????/??/?? 気迫
「アール、待って! そんな聞き方は、」
「そうだ、あんたはここから外に出るんだろ? 俺たちも一緒に連れて行ってくれよ! なあ、頼むよ!」
「セン! きちんと話してからじゃないと、」
「ロック、今、私が話してるの、静かにして」
「え、いや、でも」
「俺たちも困っているんだ、下にうじゃうじゃといるそれに、あんたそいつらを」
「センも黙って!」
「んだよ、お前の方がうるさいじゃねーか!」
「黙れ! とにかく、先に質問したの私だから、先に答えてもらうの」
少女が質問をしてから一気に空気が変わった。三人の子供たちはそれぞれの個性、色合いを見せるように、勝手にしゃべり始めた。
少女アールより幾分か背の低い少年、ロックと呼ばれた彼はその場の変わりつつある空気を何とか収めようと声を張り上げ、三人の中で一番背の低い少年、センと呼ばれた彼はとにかく外に連れて行けと口にした。
ただ、その場の空気を支配していたのは、変化をもたらした少女アールであった。彼女はいきなり質問をぶつけた後、ずっとこちらを睨みつけていた。一気に騒がしくなった少年二人に対して一瞥もくれずに、ただ強い気迫がこもった声で一喝した。
「あー、ガーディアンってこれですか?」
自分よりもだいぶ小さな少女の発する迫力になぜか丁寧に答えてしまった。
それはさておき、先ほどからの話し方、彼らの目線の動きで、ガーディアンと呼んでいるものが何となく分かった。自分の左肩で浮かんでいるアガートラムの方に指を向けて、少女に尋ねる。
「そうです。アナタはどうやってそれを操っているのですか? 他にいるそれを操ることはできるのですか? それを教えてほしい」
「二つ、聞いてんじゃん、」
「止めろよ、怒らせるな!」
コチラがした質問の意味を理解してくれたのか、少女はこくりと首を頷かせた。そして再度、少女は質問を繰り返し、新たに聞きたいことを追加する。こちらに向ける視線は変わらず鋭いものだが、先ほどまでの睨みつけていたモノとは幾分か違う気がした。
三人の話から出てきた情報、様子から考えるに、何か不幸な行き違い起きているように思えるが、とりあえず、それを上手く利用することに決めた。
ただその前に、肩口にいるアガートラムの方に小さく、三人に聞こえない声で聞いた。
「ガーディアンってなに?」
―警戒システムです。
ずいぶんと簡単に答えてくれた。




