35.私に・・未来からの招待?!
アリスと同じ感想を抱いた人間が5000年の時間を隔ててもう一人いた。私だ。
「本当にますますぶっとんでいく。アリスの言う通り」
夢で、リアの人生を一方的に同化して体験しているつもりが、その彼女から直に話しかけられるとは、私もさすがに想定していなかったので驚いた。
私からはまだ向こうに届く集中力を持続するのは難しいけど、とにかく相互コミュニケーションまで可能となれば、更に色々選択肢が広がりそうな気がする。どこまで融合していくのだろう。なんだかちょっと怖くなってきた。
怖いと言えば、今回の計画は、結婚式を餌にカーサをおびき寄せ、その場で術をかけさせてそれを邪魔するものだと言う。確かに有効かもしれないけれど、この計画を知って以来、私はなんだか怖いのだ。
女性にとって一番幸せなはずの結婚式に自分の夫になる人が傷つけられるかもしれないと知りながら、その場にいなければならない。これほど残酷で怖い経験はない、と、まるで自分にその経験があるような、身に染みているような感覚がある。
私はもしかしてそういう経験を過去にしているの?!でもリアの過去生ではないよね?これはこれから起こることで、いやでも、私にとっては過去だから、もしかしたらもう起こったものとして魂に記憶が?・・いやいや、頭おかしくなるって!
私は自分に強制終了をかけた。・・とにかく、リアが悲しむ可能性をゼロにするために、私ができることがまだあるかもしれない。もう一度シェインの計画について考える。
あの計画だと、カーサには自分の術が成功した、と思わせないと意味がない。そうじゃないと、その後又シェインは狙われることになるから。つまり、カーサに気づかれないように術に光を混ぜ込まないといけないのだ。そんなこと可能なのか?光はどんなに小さくしても絶対気づかれるだろう!
その時、胸に光る私のスカイブルーの古代ガラスが・・輝いた。と思ったら、
(だからこそ、あなたの力が必要なんです。今夜、私のところにいらっしゃい)
という声が頭の中に響いた・・!こ、この声は・・知ってる気がする。ラドゥだ・・。とうとう、あちらとも繋がったのね・・。もう本当にどうにでもなれ、である。
こうなったらとことんつきあってやろうじゃないの。私は肚をくくった。
*
その夜、夕食を食べ、お風呂にも入り、もう後は寝るだけにしてから、居間に座り、楽な姿勢をとり、スカイブルーのガラス石を手に握りしめ、リアがやっていたように念じてみる。
(ラドゥ、これから会いに行きます・・よ?多分・・)
そして目を閉じ、瞑想に入ってみる。不慣れだからなかなか集中できない。それでも少しずつ心が静かになっていく。
そして・・あるポイントで意識がすっとどこかに吸い込まれるような感覚があって・・身体の感覚が消えた。




