39.強化2
誤字脱字報告ありがとうございます。
ブクマ・評価も有り難うございます。徐々にですが増えてきました~。
感想・評価お待ちしいます。
お金を渋々払ってやってきましたギルドの地下です。おお~、結構大きな施設です。床は地面が剥き出しですが小石なども取り除かれているのか柔らかいです。
ふかふかかと言われると違うんですけど学校とかの校庭から小石をもっと取り除いた感じで広さは学校の体育館くらい有ります。
壁には何やら魔法陣が浮き出ていて綺麗です。訓練場の隅の方には各種設備が置かれており、どうやら魔道具の様です。
「はーい。ここがギルド自慢の訓練場です。ここで毎日訓練を受けて貰います。期間は1カ月ですよ。では教官、お願いします」
受付のお姉さんに連れられてやってきた訓練場で引き合わされたのは片足を引き摺っている細身のおじさんでした。
ゴリマッチョなギルマスに較べ恐くないです。優しそうなお人柄が滲み出ています。これなら1カ月にも及ぶ訓練にも耐えられそうです。
「私が教官のハンスです。よろしくお願いします」
「「よろしくお願いします」」
ネイちゃんも恐くなかった様で元気に返事をしていました。うん。見た目が大事なのがしみじみと分かりますね。
「それではさっそく始めましょうか。まずは自分を知ることからです」
そう言って連れて来られたのは訓練場の隅に設置してあった魔道具です。おお~。凄い設備です。大きいです。SFの世界にある様な転送装置の様なファンタジー世界の召喚装置のような魔法装置です。
そこら中がキラキラと光りを発していてとても気に入りました。こんな装置めったに目にする事は出来ないでしょう。
「では、その光っている台に1人ずつ立って下さい。あなたたたちの能力を調べます。心配しなくても大丈夫ですよ。身体能力や魔力などの情報は見せて貰いますが、スキルなどは自己申告ですから」
どうやら態度に出てしまったみたいです。レアスキル持ちで有る事がバレると厄介な事になりそうなので隠している身としてはありがたいですね。
教会でやっている簡易スキル判定装置の高級バージョンでしょうか? これってお高いですよね? 10000リンも取る訳です。
使い方は簡単です。スロットにギルドカードを差し込んで魔力パターンを読み込みます。台の上に居る人と照合して測定開始です。
ハンスさんが何やら外側から操作を行い、私の体を光のリングが上下に忙しなく動いたり、胸のあたりに光が照射されたりします。痛く有りません。
一通りの測定が終わったら、スロットから出て来た自分のカードを取りネイちゃんと交代しました。同じような事をしてネイちゃんの測定も終了です。
外から見ると光の乱舞がネイちゃんを覆ったりスポットを浴びた様になり大変綺麗でした。カメラが有ったなら撮っておきたいほどですね。
「はい。終了です。それではギルドカードに自分の魔力紋を照合して起動してみて下さい。今まではただの金属プレートでしたが、これでそのギルドカードは魔道具として魔法陣が刻み込まれました」
なんと! 魔道具化までしてくれたのですか? うん。やっぱりお高い講習なだけは有ります。いえいえ、お安いほどです。かなり良心的なお値段でしょう。
「起動しましたね。どうですか? 自分の能力値が表示されましたか?」
「「はい!」」
凄いです。ギルドカードからホログラムみたいに光の表示が浮かび上がりました。まるでゲームの様です。
「まだ、触らないでください。今表示されているのが身体能力です。この値は常に変化しますから今現在の能力だと思って下さい。そしてスクロールをして行くと下の方にはスキルなどの特別な物が表示されてしまいますから気を付けて下さい」
注意事項を伝えられてから、ハンスさんは私達の身体能力を確認していきます。それでどう言った能力なのかを知りアドバイスをしてくれるそうです。
「はい。有り難うございます。お二人ともまだ小さいので身体能力は高く有りません。肉弾戦などは不向きでしょう。また幸いなことに2人とも魔力が十分に有ります。この先魔法使いや錬金術師などを目指すのもいいと思います」
おお~。ネイちゃんはまあ、エルフだからそっち方面が強いのは当たり前として私もか~。うれしい誤算でしょう。魔力持ちは少ないですからモテモテです。
「しかし冒険者ですから魔法主体だとしても体を鍛えておく事は生き延びるためには必要です。お2人はまだまだ若く身体能力ももっと伸びます。魔法剣士などにもなれるかもしれません」
くぅ~。夢が広がるな~。ハンスさんいい事言います。舞い上がりそうです。よーし、いっちょやってやるかと言う気になりますよ。
「では実際にはどうすればと言う事に話を移していきたいと思います。現在のメインウエポンは弓ですね。と言う事は弓術のスキルをお持ちですか?」
「「はい」」
ネイちゃんもちゃんと持っていますとも弓術のスキル。そうじゃなかったら早々当たりませんもの。
「ならば弓に関してはそのままレベルを上げて行けば当分は問題ないでしょう。また魔法使いとしても相性が良いですね。弓術師の弱点となる接近戦が問題になってきます。その部分を鍛えて行きましょう」
そう言って私達に短剣を渡してきます。どうやらこれで戦うようです。
「では、身体能力が低いので大きな剣や槍などを持つと重くて使えません。なので短剣や小剣と言った小さな剣での戦いになります。また運搬するにも重量を抑える事が出来ます」
「はい。教官質問です。私は気闘法が使えます。ネイちゃんにも教えたいのですが教え方が分かりません。どうしたらいいですか?」
以下の様な物も書いてます。
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