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3045  作者: みむめも
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白の遺跡 階段

 息を殺し、慎重にロックが先頭に立って三人は上へとつながる階段のもとに向かった。


 結局、彼の提案を絶望的な気分でいたセン、もしかしたらとかすかな希望を探していたアールの二人は受け入れた。しかし、完全にそれに賛同したわけではなく、キビキビと警戒しながら進む軽い足取りのロックと、対照的に二人の足は一歩一歩が泥沼から足を持ち上げるように重たく、遅いものであった。先行するロックに遅れまいと付いて行くが、後ろを何度も振り返り、周囲を警戒するというよりも、本当にこの選択が正しいのかという未練がましい動きを見せていた。


 三人に会話はない。先行するロックも、後を付いて行くセンもアールも互いになにも喋ろうとはしなかった。


 それはガーディアンたちに発見されるのを恐れているという側面もある。しかし、同時に、いや、それ以上にいま感じていることを、考えていることを口にすることで、何かが起きるのではないかという不安の方が大きかった。


 やがて、三人はほどなくして目的の階段を見つける。ここでも、先頭に立って進むのはロックであった。


 ロックは身を低くして、サッと階段に近寄る。すると、他の場所と同じように階段のある空間がパッと明るくなった。彼は体を傾けて、頭を上に向け、目を限界まで細くする。どこまで続くのか、明かりは天井まで届かず、ロックの目にはその先が見えなかった。見えないのであればと、ロックは目を閉じ、耳を澄ます。


 階段は吹き抜けの構造上、物音が響く形となり、僅かな音も反響する。ロックの耳には痛いほどの静寂があった。それを確認して、彼は二人の方に顔を向けて、手で合図を送る。センとアールはゆっくりとロックのもとに近寄り、三人で一塊となって階段をのぼった。


 外から見た時、この白い遺跡はとても大きな建物であった。

 黒い森の樹木も大きなものであったが、この遺跡はその長い年月を経て成長した樹木よりも頭一つか二つ飛び出て大きく、高い。町にある物見の櫓よりも高いこの建物を上下につなげる階段は一枚石を寸分たがわず揃えて、並べたしっかりした作りのものであった。


 階段をのぼり、二階にたどり着く。


 ここまで幸運にも、三人はガーディアンに、爆発するあの不思議なオブジェに出会うことはなかった。

 これを幸先がいいと考えるか、それとも、そう動くように誘導されていると考えるか、それによってこの先の結果は大きく変わってくる。


「いない? あいつら、本当にいない。よし、ロック、つぎはどうするんだ!」

「……ほんとにいない? ロック、この後どうするの?」


 センは前者の考え方に、アールは後者の考え方にたどり着いた。二人の問いかけは微妙なニュアンスの違いがあったが、同じことをロックに問いかけた。

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