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双剣の天使

頑張って更新しますのでよろしくお願いします。

眩しい。射し込む日差しがまだ寝ていたい気持ちの邪魔をする。

昨日は理性との格闘もあり、あまり寝ていないが初日から遅刻はまずいので起きることにする。そして手に力を入れるのだが

ムニッ 「んっ…」


ん?なんか柔らかい。

今までに感じたことのない感覚。右の掌に小さな膨らみを感じる。少し気持ちいい。

確認するようにもう一度

ムニッムニッ! 「んあっ…」


そして何やら色っぽい声が聞こえる!

冷や汗、そして完全に目が覚めたところで現実に戻るために目を開ける。

アリスが寝ている。うすい赤色の寝間着に身体を包んでいる。…そして、その心臓のあたりにある膨らみに自分の手が置いてあった。

一瞬でベッドから飛び降り距離をとる。

そして自分の過ちを振り返る。


なにしてんだよ俺!昨日あんなことがあって朝からこれかぁ!!!


そして少しうるさくしたせいかアリスの目も覚める。


「んー…朝からどうしたよ?そんな慌てる時間でもないでしょ」


言えない。胸を触ってしまいましたなんて言えない。しかも昨日あんなことがあったばかりだ。ここでまた雰囲気が悪くなるのは避けたい。


「い、いやなんでもない!あー…ベッドから落ちたんだ!それでちょっと腰を打ってしまって…」


「…ふーん。明日から気をつけてね」


誤魔化せた!はぁ…朝から心臓に悪い。

…朝食作ろ…




朝食を食べ終わり、制服に着替える。

着替え終えたアリスがキッチンに入ってくる。白を基調とし、赤の装飾が入っている。

アリスの緋眼と色合いがぴったりでとても似合っている。


「へー、男子用の制服もあるのね」


「いや、特注で作ったらしい。なにせ初めての男子だからな」


俺もアリスの制服と色合いは変わらない。ただ男子用と言うこともありデザインは少し違っている。


「じゃあ、行きましょう。そろそろ行かないと遅刻しちゃうわ」


もうそんな時間か。せっかく早く起きたのだ。遅刻はしたくない。


「よし、行くか!」




教室に入って驚いた。

分かってはいたことだが女の子しかいないとはこんな別の世界にいるような感覚になるのか。


「それじゃあ、簡単にでいいから自己紹介してくれる?」


このクラスの担当なのだろうか。20代後半くらいの女性が促してくる。

まずは第一印象が大事だ。

俺としてはあまり目立たず、静かにこの学院生活を送りたいところ。


「ねぇねぇ、あの人が噂の男の天使使いよね?」


「なんで男なのに天使と契約できるのかしら?実は嘘ついてたりして」


「ちょっと聞こえちゃうよ?男の人は怖いんだからあまり刺激しちゃだめだよ」


なんか色々聞こえてきているが目立たないと言うのは無理らしい。

しょうがないから普通に自己紹介するか。


「カミヤハヤトです。歳は16でみんなと同じだと思う。これからよろしく。」


よし。言った。あまり愛想よく言ったわけでもないし、怖がられたかな?


「…なんかイメージと違ったわね…」


「そうね…なんかこう守ってあげたい感じ?」


「そうそれ!なんかツンツンしてて包んであげたい感じ」


あ、あれ?なんか思ってたのと違う…

まぁ嫌われるよりはいいか。幸い席は自由でアリスの隣が空いているので向かう。


「…ずいぶん人気なのね」


「え?いや珍しがってるだけだろ。そのうち慣れると思うぞ」


「ふーん…そう…」


あれ?なんかアリス不機嫌?まさか!?朝のことがバレたのか…いやそれならもっと怒るはずだ。ならなんでだ?

分からず頭を抱えていると


「アリス、あなたその男の人と知り合いなの?」


前の席からアリスに声をかける茶髪のセミロングの女の子。この子もとても可愛い。アリスの友達だろうか。


「そうよ。学院まで案内してあげたの」


「そうなの。ハヤトさんでしたよね?私はローラ・エーベルハルト。これからよろしくお願いしますね」


「こちらこそよろしく」


アリス以外の知り合いができて内心ほっとする。しかしアリスがさらに不機嫌そうにしているのはなぜなのか…


「じゃあこれから訓練場で人工悪魔を使った訓練をしてもらいます。

来たばかりで悪いんだけどハヤトくんも参加してください。実力も確かめなければいけないので」


初日から早速か…

人工悪魔とは人工的に作り出した悪魔のこと。しかし悪魔と言っても見た目は同じだが中身は魔法で作り出しただけなので悪魔の力には到底及ばない。それでもあるとないでは全く違う。

アリスに案内してもらいながらローラと3人で訓練場に向かう。


「そういえばハヤトの天使はどんなのなの?あの時は2つの剣を持ってることくらいしか分からなかったし」


「あー…それは着いてからのお楽しみだ」


「なによ!教えてくれてもいいのに!」


2人でそんな話をしているとローラがぴょんっと顔を出して話に混ざってくる。


「アリスとハヤトさんは仲が良いのね?いつの間にそんなに仲良くなったの?」


ローラが鋭いな!ここで同じ部屋に住んでるなんて言ったらどんな、噂が流されるか分からない!

アリスも分かっているらしく必死に誤魔化そうとしている。


「それは…その…き、気が合ったのよ!ねっハヤト!」


「そ、そうだな!アリスとはすごく気があうんだ!」


結構無理やりだがローラは納得したらしく「そうなのね!」なんて言っている。

ここの女の子はみんな疑うことを知らないらしい。

そんな事をしているうちに訓練場に着く。

みんながいることを確認した教官が話し始める。


「ではこれより人工悪魔を使った訓練を始める!まずは…そこの男。お前からだ」


え、なんで俺から?

恐らくその疑問が顔に出ていたのだろう。


「お前の実力を確かめなければいけないからな、それによってはクラスを落とす必要がある。」


そう、ここではクラスがAからFまである。6年制ということもあるが1年ごとにAに近づいていくシステムだ。ちなみにここはAクラス。BからAになるには試験を受けなければならず、毎年半分ほどしかAには上がれないらしい。

それがいきなり編入してきたやつがAというのはおかしいと言うことなのだろう。

だから要するに実力試験だ。


「わかりました」


「よし、では人工悪魔を7体用意する。…全部倒せ」


周囲の生徒がざわつき、教官がふっと微笑する。

いくら人工悪魔といってもそれなりには強いし、強さの調節もできる。まぁAクラスだから強さは最高。それを7体というのは結構大変なのだ。…普通であれば


「教官!さすがに7体は多すぎじゃないですか!?」


とっさにアリスが教官に抗議する。俺を思ってのことだろう。良い子だな。


「いや、いきなりAクラス入りなんだ。それくらいの実力があっても当然だろう?さぁやるか、やらないのか」


「やります」


「ちょっと!ハヤト!なに言って…」


「よし、では中央に行け。準備ができたら合図しろ」


言われるがまま中央に進む。呼吸を整え落ち着かせる。アリスも黙ってこちらを見ている。


「準備できました」


「では5秒後に人工悪魔が出現する」


教えてくれるのか。優しいとこもあるじゃん。

そして時間をカウントしていく。5、、4、、3、、2、、

両手の甲が光り出し、光の粒が形を形成していく…

1、、

そして、光の粒が剣を形成し…

0

右手には白銀に輝く剣

左手には闇色に輝く剣

美しい二刀の剣が顕現する。

それと同時に周りを囲むようなかたちで人工悪魔が出現する。

漆黒の、生気を感じさせない謎の生物。

7体全ての配置を一瞬で確認する。

あとはもうこいつらを斬るだけだ。


じゃあ…いくかっ!!





あっと言う間とはまさにこのことを言うのだろう。数秒で決着がついてしまったのだから。

出現したとほぼ同時にまずは前方の一体。そして後ろから迫っていた二体の攻撃を避け横に一閃。最後に四体同時攻撃をなんとジャンプでかわし、目にも留まらぬ速さで斬り伏せた。

皆信じられないと言った顔をしている中、当の本人は何事もなかったように涼しい顔をしている。


「教官終わりましたが…合格ですか?」


いまだに驚愕で口が開きっぱなしの教官がハヤトの質問で我にかえる。


「…ご、合格だ…」


当たり前だ。あんなもの見せられて不合格なんてあり得ない。恐らくは分かっていて聞いたのだろう。


「えー…こほんっ。少し時間をくったがこれより本日の訓練を始める」


誤魔化した…。まぁ動揺しているのだろう、無理もない。

するといつの間に戻ったのだろう。ハヤトが横に立っていた。

前にも同じような光景を見たことがあるが、あの時は着いた時にはもう終わっていたので実際にハヤトの剣技を見たわけではなかった。だから聞かずにはいられない


「ハヤト!なによあれ!あんな動き見たことないわ!それにあなたの天使って…」


恐らく教官がまだ話していたのだろうが、お構いなしに大きな声で問いただす。みんなも気になっているのだろう、教官も黙って聞いている。


「…俺の契約天使は、光と闇。

光のアルジェント

闇のシュヴァルツ

つまり俺は『ダブルコントラクト』だ」





まだ世界観が中途半端でよくわかってないと思いますが、少しずつ世界観を説明していきますのでお付き合いください。

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