260427 まつ毛 途中書き
マジックアイテム
つけまつ毛
このアイテムは視覚に関わる幻覚から装着者を保護する限定的な幻術対策アイテムである。あくまで視覚に由来するもののみを防ぐため、例えば音や臭いで嵌めるタイプの幻術に対して有効でない。そのため確実性の低さから微妙なアイテムとして売れなかった。
けれどあるとき、蚤の市にまで流れたこのアイテムを見つけたとある商人が、わざわざ発明家を訪ねてきた。
商人いわく、とあるエリアでは付近に棲息するモンスターが視覚異常を引き起こすということで、視覚のみを保護する中途半端な性能ながら、汎用品と比べると安価で装着も楽なつけまつ毛は売れると踏んだのだ。
この商人の策は成功し、そのエリアではつけまつ毛による幻覚対策が大いに役立ったという。そしてマジックアイテムがはやると、それが個性を引き立たせるものとして認知され、おしゃれアイテムとしても活用されるようになる。すると今度は、本来の役割であった視覚保護を取り払い、あくまで装飾品としてのみ機能するつけまつ毛が売りに出されるようになった。
しかしここで問題が発生した。視覚保護つけまつ毛は見た目だけでは普通のつけまつ毛と区別がつかないのだ。両方を持っている人物が本人の管理ミスでわからなくなってしまうくらいならまだましで、安価な普通のつけまつ毛を、視覚保護機能の付いたマジックアイテムと偽って売り出す悪質な商売が蔓延することになる。
偽物をつかまされた人間が、騙されたと気づかぬまま製造元である発明家にクレームを入れた。厄介なことに、本物と偽物は見た目での区別がつかず、持ち込まれたものが偽物であると照明することは困難だった。このときはどうにか相手を納得させて帰らせた発明家。
その後発明家はちょっとした幻覚を見せるアイテムを作り出し、それを商人に渡した。売るときに本物であると目の前で証明することを推奨したのだ。効果のない偽物を売りつけようとしたものは、幻覚アイテムによる証明をできないことからうろたえ、一気に騙しにくくなった。
しかし、次に流行したのは純粋に性能を引き落とした廉価版だった。こいつは発明家の作った視覚保護つけまつ毛と比べてずっと性能が低かったが、それでも簡単な幻覚アイテムを防ぐ程度の機能は保有していた。けれども実用的というわけではなく、単に客の前でだけ本物であると偽れればいいと考えられたものだ。
怒った発明家はさらに強力な幻覚を発生させるマジックアイテムを用意しようとしたが、それは難しかった。強力な幻覚を発生させるアイテムは悪用される恐れがあることから、法律で規制されているのだ。
しかしこのころになると




