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異世界建築無双《BLUE COLORS》〜BIMとCADが使える俺、美少女領主に雇われ、伝説の職人たちを率いて理想の街を爆速で竣工させる〜  作者: beens
第3章:蒼海を繋ぐ架け橋

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特別編:湯煙の休息、混浴露天風呂の設計ミス(!?)

マリーナ大橋の竣工から数日。俺たちは、新大陸への航路の途中に浮かぶ孤島「スチーム島」に上陸していた。島全体が天然の魔導火山によって温められた、異世界屈指の温泉リゾートだ。

「聖様、見てください! 山のあちこちから湯煙が上がっていますわ!」

リアナが少女のように声を弾ませる。

「……ふん、いい蒸気だな。だが、あの配管はいかんの取り回し……熱損失ねつそんしつが酷すぎる。あとで管理人に改善提案書を出してやるか」

俺はいつもの作業着を脱ぎ捨て、アロハシャツ風の軽装になりつつも、職業病で源泉の「流量りゅうりょう」をチェックしてしまう。


 宿泊先の老舗旅館に案内されたが、俺の目は誤魔化せない。露天風呂の石組みは緩み、排水はいすいが悪いために床にヌメリが生じている。

「これじゃ『心のメンテナンス』どころか、転倒災害の温床だ。……よし野郎ども、休み時間だが『緊急改修工事』だ!」

「「「「えええええっ!!」」」」

俺の号令で、ガッツたちが渋々(しかし楽しそうに)道具を取り出す。

• 床面のレベリング: 排水がスムーズに流れるよう、1/50の勾配こうばいを正確につける。

• 泉温管理システム: 魔導クリスタルを使い、気温に合わせて自動で加温・加水を行う「オートサーモ」を導入。

• 石組みの再編: エルフの親方と協力し、人間工学に基づいた「背もたれ」になる配置に岩を組み直す。

「……よし、完成だ。これぞ現代工学と魔法の粋を集めた『極楽の湯』だぜ」

俺が満足げに汗を拭ったその時、事件は起きた。

今回の改修、実は「短工期」を優先しすぎて、男湯と女湯を隔てる「衝立ついたて」の設置を後回しにしていたのだ。しかも、俺が設計した「景観重視」の開放的なデザインが仇となった。

「あら、一ノ瀬様。……もう入ってもよろしいのかしら?」

湯気の中から現れたのは、バスタオル一枚を巻いたエレナだった。眼鏡が曇り、潤んだ瞳が俺を捉える。

「え、あ、いや……エレナ! まだ仕切りが――」

「聖様! 私も一番風呂に入りたくて……って、エレナ様!? 聖様!?」

続いてリアナも現れ、さらには「アタシ、水なら人魚に戻るわよ!」とミーナまで飛び込んできた。

「ちょ、お前ら! ここは今、『共有スペース(共用部)』だぞ! 物理的なパーテーションが未設置だ!」

「……一ノ瀬様、今さら何を仰っていますの? 同じ現場で汗を流した仲ですもの、裸の付き合い(コミュニケーション)も必要ですわ」

エレナが大胆にも俺の隣へ滑り込んでくる。

「聖様、その……あまり見ないでくださいね。でも、お湯がとっても気持ちいいです……」

リアナが顔を真っ赤にしながら、俺の肩の隣で小さくなる。

「ガハハ! ボス、これが本当の『現場の結束』ってやつだな!」

遠くでガッツたちの笑い声が聞こえるが、俺はそれどころではない。

 設計ミス(という名のハプニング)はあったが、確かに温泉の効果は絶大だった。

月明かりの下、新しく組み直した薬石に寄りかかり、俺たちは静かに湯に浸かる。

「聖様……新大陸の現場、きっと大変なことがたくさんあると思います。でも、こうして聖様と一緒なら、どこまでだって行ける気がします」

リアナがそっと、俺の手に自分の手を重ねてきた。

「ああ。どんな難所だろうと、俺が完璧な図面を引いてやる。……お前たちの居場所は、俺が世界中に建ててやるからな」

異世界の夜空には、美しい星々と建設途中の夢が輝いていた。


新大陸での「巨大火山発電所」と「空中都市」の建設。

俺たちの物語は、この休息を糧に、さらなる高みへと加速していく。


今回の建築用語解説

勾配こうばい: 傾斜のこと。浴室では水が溜まらないよう、排水口に向けて緩やかな角度をつける。

熱損失ねつそんしつ: 配管などから熱が逃げてしまうこと。断熱材で防ぐのが基本。

流量りゅうりょう: 一定時間に流れる液体の量。温泉の鮮度を保つために計算が必要。

人間工学エルゴノミクス: 人間の身体的特徴に合わせた設計。温泉の「背もたれ岩」などに重要。

共用部きょうようぶ: 建物の中で、複数の人が共同で使うスペース。

ここまでお読みいただきありがとうございます!

読者の皆様の応援のおかげで、ここまで書き進めることができています。

もし「続編が気になる!」「応援してるぞ!」と思っていただけましたら、ぜひブックマークや、星での評価で応援をいただけないでしょうか。

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これからも熱い展開をお届けします!

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