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第13話:ある意味寝起きドッキリ

テントの隙間から光が漏れている。耳を澄ますと少し足音がする。

もしかしたら冒険者が早朝狩りに行くのかもしれない。


「むぁ?」


目が覚めた...ら目の前にリンが寝ていた。

うわすっごい既視感。なんか前回もこんな感じだった。


「そういえば魔導具が完成した後そのまま寝たんだっけ...」


もう少し寝かしたままにしてあげたいが、俺たちも朝一冒険者ギルドに行って街行きの馬車がないか確認しなくてはならないからな。

リンには起きてもらおう。


「リン、起きて」

「ぅん・・・おはよ」


お?昨日のよりもすんなり起きたてくれたな。

しっかり寝れたのかね?あくびしながら伸びをしている。

俺も上体を起こし伸びをする。

・・・ってあれ?リンのシャツ、真ん中あたりのボタンが外れちゃってる。


「リン、ボタン外れて・・・!」

「シン?」


とんでもないことに気づいてしまった!

いやそもそもなんで買ってないんだ?

普通買うだろ!


「リン・・・お前、インナー(下着)は?」

「いんなー?」


まさかこいつの中にインナーの概念ないのか!?

教えはどうなってるんだ!

ずっと魔装だったて言ってたね!


「・・・冒険者ギルドよりも先に行くべき場所が出来たな…」



とりあえず身支度を整えて出発する準備をする。

・・・と忘れちゃいけない。


「リン、はいこれ」

「…これ、シンが昨日作ってたやつ?」

「そ、指輪型魔力抑制魔導具:ロックリングだ。んでもってこっちが俺の魔導具:アサルトリング」


素材的に見た目はほぼ一緒だけど、中身が全然違う。

簡単に言うとリンのは魔力漏れ抑制のほかに防御補助系を、俺のは攻撃補助系を付与した。


「これをこうして…あれ?」


試しに自分のを右手中指に入れてみた…が入らなかった。


・・・サイズミスった?

あ、そうかリンのサイズに合わせて作ったから入らないのかも。

え?じゃあゴミ?合成した後は形状変更できないぞ?

いや分離すればいけるけど、今からやるのはキツイ…。

いやまて、ほかの指を試そう。

・・・お!左の薬指なら入る!よかったぁ。無駄にならなくて。


「ほ、ほらこんな感じに装備しておけば自動で発動するよ。」


そう言うとリンも真似して同じように装備した。

そっちはサイズ大丈夫そうだな、良かった。




俺たちは服屋に寄ったあと冒険者ギルドへと来た。

なお店主に事情を説明して服を選んでもらった。

さすがに俺には選べん。その際になんか苦笑いされた。なんで?


「おはようございます」

「おはようございますシンさん」


受付の人に昨日頼んだ街往きの馬車がないか確認をする。


「早速ですが本日昼前頃に出発する行商人の馬車があります。交渉済みですのでそちらにお乗りください」

「ありがとうございます」


昨日の今日で見つかるのか。話がはやくて助かる。

しかし昼前か...今からだと微妙な時間だな。

どうしようかと悩んでいたら冒険者ギルド横に隣接されている武器屋が目に入った。

・・・そういえば近接武器もってないや。

今の武器は折れた剣1本のみなのは辛い。

金銭的に買えそうだったら購入しよう。

無理だったら魔術で頑張る。


「いらっしゃい」

「すみませんが安価な剣って売ってませんか?」

「安めのならそっちの棚だよ。そこにあるのは端材鍛造のだから品質は良くないがな」


端材かぁ...全体的に強度が低く、形や重さがバラバラだ。そのせいで鞘もない。

使いやすそうな物がないか2~3本手に取って見てみる。

案の定、リーチが短かったり全体のバランスが悪かったりする。

その中でも比較的マシなものを見つけた。


「これいくらですか?」

「それは銀貨8枚だよ」


う~ん…銀貨8枚か。手持ちの金を確認する。

なんだかんだ色んなものを買ったせいで、残り金貨1枚となっていた。

どうする、金貨を使用するか?

できれば欲しいんだよなぁ…戦う手段は多ければ多い方が良い。

・・・よし。


「金貨でお願いします」

「まいど!銀貨2枚のおつりだ」


財布の中がすっからかんになってしまったがいと仕方なし、必要経費だ。

鞘はないので剣をアイテムポーチに突っ込む。

でもこいつをメインで戦っていくのはちょっと頼りないのでしばらくは魔法主体で戦っていこう。


さて、あと小一時間程度の時間が余っている。

なにしよっかな。

せっかく剣を買ったので腕馴らしとして剣術練習してもいいが、商人がいつ来るのか分からないからあまり冒険者ギルドから離れたくない。


・・・あ、そうだ。朝昼兼用の飯を購入するついでにいいこと思いついた。


「リンに飯を買いに行かせよう。」

「え?」


どうせこの後馬車に乗るんだ。

今のうちに俺以外とも会話できるようになってほしい。


「え?」


・・・ところでなんでリンさんは顔真っ青になってんの?

シン、アサルトリングを装備した場所に気づいてない。

リン、ロックリングをシンと同じ場所に装備した。

最初に気づくのはどっちだ?


Topic: ロックリング

シンが作製した指輪型の魔道具。魔力漏れを抑制する式が込められている。

あくまで魔力封印ではないので、魔術・魔法を使用したい場合は普通に使える。

他にも防御系魔術・光魔術(閃光・回復・浄化)・魔術補助等の機能を盛り込んだ。

リンは誰か傷つけることを恐れているため、攻撃系は付与しなかった。

本来この量の術式を書き込むには腕輪以上ガントレット未満のサイズが必要。

シンは錬金術で素材を圧縮することで書き込める術式を増やした。

普通に買ったら恐ろしいほど高い代物。

なおシンはその価値に気づいていない。

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