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異世界建築無双《BLUE COLORS》〜BIMとCADが使える俺、美少女領主に雇われ、伝説の職人たちを率いて理想の街を爆速で竣工させる〜  作者: beens
最終章:世界再構築(リビルド)編

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第2話:神の雷を跳ね返せ! 全天覆蓋「ミラー・キャノピー」大作戦

「一ノ瀬様、上空1万メートルに高エネルギー反応! 星の自己防衛システムが、不純物である我々を排除するために『初期化レーザー』を照射しますわ。到達まで残り120分。防護壁では耐えられません。文字通り、世界が焼き払われます!」

 エレナの絶叫に近い報告が響く中、俺は空を見上げた。そこには、幾何学的な模様を描きながら収束する巨大な光の渦があった。

「……耐えられないなら、追い返してやる。野郎ども、最後の仕事は『空の屋根工事』だ! 世界全体を覆う巨大な『反射鏡ミラー・キャノピー』を構築する。神様が撃ってきた光を、そのまま宇宙の彼方へ突き返してやるぞ!」

 光を反射するには、一点の曇りもない巨大な平面が必要だ。だが、成層圏に柱を立てる時間はない。

「フィア、全ハーピーを動員して、空中に磁場による『仮想足場』を組め! ベルタ、アトランティスで回収した軽量合金をトラス状に組み上げて、空に浮かぶ巨大な骨組み(フレーム)を作るんだ!」

「無茶を言うねぇ所長! でも、この空が最高の現場なら、最高の職人仕事を見せてやるよ!」

ベルタが叫び、魔力で編み上げられた『立体トラス(スペースフレーム)』が、フィアの操る風と磁気浮上によって、空を覆う巨大な網のように広がっていく。

次に、その骨組みに「鏡」を張る。

「スポット、お前の出番だ! 骨組みに沿って、自らを薄く、広く、均一に引き伸ばせ! 表面を銀鏡反応で結晶化させて、反射率100%の『鏡面きょうめん』になれ!」

プルルル……!

スライムのスポットが、かつてないほど巨大に膨らみ、透明から銀色へと変色しながらトラスを覆っていく。小型ドラゴンが適度な熱を加え、表面の歪みをミリ単位で修正する。

「エレナ、レーザーが当たった瞬間の熱膨張はどうだ!」

「計算済みですわ! 鏡の接合部には、熱による歪みを逃がすための『エキスパンション・ジョイント(伸縮継手)』を配置。さらに、反射しきれなかった僅かな熱は、ミーナが地熱発電の逆サイクルで海へ放熱しますわ!」

 反射板の角度を、エレナの魔導測量機で精密に調整する。狙うは、神のレーザーを「星の意志」の演算中枢へと跳ね返す『再帰性反射さいきせいはんしゃ』の布陣だ。

「……来るぞ、全員伏せろ!」

 空が真っ白に染まった。神の放った初期化レーザーが、俺たちの作った「屋根」に直撃する。凄まじい衝撃と熱。だが、スポットが命懸けで維持する鏡面は、その暴力的な光を優雅に、そして力強く空の彼方へと弾き返した。

光は宇宙へ戻り、星の意志を司る衛星軌道上の演算核を直撃。システムは想定外の「自爆」により、一時的な沈黙を余儀なくされた。

「……やったか?」

光が収まった後、そこには少し焦げた、しかし誇らしげに輝く「一ノ瀬建設」自慢の屋根が、世界を守るように広がっていた。


「……ふぅ。これで神様も、少しは『話し合い』に応じる気になっただろう」

俺がそう呟いた瞬間、空の屋根がキラキラと光の粒子になって溶け始めた。役目を終えたのだ。しかし、システムの沈黙と同時に、俺の目の前には真っ白な「設計空間」が広がり、一人の老人が現れた。

「……見事だ、建築師。わしはこの世界の『元・設計者』だ。貴様がバグを直すあまり、世界を『別物』に作り替えてしまった。……さて、最後の仕上げだ。この世界を、貴様ならどういう『完成図』に描き換える?」


今回の建築・土木用語解説

反射鏡ミラー・キャノピー: 光を反射させるための覆い。今回は成層圏に大規模な反射構造物を構築。

• 立体トラス(スペースフレーム): 三角形を組み合わせた立体的な骨組み。非常に軽く、かつ広大な空間を支えるのに適している。

鏡面きょうめん仕上げ: 金属などの表面を、自分の顔が映るほどピカピカに磨き上げること。

• エキスパンション・ジョイント: 熱で建物が伸び縮みした時に、建物が壊れないように逃げ道を作る隙間のこと。

• 再帰性反射: 光がどの方向から来ても、元の方向に正確に跳ね返す性質。

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