミティは言う。
「それは嘘だって分かっているんだよカラミティ。魔物達には人間への復讐ということで話を通しているみたいだが、本当はただ魔物達を利用してこの地の周辺の国々に対する影響力を持ちたいだけだろう。お前の作戦に僕達は乗るわけにはいかない」
そうラミルが言い放つとカラミティの声色が変わった。
投稿頻度戻したかったのですが、まだちょっとバタバタしているので厳しいです。
できるだけ間隔がそんなに開かないように頑張ります。




