????/??/?? 集団
「え、ちょっと待って、タダサンはどうしてここにいたのか分からないの?」
「……はい。いや、もともとはここと違う場所に入院していたはずなんだけど、」
「入院って、どこか怪我したのか? あ、足か? だからその動く椅子を使っているのか?」
「いや、違うよ。検査で、確か……肝臓、あれ? 腎臓だったかな? 数値が悪くて、」
「セン、失礼だよ。タダサン、答えづらいならいいですよ」
休憩室、簡単な食事をとったそこを離れてからの道中は三人からの質問の嵐に襲われることになった。
一番初めはアールからの問いかけであった。それを受け、答えると次にロックから疑問が口に出され、それを考えていると、続けてセンがこちらに質問をしてくる。それぞれに対応すると、また先頭に戻って、アールから質問される。
もう何順したのだろうか、先ほどからずっとこの流れが途切れることはなかった。時には、順番が入れ替わるが、三人は順繰りに聞きたかった色々な質問をこちらに投げてきた。
どうして? なんで? なぜ? そう始まる質問に上手く答えられたわけではない。しかし、彼らからいろいろと聞かれることで、現状についてを少しづつ自分の中でまとめ、整理することができ始めた。
そんな中で、車いすが急に停止した。それにつられる様に三人の足も止まった。
「タダサン、どうして止まるの?」
「いや、急に止まって、」
―申し訳ありません。正面ゲートから別の集団の反応を確認しました。安全確認のため少しお待ちください。
先ほどからずっと空中をふわふわと浮かんでいたアガートラムが高度を下げて、こちらにそう伝えてくる。
「集団? 」
アガートラムからの言葉、その中で一番重要な単語をほとんど無意識で抜き出してそのまま口にした。
「集団って、何かいるのか?」
「え、どうするの?」
「正面ゲートの集団? 正面の集団、あ、いや、ちょっと待って、待ってください!」
センとアールはその言葉を聞いて不安そう顔を向かい合わせて口に出す。その中で、一人ロックだけが集団に心当たりがあり、今日一番大きな声を上げた。
「そこにいるのは僕らの仲間です」
「あっ!」
「ああ、」
センとアールが揃って間抜けな声を上げた。




