260507 ツノ 設定
ファンタジー世界。角のある生物
とあるジャングルの奥地にその生物は生息していた。
ロッドラットと呼ばれる大型の鼠。大きさは一般的な鼠と大きく変わらないが、特徴として頭部から角が生えている。
骨格標本では確認できないこの角は、体毛が固まってできたものである。この角を構成する毛の1本1本が微細な魔力を通す道筋となることで、角の先端部に魔力を集約させ、魔法を使うことができる。けれどロッドラットがこの名称をつけられた理由は、魔法を使うからではなく、角が杖の材料として高い需要を持つからだ。何よりもロッドラットの角を使った杖を複数用意することで、杖の使い手同士で共鳴現象を起こし、比較的容易に大規模な魔法を発動することができる。これは当時最も安価に運用可能な大規模攻撃であった。このためにロッドラットは乱獲され、絶滅危惧種に指定されている。レンジャーが熱心な保護活動を行っているが、それでもなお密猟は後を絶たず、個体数は減少し続けている。
ロッドラットの減少し続ける理由として大きいのは、その生態にある。ロッドラットは多産でかつ成長も早い。しかしその生態は大規模なコロニーを構築することを前提としている。生息地のジャングルには食欲旺盛で、ロッドラットを容易に捕獲してしまうような天敵が数多く存在する。それに対抗するためにロッドラットは魔法を使うのだが、ロッドラットは群れを構成する多数の個体が角を介して魔力を共鳴させ、大規模な魔法を構築することで身を守るのだ。小さなロッドラットは単体ではわずかな魔力しか持たず、集団で戦ってはじめて天敵となる森の生物に対抗できる。けれど大規模な集団は人間によって簡単に見つかり、まとめて狩られてしまった。そして個体数が減少した現在では、安全を確保するのに必要な数のコロニーを形成すること自体が困難となり、天敵に対抗できないまま捕食される可能性が極めて高くなっている。このためロットラッドは多産で成長が早いにもかかわらず、個体数の減少に歯止めが効かないのである。
同時に育成の難しさも上げられる。ロッドラットは経済的価値の高さから養殖の試みが何度も行われてきたが、それらは悉くが失敗に終わった。そもそも魔法を使う生物を閉じ込めて飼育すること自体が難しく、また少数であるときにはとても繊細で扱いが難しい。




