????/??/?? 意識
「え、うそ……、いや、二人ともからかっているんだよね? 警察、警察官! お巡りさん! あ! ポリス! これなら?」
「けーさつ? けーさつかん? おまわりさん? ポリス……さん?」
「タダサン、その人達は全部同じ人ですか? 」
二人の様子を見て、深く考えるよりも先に、言葉が口から次々と出てきた。そして、そのあふれ出した言葉を全て受け止めて、返された二人の反応は芳しくなかった。
(知らない? 本当に分からない? なんで?)
また思考がぐるぐると深いところで空回りし始める。
(警察を知らない、そんな言葉聞いたことがない。とても嘘をついているようには見えない。そもそも、そんな事で嘘をついてどういう意味があるのか? いや今これは、考える事ではない。知らないという事はいないという事? 警察がいないなら、アガートラムが通報したというのは嘘? え? こっちが嘘ついてるの?)
まとまらない思考は勝手に情報を求めてあっちこっちに目を動かす。三人を見たら、アガートラムの方に向いて、次は何もない天井に視線を動かし、そのまま足元に戻る。思考している間、意識せずに何度もそれを繰り返した。
「タダサン? タダサン! おい、大丈夫か?」
「タダサン? どうしたの? けーさつってそんな大変なやつなの?」
「大丈夫ですか? タダサン、あ、あの、町にいる人なら知っているかもしれませんよ?」
それを見て三人はそれぞれ言葉は違うが、こちらを正気に戻すために大きな声を張り上げてくれた。
「え、ああ、いや、うん、大丈夫、大丈夫だから、」
その声に対して、あまり誠実な答えは返せなかった。しかし、呼びかけられて、私の目は彼らを見ることが出来た。
私は自分自身がどれほど挙動不審な動きをして、どれくらいおかしな表情を浮かべたのか、呼びかける三人の声の必死さと顔に貼りついた表情を気づかされた。
(まあ、とりあえず、外に出てから考えよう)
その様子を見て、自身から浮かび上がる不安に蓋をして、思考を切り替える。
(警察がいないものとするなら、外に出るにはどうすればいいか……、)
「よし、セン! ちょっと頼まれてくれないか?」
「お、おう」




