24.リアの味方
目が覚めた途端、リアはそれを後悔した。目覚めなければよかった。だって・・。
「シェインが夢に出て来たわ」
でも、残念なことに内容はほとんど覚えていなかった。ただ、彼が戦地にいた夢という
印象だけが残っている。
「今の彼の様子・・?リアルタイムで教えてもらえるならいいのに・・」
今日でシェインが出征して5日。少なくとも夢の中でのシェインは元気そうだった。それを良い便りメッセージだと捉えよう。それよりも今日はしたいことがある。夜にでも又ラドゥに会いに行くのだ。確かめたいことができたから。でも、まずは今日のお勤めがある。
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「ねぇ、リア。今日、っていうか、最近ずっと元気ないよね。まだこの前のこと、解決してないの?まだ私にも話せない?」
お昼休み。持参の弁当を食べながら、リアは、アリスに詰め寄られていた。
「心配なのよ。実は、このところ、ずっとリアの周りに真っ黒い靄がかかっているの。」
アリスは、若手の巫女見習いの中でも特に、エネルギーを観る能力に優れていた。エネルギーの詳細や発信源まで感知することができる。
彼女の力は、上層部にもかなり期待されている。そのアリスに観られてしまっては、ごまかしも利かない。リアもこの不安をこれ以上、胸に隠し続けることはできそうもないし、実は少しホッとしていた。これで話してもいいわよね?
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「・・聞かなきゃよかった・・」
アリスの第一声だった。
「え?一生懸命話したのに!」
「そういう意味じゃないでしょう」
アリスはプッとふくれたリアに苦笑する。アリスはリアの2歳上で少し落ち着いた姉御肌。とても面倒見が良くて、リアはアリスの前では安心して妹分になれる。そんなアリスに打ち明けられたことで、リアの気持ちは幾分軽くなっていた。
「ものすごい話よね。そりゃ簡単に話せることじゃないわ。さすがの私も理解が追いつくのに時間が必要よ。そりゃ、エネルギー使いならその気になれば何でもできるかもしれない。でも、天の意志を無視して、我欲を貫けば、必ずその報いは自分に返ってくるのよ。なんて恐ろしい。あの黒い靄は間違いない。カーサ様だわ。「闇」を感じる。それにしても今はカーサ様は城外にいるというのに・・あっ!」
アリスは突然声を上げ、リアを飛び上がらせる。
「わかったわ。このお城にはカーサ様が結界を張られているの。だから、その結界に少し調整を加えれば、特定の人間を監視することなんて簡単よ。あの黒い靄は監視のエネルギーね。あなたをエネルギー的に見張っている」
リアはゾッとした。だからこのところ気分が晴れなかったのもあるかしら・・。怯えた顔を見せたリアに、アリスは言った。
「でもね。その黒い靄はあなたにべったりじゃないの。一定以上近くには近づけてないわ。あなたの体に近いところは淡いスカイブルーとシルバーの2色が入り混じった美しい光のバリアーが張られているみたい。とても美しく発光してるのよ。これがシェインとラドゥの守護エネルギーね」
リアは首元からスカイブルーの光石と乳白色のムーンストーンと2本のペンダントをアリスに見せた。今リアはこの2本を肌身離さず着けている。
「やっぱり守ってくれているのね。アリス、ありがとう。おかげでちょっと元気が出たわ」
「リア、大丈夫よ。私もサポートのエネルギーを及ばずながら送るからね。私の守護もプラスしとくから」
力強い言葉で彼女はリアにエネルギーを送ってくれる。
「アリス、本当にありがとう!私頑張る。信じて頑張るわ!」
リアは感極まってアリスに抱き着いた。




