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魂の勇者は元魔王とスローライフを送りたい  作者: ミゼル
第1章:主人公に憧れた者
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第23話:予感的中

マスカの直感が外れることを祈りつつ、全速力で馬車を走らせて目的地まで向かう。

もしもの為にハーミトとリンは荷台に戻り、ネヒトは索敵と周囲環境の確認に専念する。

少しの変化でも見落とさないために集中するようだ。

そして俺たち荷台組は・・・特にやることない。そういうスキルがないからな。

そう思うとやっぱり索敵スキルは欲しい。何とかならないかな。


とりあえず今は隣に戻ってきたリンと会話する。練習の成果を聞くためだ。

少しでもいい影響があればいいのだけれど…。


「みんなと会話してみてどうだった?」


「ホルンの良い所、たくさん教えて貰った」


「みんなは怖くはなかった?」


「うん。でも…」


「でも?」


何か問題あったのだろうか?軽く聞いていた感じだとなんの問題もなかったが。


「落ち着かない。やっぱり僕はここが良い」


そう言ってくっついてきた。


ン˝ン˝ン˝ン˝距離感が近い!


「あとで一緒に見に行こ?」


「わ、分かった。行こうか...」


こ、断れるか!


「なぁマスカ、後でクチャ飲まねぇ?」


「賛成だ」


クチャってなに?


「いや…気にしないでくれ」


あ、はい。


「みんな、もうすぐホルンへ着くよ。それとマスカが言ってたこと、少し当たってるかもしれない」


「何か分かったんですか?」


「私たちがホルンへ向かう道中、同業者とすれ違うことがなかっただろ?もしかしたら街で何かあったのかもしれない」


そういえば確かにすれ違ってない。もしかして本当に緊急事態なのか?

少しずつ不安な空気になりつつも馬車は進む。


それから大体30分後、到着した。


ここが水都ホルン。


近くで見るとデケェ…王都と同じくらいあるんじゃないのか?


「あんたらよく無事に来れたな!」


「一体何があったんだい?」


運転席の方を見るとフレミナさんと門兵が話をしていた。

街へ入る手続きをしているようだ。


「対門付近に未知の魔物が出たんだ。今は領主冒険者協会が依頼を受けた冒険者以外の外出を禁止している」


「未知?」


「あぁ、少なくともこの付近では見たことがないって話だ。詳しく知りたかったら冒険者協会に行くといい」


「ありがとう」


馬車に戻ってきたフレミナはみんなに確認をとる。


「冒険者協会へ向かおうか。私も少し気になる」


「依頼達成報告もあるしそれがいいだろう。シンさん達はどうする?」


「俺達も身分証発行の手続きがあるからついていくよ」


あと、正直俺も気になる。

もしかしたら何か手伝えるかもしれないし。




「あ、ようこそ冒険者協会…って守備旅団の皆さんじゃないですか!ちょうどいい時に帰ってこられましたね!」


ギルドへ入ると受付嬢が駆け寄ってきた。

あたりを見渡すと武装してる人たちが多くいた。


「アオさん久しぶり。何があった?」


「実は…」

「兄ちゃん!」


遠くからそんな誰かを呼ぶ声がした。


「え?イルス?」


どうやらアックの弟のようだ。だが姿を見るとどころどころボロボロだ。

服は端が破れ、擦り傷も多い。


「どうしてイルスがここにいるんだ?その怪我は!?」

「助けて兄ちゃん!父ちゃんが…母ちゃんが!」


「村の皆が死んじゃう!」

Topic:クチャ

見た目はブドウジュースみたな濃い紫色をしている。

独特な香りがし、味はかなり苦い。

甘いものと一緒に飲まれることが多い。

クチャ=苦茶=コーヒー

シンは飲んだことある。でも名前を知らない。

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