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今日のお題  作者: すばる
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260426 帽子 プロット

 その帽子は意思を持っていた。


 かぶったものの脳を支配する呪われた帽子


 その危険性から政府は回収、封印を行おうとしているが、帽子は逃げ続け、現在まで確保されていない。


 その帽子には強烈な誘引性があり、見ると思わず手に取りたくなり、手に取ると無意識にかぶってしまいそうになる。かぶったものは脳を支配され、取られると命を落とす。助かるためには支配が完全に働かないうちに素早く帽子を取り上げ、適切な治療を行うこと。


 帽子を封印できない理由は誘引性にある。政府は何度も帽子の確保には成功している。しかしそのたび、誰かが抵抗できずに帽子をかぶってしまい、そのままどこかへと去ってしまうのだ。誘引性はあまりにも強く、厳重に保管しているつもりでも、関係者が自ら鍵を開けて帽子を取ってしまう。


 かといって放置することはできない。帽子をかぶり、取り上げられたものは命を落とすし、また帽子に支配されたものは凶暴化し人を襲うようになる。しかも長年の経験を帽子が蓄えたことで行動はどんどん巧妙になっていき、事件が明るみに出ないような隠蔽を行うまでに成長してしまった。しかも警戒心も高まり、追い詰められる前に、危険を感じた段階で宿主を捨てて、誘引性を利用して新しい宿主に乗り移るのだ。そうなると帽子の確保自体が困難となる。

 そしてあまりに危険な帽子は危険性を認識されながらも、政府ですら手を出したくない案件となっていた。放置できないとわかっていながら、自身の危険が大きすぎるという理由でみんな追いかけることを避けていたのだ。


それでも帽子の行方を追い続けていたある政府職員は、ついに帽子の宿主を見つけ出し、追い詰めることに成功する。


その職員は帽子をどうしても許せなかった。かつて、職員が慕っていた先輩は、帽子の誘引性に破れ、確保した帽子を外に出してしまった。先輩は短時間で帽子を脱がされたために命こそ助かったが、帽子は行方知れずとなり、さらに多くの犠牲者を出すことになる。先輩はこのことで周囲から責められ、また自身も己を責め、最終的に自殺まで追い込まれてしまう。


執念と忍耐で帽子を追い詰めた職員は、とある方法で帽子の完全封印に成功する。

それは帽子を自らかぶりつつも、完全に支配される前に自分自身を閉じ込めて自害するというものだった。

これによって帽子は誰にも存在を認知されない場所に置き去りにされることとなった。こうなればもはや誘引する相手が存在せず、帽子はその場所から逃げ出すことができなくなるのだった。

追い詰める中で何度も捨てられた宿主が死ぬ様を見てきたことで、職員もまた心を追い詰められていた。


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