えのき茸と挽肉
さらに茸ネタ
今や工場製品と同等な生産方法のおかげで、安いうえに安定供給。懐に優しい一品である。
その活躍は、鍋料理だけにとどまらない。野菜炒めでもなんでも、コイツを入れるとしっかり増量してくれる。水気が多く繊維質なので、野菜炒めが水っぽくなりやすいとか、歯に挟まりやすいとか、ちょっとした欠点はあるにしても。
その欠点が、強みになる。
ハンバーグでも肉団子でもロールキャベツでも。
挽肉料理のときに試してみるといい。
えのき茸を、細かく刻む。刻んで刻んで、玉ねぎ等と一緒に、挽肉に混ぜ込むのだ。
挽肉を捏ねるとき、水を加えてなじませる。そうしないと、挽肉が固まってしまうのだ。こちんと固まったら折角挽肉にした意味がないではないか。
ここで水気と繊維のえのき茸である。
挽肉の中で水気を保持し、クッションのように挽肉を軟らかくしてくれるのである。
茸の旨味も加わり、味、食感とも格段に向上する。
騙されたと思って試してみるといい。
気を付けたいのは、えのき茸の割合が多すぎると挽肉がまとまりにくい、というか軟らかくなり過ぎて丸められなくなることか。
そんなときでも、つなぎを少し多めに入れて水気を吸わせれば大体何とかなる。何だったら丸めるのを諦めて、スプーンですくってざっくり成形するだけでいい。
つなぎに食パンを使うことも多いが、焼き麩を砕いて混ぜるのも手である。安い栄養麩で構わない。丁寧に粉にする必要もない。数個を指で揉み潰し、そのまま混ぜ込むだけだ。
挽肉からは離れるが、えのき茸の株を小分けにして、深い容器に入れて蓋をし電子レンジで加熱すると、まるで麵のようにもなる。
ただし加熱のときは気を付けないと、突沸して汁が溢れて流れてしまう。この汁がまた旨いので、逃すのは勿体ない。
えのき茸から出た汁に浸かったところは、ちゅるんとしながら歯ごたえもある。柚子醤油で食べるのが旨い。
えのき茸を乾燥させてみるのも面白い。
株を小分けにして、天日で乾かす。水気が多いので、上手に乾かすのには工夫がいる。
乾燥させれば日持ちもする。
この乾燥えのき茸を、料理鋏で二~三センチメートルに切り、椀に入れ、熱湯を注いで醬油で味を調えればそのまま澄まし汁として使える。個人的には、ちゃんと鍋で調理したほうが旨いと思うが。
そのほか、アイデア次第である。
キノコの種類によって味わいが違うので、よりこっちがいいよねという調理法もある。
結構なんにでも使えるヤツもある。
しかしブナピーには本当に驚かされた。




