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異世界に咲く花  作者: 勇崎りりは
二章 正義VS悪意 編
12/14

10話 枠にとらわれない花

「ついていらっしゃい。」


クリスティーアは立ち上がり、優雅に歩く。

白く、繊細な指で扉に触れると、少し押す。

ギギギともキィーとも言えない音を立てて、扉が開く。


「ごめんなさいね、ここの扉、少し古いのよ。だれも使わないから。」


「いえ!問題ありません。」


ルカは慌てて立ち上がり、クリスティーアの後ろを歩く。



建物の中をそっと覗き込むと、西洋風の華やかな景色が目に入った。


外から見ると、少し豪華で特殊な建物、と言って感じだが、内側は真逆だった。


全体的に暖色がよくつかわれていて、あらゆる所に花瓶がおいてある。

飾られている花は様々で、バラ、ユリなどの有名なものから、見たこともないようなものあった。


確かに美しいが、必要以上に飾らない。それがこの建物の印象だった。




「主様」

「わっ」

白髪眼帯の幽霊メイド、スミレが急に現れた。

クリスティーアはルカのように驚いたりせず、堂々としていた。


「スミレ、あの二人は大丈夫かしら?」

「問題ありません。反逆科(ロベリア)幹部トーマは部屋に戻りました。正義科(ルドベキア)幹部トーヤは……」

斜め後ろを指してスミレは言う。

「そちらに。」


「クリスティーア様、弟が迷惑をかけて、申し訳ございません。」


端の方に立っていた男がこちらを向いて、歩きだす。

目の前まで来ると頭を深く下げ、クリスティーアに向き合う。

クリスティーアは答える

「兄弟喧嘩は、ほどほどにね。」

「……はい」




話の流れからして、彼がトーヤだろう。

トーヤは落ち着いた成人男性、と言った印象だった。

彼も白髪だ。


しかし、透明感のある白髪のスミレの隣に立つと、なにか違和感がある。


トーヤの髪はのっぺりした印象があった。


そのことにルカが頭をひねってると、トーヤがルカに気づく。

ただでさえ低身長なルカは、背の高いクリスティーアの影に隠れて見えなかったのだろう。


「クリスティーア様、彼女は?」

「名前はルカ。新しいメンバーよ。」


「えっと、ルカです。よろしくお願いします。」


トーヤはニコリと笑って言う。

「ああ、君がアーロンの言ってた……、。初めまして、正義科(ルドベキア)幹部、トーヤです。よろしくね。」


「主様、ルカはどこに所属するのですか?彼女の能力は強力です。もし……」

「スミレ、口を閉じなさい。」


クリスティーアは有無を言わせぬ強い口調で言う。

「それは彼女自身が決めることです。わたしたちが口を挟む事ではありません。」

「申し訳ありません、主様。」


「ルカ。貴女の意志はなぁに?」


「意志……。」



能力と呼ばれる、圧倒的な力。


自分ではない何か。




きっと私は、それを望んで手に入れたのだろう。


その時、私は何を願ったのだろうか?



守りたいと思った。震えてる小さな女の子を。


力になりたい、助けたい。





優しくなりたい。




なら、正義科(ルドベキア)か?


いや、違う。



善悪なんてどうでもいい。

それすら超えた、真っ直ぐな優しさが欲しい。



じゃあ、変化科(アスター)か?


いや、違う。


私自身を変える必要はない。

誰かの為になるのに、自分と向き合う必要はない。




きっと、この中に答えはない。



昨日投稿できなくてすみません!


仕事で時間ギリギリになって、捻挫して、布団の中で休んでたら寝てました……。

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