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異世界建築無双《BLUE COLORS》〜BIMとCADが使える俺、美少女領主に雇われ、伝説の職人たちを率いて理想の街を爆速で竣工させる〜  作者: beens
第7章:海底都市浮上編

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第12話:伝説の徴収人! 仮設事務所での「債務猶予」交渉

「待て待て待て! ハンマーを下ろせ! 暴力は何も解決しないぞ!」

俺は、数千年分の滞納利息を取り立てようと巨大なハンマーを振り上げる「徴収の守護者レヴィ・コレクター」に向かって、両手を広げて叫んだ。相手は古代の自動防衛システムだ。まともに戦えばアトランティスの最深部が瓦礫の山になる。

「一ノ瀬様、彼は『対話の場』がない限り、規約通りに強制執行(物理的破壊)を続けるプログラムのようですわ。交渉のテーブル……つまり、正式な『現場仮設事務所』が必要ですわね」

エレナの助言を受け、俺は即座に指示を出した。

「ガッツ、床を平らにしろ! フィラ、倉庫から『折り畳み式プレハブ・ユニット』を持ってこい! 5分で『アトランティス債務整理・出張所』を設営するぞ!」

 建設の基本は「足元」だ。俺たちはゴーレムの足元に、コンクリート製の『基礎ブロック(レベルブロック)』を素早く並べた。

「ガッツ、ネジ式の『アジャスター』で水平を取れ! 傾いた事務所じゃ、まともな交渉はできねえからな!」

 次に、あらかじめ工場で生産された壁と屋根が一体となった『サンドイッチパネル』を組み上げていく。これは断熱材を鋼板で挟んだもので、防音性も高い。

「フィラ、パネルを垂直に保持しろ! エレナ、『引き抜きボルト』で一気に締め上げろ!」

わずか数分で、殺風景な石造りの空間に、見慣れた「白とグレーのプレハブ小屋」が姿を現した。仕上げに、中には長机とパイプ椅子、そして『ホワイトボード』を運び込む。

 俺は、首を傾げながらプレハブを見下ろすゴーレムを、手招きで(無理やり)入り口まで呼び寄せた。といっても相手はデカすぎるので、窓越しに話す形だ。

「いいか、レヴィ。俺たちはこの都市の『破産管財人』兼『改修請負人』だ。お前が言う滞納分については、『不可抗力フォース・マジュール』による工期の遅延を適用させてもらう!」

俺はホワイトボードに、これまで行ってきた「月面基地建設」「海底バルブ復旧」「地盤改良」の工程表を叩きつけるように書き込んだ。


【一ノ瀬建設からの交渉回答】

・現況: 都市が数千年間水没していたのは「天災(地殻変動)」であり、管理者の過失ではない。

・実績: 現在、バルブの復旧により世界海流の正常化という「多大な公共貢献」を達成済み。

・提案: 滞納利息の全額免除、および元本の「完工後払い」への変更。


「……ギギ、ギギギ……(照合中)……」

ゴーレムの瞳の奥で、膨大な契約データが処理されていく。プレハブの中には、ミーナが淹れた「交渉用のお茶(ただの安物)」の香りが漂う。この狭くて落ち着くプレハブの空間こそが、相手を「戦士」から「事務官」へと引きずり下ろすための俺の戦略だ。

「……判定。……『不可抗力』条項を承認。……ただし、工期延長の対価として、都市の心臓部にある『賢者のマテリアル』を使用した、さらなるインフラ整備を要求する」

ゴーレムがハンマーを静かに下ろした。交渉成立だ。

「よし! 契約変更完了だ。……エレナ、次の工程表を書き換えろ。どうやら俺たちは、この都をただ直すだけじゃなく、世界一の『ハイテク都市』にアップグレードしなきゃならんらしいぞ」


「所長、さすが! あのデカい奴をプレハブ一軒で丸め込んじゃうなんて。……でも、ゴーレムが言ってた『インフラ整備』って何かしら? 都市の中央に、巨大な『魔導電波塔』を建てろって図面が出てきたわよ?」

どうやら次のミッションは、アトランティスを全世界の通信拠点に変える、超高層タワーの建設のようだ。


今回の建築・土木用語解説

• 仮設事務所: 工事期間中だけ設置される、現場監督や作業員の拠点。プレハブ工法が一般的。

• サンドイッチパネル: 断熱材を2枚の鋼板で挟んだ建築材料。軽くて丈夫で、組み立てが非常に早い。

• アジャスター: 凹凸のある地面でも、建物を水平に保つための調整ネジ。

不可抗力フォース・マジュール: 地震や戦争など、人の力ではどうにもできない出来事のこと。契約において、責任を免除される理由になる。

• 契約変更: 工事の途中で内容や期限が変わった際、発注者と受注者が合意して契約を結び直すこと。現場では日常茶飯事。

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