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異世界に咲く花  作者: 勇崎りりは
一章 散策編
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6話 能力開花

「キャァーーー!!助けてっ!」

叫び声が聞こえた方向にルカは走る。アーロンの姿はもうない。


だから、叫び声の聞こえた方向に走っているのだ。

おそらくアーロンは叫び声の主を助けに向かったはずだから。


「はあ、はぁ」

息を切らしながらルカが到着した頃には、アーロンはすでに戦闘をしていた。

他の人たちはすでに避難を開始していて、散り散りに逃げている。が、すみで縮こまっていた親子はそのまま動かない。

彼女たちが悲鳴の主だろうか?


それ以上の問題はアーロンの相手だ。人……だろうか?筋肉があり得ないくらい発達していて、その巨体から繰り出される攻撃は一撃で建物を崩せる威力だ。

アーロンは相手の攻撃をかわしながら、手に持っている短剣で反撃の機会をうかがう。


短剣は21世紀の物と言われても納得できるくらい、鋭利なものだった。

どうやらこの世界は

武器などにとても力を入れているらしい。



ルカは端で縮こまっている親子に声を掛ける。

「大丈夫ですか?」

「こわいよぉ」

幼稚園生くらいの小さな女の子が声を出す。

「大丈夫っ、です……。」

お母さんが言う。


お母さんもかなり若かった。20代だろうか?そのくらいの年齢なのに必死で子供を守ろうとしていた。



凄いな、と思いながら、彼女たちをどう非難させようか悩んでいると、ドガン、とすごい音がした。

アーロンの相手をしていた奴が家を殴った結果だ。家があった場所はぺしゃんこにつぶれていた。




そんな中、ルカはその敵が、苦しんでいるように見えた。

アーロンはいつの間にか傷だらけだった。

親子は抱きしめ合って震えてる。

助けたいと思った。


(ああ、もう泣かないで、苦しまないで傷つかないで、どうか……。)

その瞬間、視界が赤に染まった。

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