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3045  作者: みむめも
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白の遺跡 警戒レベル

 焦らずに、ゆっくりとロックは一つづつ金具を壊していく、センとアールは一つ壊れるごとにごくりと小さく喉を鳴らし、手にした武器をギュッと強く握った。やがて、最後の一つを破壊して、ロックは大きく息を吐いた。そして、2人の方に顔を向け、軽く目で二人に合図を送った。


 それを合図にして、三人は互いの顔を見る。全員が同時に頷いて、それぞれ大きく息を吸って、ゆっくりと吐いた。


 それが終わると、作戦通りにセンとロックは壁から少し離れ、勢いをつけて同時に扉に体当たりをした。


 ドンとぶつかった瞬間、その音は部屋中に大きく響いた。扉も多少は震えたが、予測していた通り、一度の衝撃では扉が開くことはなかった。再度、センとロックは距離を取る。今度は先ほどよりも勢いよく、その体を扉にぶつける。二度目の衝撃は、扉を大きく動かした。


「いくぞ! もう一度!」

「おう!」


 センとロックはその手ごたえに声を上げた。

 先ほどよりも素早く距離を取り、強く床を蹴り上げて、勢いそのままに二人の体が扉にぶつかる。すると、扉は体当たりしてきた二人を抱え上げて、ゆっくりと外側に向けて倒れていった。


 ドスンっと大きく重い音が響き、少なくない煙ぼこりを立たせる。それと同時にアールが部屋の外に飛び出した。扉の向こうには先ほどよりも多くのガーディアンが集まり、気長に根競べをするつもりでいたのか、ただ空中を浮かんでいた。


 ガーディアンたちは飛び出してきたアールから距離を取るように少し離れた位置に一斉に動き、そこで忙しそうにくるくると回転したり、体の中央部分、赤い線を激しく光らせたり、せわしなく明滅させ始めた。

 倒れた扉のせいで撒きあがった煙ぼこりの中、その動きがとても不思議であり、赤く点滅する光は不気味であった。


 アールは決められた通り、部屋にあった布を大きく広げ、集まったガーディアン達の上からかぶせるように投げた。ガーディアン達はさらに混乱したように激しく光り始めた。


「やった!」

「よし! 逃げろ!」

 

 アールの声を聞いて、ロックは声を上げる。三人は混乱するガーディアンたち置いてけぼりにして、建物の中を全速力で、出口を求めて走り始めた。


―武装集団の隔離に失敗、集団は院内を逃走中。警戒レベルを上昇します。職員は入院患者様の安全を第一に行動してください。繰り返します。


 鳴り響く声に少し変更があった。


「何? なんて言ってるの?」

「分かんねーよ!」

「走れ、気にしないで、走れ!」


 走り続ける三人の前に再びガーディアンが数体現れる。


「退け!」


 センが大鉈を振り回し、ガーディアンの一つが振り回されたそれにぶつかって壁にたたきつけられた。


―武装集団の抵抗を確認。非殺傷目的でのテイザー、および、圧縮弾の使用許可します。


 ガチャンと何かが動く音が聞こえた。

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