第3話:信じて
これからのことを考えよう。
まず、町へ向かう。そしてリンの服を買う。
今の格好は流石にまずい。
・・・ストレージ使えないから金取り出せなくね?
手持ちを確認する。
俺...何もなし。
リン...何もなし。
・・・なんかないのか?ポケットの中とか鞄とか……。
ん?これは?
腰あたりに見覚えのあるポーチがくっついていた。
「アイテムポーチ…。」
アイテムポーチは物を収納する魔導具で荷物運びには便利な代物だ。
とはいえ、正直ストレージがあったため大したものを入れてなかった気がする。
一旦中身を確認するか。
折れた剣x1
投擲ナイフx2
解体用ナイフx1
魔力ポーションx1
金貨x1
銀貨x9
銅貨x12
これは・・・酷いな・・・。
金貨はあった。でも町に向かうのに武器がなしってのもきつい。てか何で折れてんだ?
ちなみに貨幣があるのは買い物した後のお釣りをアイテムポーチに突っ込んでいたからだ。
過去の俺ナイス!
・・・いや、ストレージに移すのめんどくさかっただけなんだけど。
「よし、それじゃリン。まずは町へと向かおうか!」
「町?」
「おう。リンの服をどうにかしたいし、ここに居座る理由もないだろ?」
「・・・うん……。」
なんか反応が良くないな?
「もしかして、人と会うのが怖いか?」
「っ!!」
図星か……。
「…僕はまた、誰かを傷つけてしまうかもしれない。」
『それがとても怖いんだ……。』
後半は喋ってはいないが聞こえた。
あと一歩が踏み出せない。そんな様子だった。
一つ試してみる。
ずっとリンからはの声は聞こえるんだ。逆だって出来るはずだ。
「『大丈夫、 俺がそばにいる。』」
「!」
「『もうそんなことに恐れることはない。』」
「『ここから君の世界は広がっていく。』」
「『これから君は、自由に生きれる!』」
「『俺を信じてみて!!』」
やっぱり本音をぶつけるならコレが一番早い。
魂の勇者専用魔法【心話】
能力はシンプル、心の声を聞いたり伝えたりする。
要するに本音のぶつけ合いだ。
今回は上手くいくから分からなかったから心話と声の両方を使っているが…。
女神様に一部とはいえ能力封印したって言ってたし。
たがリンからの声が聞こえていたのはこの能力は残っていたからだろう。
「・・・解った。」
「僕は、シンについていく…。」
「シンを信じてみる。」
どうやら上手くいったようだ。
「それじゃ、行こうか!」
そうして俺達は歩き出した。
「そういやここどこ?」
「え?」
いや、ホント……ここどこ?
魔王ちゃん、信じてみようと思った矢先に実は迷子だったことが発覚する。
Topic :アイテムポーチ
収納に関する術式を刻印した魔道具。
サイズや容量によってポーチ・バック・ボックス呼ばれる。
高価だが、持ってる人も多い。
Topic:シン流ストレージとアイテムポーチの使い分け
彼は取り回しの良さで決めてます。
ストレージは容量無限ですが展開が遅いので戦闘向きではないのです。
その点アイテムポーチは手を突っ込めばすぐに取り出せます。
一般の冒険者もポーチには投げ物や回復アイテムを入れていることが多いです。
ちなみにお金はかさばるのでストレージに入れていた。




