第20話:放課後の進路相談と、近すぎる大人のパーソナルスペース
放課後。夕日が差し込む誰もいない教室に、俺は一人呼び出されていた。
目的は進路相談の面談。相手は今週から学園にやってきた教育実習生の白鳥さゆり(しらとり さゆり)先生だ。
「ごめんなさい、待たせちゃったわね。天道くん」
ガラリと引き戸が開くと、そこにはタイトなスーツに身を包んだ白鳥先生が立っていた。
大人の余裕と色香を漂わせる彼女は、男子生徒たちの間で早くも『歩くフェロモン』と噂されているほどの美女である。歩くたびに、スリットの入ったタイトスカートから覗くストッキング越しの脚線美と、スーツのジャケットを内側から弾けさせんばかりの豊かな双丘が、暴力的なまでの存在感を放っていた。
「いえ、俺も今来たところなんで……」
俺が対面になるように用意していたパイプ椅子。しかし、白鳥先生はそこには座らず、わざわざ俺のすぐ隣、パイプ椅子の脚が当たるほどの至近距離に自分の椅子を引き寄せて腰を下ろしたのだ。
「せんせっ、距離が……近すぎませんか?」
「あら? 進路っていうのは、生徒の心に寄り添って決めるものでしょ? 物理的な距離が遠いと、心の距離も縮まらないじゃない」
ふわり、と。
同世代の女子たちからは絶対に香ってこない、甘くて蠱惑的なムスクの香りが俺の鼻腔をくすぐった。
白鳥先生は俺の机の上に置かれた進路希望調査票を覗き込むように、グッと身を乗り出してきた。
その瞬間、彼女のスーツの胸元が大きくたわみ、白いブラウスの奥深くにある、深く艶かしい谷間が俺の視界を完全に支配した。
それだけではない。
身を乗り出した彼女の右腕が俺の左腕に密着し、さらにその奥にある規格外の果実の膨らみが、俺の腕にムギュリと押し当てられたのだ。
「っ……!」
スーツの生地越しでもハッキリとわかる、圧倒的な柔らかさと大人の重み。
同世代の女子たちとは違う、成熟した女性特有の柔らかな弾力に、俺の心拍数は一気に跳ね上がった。
「天道くんの希望進路……ふーん、まだ白紙なのね。将来、やりたいことはないの?」
「そ、それは……これから見つけようかと……」
「そう? だったら……」
白鳥先生は顔をこちらに向けた。
吐息が触れ合うほどの至近距離。艶やかなルージュを引いた唇が、妖しく弧を描く。
そして机の下で、ストッキングに包まれた彼女の滑らかな太ももが、俺の脚にスリッと絡みついてきたのだ。
「えっ!? せ、先生……下、足が……っ」
「あら、ごめんなさい。狭くて当たっちゃったかしら」
謝罪の言葉とは裏腹に、彼女の脚は離れるどころか、さらに俺の太ももの内側へとじわじわと侵入してくる。
腕には極上の果実の感触、鼻先には大人のフェロモン、そして机の下では禁断の脚の絡み合い。
「ねえ、天道くん。もし将来やりたいことがないなら……私に、色々と『教えてもらう』っていう進路はどうかしら?」
耳元で囁かれる、甘く甘く溶けるような声。
白鳥先生の吐息が耳たぶを掠め、背筋に強烈な電流が走り抜ける。
「手取り足取り、大人の階段の登り方を……特別に指導してあげるわよ?」
誰もいない夕暮れの教室で、教育実習生という立場を利用した、逃げ場のない大人の誘惑。
理性の限界点ギリギリを綱渡りする俺の日常に、かつてないほど強烈で危険なお姉さんの罠が、容赦なく仕掛けられたのだった。




