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25.ラドゥの“シェイン”

その日の夜。リアは又ラドゥに会いに行った。


「リア、よく来てくれましたね。今どういう状況ですか?」


ラドゥは現状を知りたがった。今のリアたちの行動が急速に過去を変え始めているため、

魂の記憶を検索しても読み取りにくいのだという。そこでまず、シェインの出立について話し、アリスのことも話した。ラドゥは意外にもアリスに興味を示した。


「その人のことは私の記録にもありますが・・そういう人だったのですね。私は彼女とはそこまで近い関係を築かなかったのです。そこも私の時とは異なる点です。彼女は来世でもあなたを助けてくれる人かもしれません。今の瑠璃子の周囲にいると思いますよ」


リアはラドゥの記憶と、自分の現実がそんなに違っていることにちょっとびっくりした。人生ってそんなに簡単に変えられていくのね。自分が何気なくする行動・選択の1つ1つが又いくつもの可能性と選択に繋がっていく。そうやって人生は創られていくのだ。


「そんなに違うなら、最終的にはラドゥと私は繋がらなくなったりしないの?」


リアはちょっと気になった。


「大丈夫ですよ」


ラドゥは微笑んだようだ。


「その変化の波が、時間軸の始まりである“過去の先端”と終わりである“未来の先端”の両端まで到達したら、あらゆる時代に変化が波及して、完了したことになります。その時、変化した事が固定化し、私の魂の記録も更新され、変わりますから」


・・わかったような、わからないような。リアは正確に理解することを諦め、今日の目的を果たすことにした。


「あのね、ラドゥ。今日聞きたかったのはね。カーサ様がシェインの魂にかけた術のことなの。彼の魂が、私の魂を来世で思い出せなくなる術をかけたって言ったでしょう?それってまだあるのよね?それ、私たちで解除するために何かできることはないかなと思って」


ラドゥはそれを聞いてちょっと困った声を出した。


「そうですね。その術はまだ残っています。ただ、私は術に関しては詳しいことはよくわからないので、お答えできないのです。すみません」


「そうか・・。未来の私も知らないのね。シェインならわかると思うんだけど、今はいないし・・」


ここまで考えてリアはハッとする。


「ラドゥ!“あなたのシェイン”に聞いたら知ってると思う!シェインは術の知識をすごく持っているから。話させてもらうことはできないかしら・・?」


「なるほど。わかりました。来てもらいましょう」


ラドゥが声は出さないが、誰かと頭の中で会話しているようだ。


「今来てくれますよ」


「ほんと?未来のシェインに会えるのね?名前は何というの?」


「ナイーシャですよ」


後ろから男性の声がして、リアは宇宙空間に浮かんでいるのだが、びっくりして飛び上がった(つもりになった)。



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