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異世界建築無双《BLUE COLORS》〜BIMとCADが使える俺、美少女領主に雇われ、伝説の職人たちを率いて理想の街を爆速で竣工させる〜  作者: beens
第4章:新大陸・灼熱のフロンティア

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第1話:火山を穿つ地熱の脈(じねつのみゃく)

「……アツい。ここ、現場環境としては『不快指数』が振り切れてるな」

新大陸『イフリート』。俺たちが上陸したのは、常に黒煙を吹き上げる巨大な活火山を背負う、黒い砂岩に覆われた大地だった。

足元からは地熱が立ち上り、空気は硫黄いおうの匂いが混じっている。

「聖様、氷結魔法の結界を維持していますが、これが限界ですわ……。この地で街を作るなんて、本当に可能なのでしょうか?」

リアナが額の汗を拭いながら、陽炎の向こうに広がる荒野を見つめる。

「ああ。これまでは『災い』とされてきたこの熱だが……現代工学の視点で見れば、ここは宝の山だ。……エレナ、あそこの噴気孔ふんきこうの温度を計ってくれ」

「了解ですわ。……測定不能! 摂氏400度を超えています! 魔法の杖が溶けそうですわ!」

エレナが悲鳴を上げる。

「よし、最高の熱源ソースだ。……これより、新大陸開拓の心臓部――『魔導地熱発電所ちねつはつでんしょ』の建設を開始する!」

 俺は【スキル:地質スキャン】を地面に向けた。

地下数千メートルには、膨大なマグマ溜まりと、それに熱せられた地下水の層――『地熱貯留層ちねつちょりゅうそう』が眠っている。

「ガッツ! 今回の掘削くっさくは今までとはワケが違うぞ。ビット(ドリルの刃)をさっきの魔導ステンレスの強化版、『超硬タングステン・合金鋼』に換装しろ!」

「おうよ、ボス! 熱でなまる前に、一気に穴を穿ってやるぜ!」

「フィラ、お前は上空から地表面の温度分布を記録しろ。ミーナは……悪いが、この島に真水を運ぶための『海水淡水化かいすいたんすいかプラント』の計画を立ててくれ」

「任せなさい! 水のことなら、アタシが一番詳しいんだから!」

俺が提案したのは、『バイナリー発電工法』。

直接蒸気を取り出すのではなく、熱交換器ねつこうかんきを使い、沸点の低い特殊な魔導スライム液を蒸発させてタービンを回す。これなら、不純物の多い火山の蒸気でも設備が傷まない。

地下1,000メートルの異変

建設は順調に進むかと思われた。

だが、巨大なボーリングマシンが地下1,000メートルに達したその時、激しい振動が現場を襲った。

「ボス! ドリルが動かねえ! 岩盤じゃねえ……何か『硬い金属』にぶつかったみたいだ!」

ガッツの叫びと同時に、掘削孔から紫色の稲妻が噴き出した。

俺は即座に【スキル:神の目(深層透視)】を発動する。

「……何だこれは。地下1,000メートルに、幾何学的な構造物……? 遺跡じゃない、これはまるで――」

そこにあったのは、石造りの遺跡などではなかった。

鈍い光を放つ巨大な金属の円筒。まるで、古代人が残した『核シェルター』か、あるいは『巨大な機械装置』の一部のように見えた。

「一ノ瀬様! 掘削孔から古代の通信信号マジック・シグナルを検知しました! ……解読します。……『――警告、深層の眠りを妨げる者、その熱を代償とせよ』……ですわ!」

突如、火山の活動が急上昇を開始する。

地熱発電所の建設は、図らずも「大陸の主」の逆鱗に触れてしまったらしい。

「面白い。……現場監督に向かって『熱を代償にしろ』だと? ……上等だ。その熱を全部、俺たちのエネルギーに変えてやる!」

俺はヘルメットを被り直し、異常な熱気を帯びた掘削底を見つめた。

異世界建築無双。

相手は自然そのもの、そして失われた「超古代文明」だ。


今回の建築用語解説

• 地熱発電所: 地下のマグマの熱を利用して電気(魔力)を作る施設。

• バイナリー発電: 水よりも沸点が低い液体を蒸発させてタービンを回す方式。低温の熱源でも発電が可能。

• ボーリング: 地面に細い穴を深く掘ること。資源調査や熱源確保のために行われる。

• 熱交換器: 熱い流体から冷たい流体へ、混ざり合うことなく熱だけを移動させる装置。

• 海水淡水化: 海水から塩分を取り除き、飲み水や工業用水に変えること。

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