ナイン・クルセニアの章
▶︎レインオラクル国
事務作業をしていた
レインオラクル国の機士フォルミナ
部屋の扉が開き
団長のナインがフォルミナに会いに来た
ローズストーン国に出向いて来る、
数日国を離れるので
後の事は頼んだとナインは言った
突然ローズストーン国に?どうして?
そう思ったフォルミナはナイン団長に質問をした
ナイン
『魔族と戦ったと聞いたからな』
魔族との戦い・・・・・
ローズストーン国の機士アズサは
アランとリオンを連れ
客達を集めツアーの警護をしていた
魔族のユーリム達はアズサ達の前に現れたが
アランとリオンの手によって
ユーリム達は倒された・・・・・
魔族に盗まれたレインオラクル国の魔装機
フィルプスシリーズの二号機と三号機は
ローズストーン国の機士達の協力により
オノマト博士の元に戻された、
しかしアランはユーリム達を逃し
その際に一号機も奪われたまま取り返せずにいた
その事はロニー達トパーズ隊の機士から
報告で聞かされていたのだが
ナインは直接この耳で聞きに行くと言った
フォルミナは
目を通していた報告書の紙を読むのを止め
出掛ける団長に敬礼をした
自分の魔装機
ディアスカスに乗ったナインは
ローズストーン国に向かう
▶︎ローズストーン国
丸一日を掛け
ローズストーン国に到着していたナインに
トパーズ隊のロニーは疲れたであろうと労い
部下の機士に頼み
ナインを大きな大浴場に案内させた
機士隊の人達しか使っていない場所なので
旅の疲れを癒してくださいと機士は言い
ナインを残し何処かに行った
風呂など入っている場合では無いと
思ってはいたが、それほど急いでもなかったので
ナインは湯船に体を沈め疲れを癒した
ローズストーン国の食事や湯は
ディナガードやレインオラクルより気持ちが良い
人間をダメにする物だとナインは考えていた
レインオラクル国とローズストーン国の
大きな違いは食文化だ、
貧しいレインオラクルより
ローズストーンは沢山の食べ物や
美味しい物が多く、体を太らせてる人が多い
ローズストーン国の機士も
少し体が大きい者を何人か目にした
美味しい食べ物を食べ
太った機士はとても健康的な体とは思えない、
機士達の食生活が心配だと
ナインは勝手に考えていた
体を拭き外に出ると
ガーネット隊のアズサが現れ
ナインさん来ていたのですかと挨拶をした
さっきの事を思い出したナインは
アズサのお腹周りを触り
少し無駄な肉が多いとアズサに言った
いきなり体を触られ
変な事まで言われたアズサはビックリとして
声を上げた
アズサ
『なっ!?』
ナイン
『隊の隊長なら自分の体にも気をかけろ』
変な声が聞こえ
アメジスト隊のココが2人の前に現れた
どうしたの?っと無表情な顔でココは言うと
背が低く幼いココをナインは見て言った
「お前はもう少しご飯を食べろ」っと・・・・
子供扱いされたココは
不機嫌そうにナインに言った
ココ
『子供扱いしないで』
アズサ
『行くわよココ、なんなのよこの人・・・・・』
アズサはココを連れ
文句を言いながら何処かに行った
何故怒っているのだとナインは思い
遅れてやって来たロニーに
どうしてアイツは怒ったのかと質問をした
怒っていた様子で
ブツブツと何かを言うアズサの後ろ姿を見て
何となく察しが付いていたロニーは
本当に何も分かってなさそうなナインの顔を見て
「なんでだろうね」っと言って誤魔化した
総隊長が使っていた部屋に行き
ナインはロニーと魔族の事を話し合った
ロニーは
アランから聞いた話しをナインにも教えた、
もう魔族の奴らは俺達の前には現れない
人に危害を加える気など無いと言っていた
その言葉にリオンも頷いていた
ユーリムと呼ばれる魔族達は
誰かを傷付ける事なんて望んでいなかったと...
フィルプス一号機が
奴らの手に合っては危険だとナインは言うと
ロニーはその事で話がしたいと言い出した
ロニー
『無理に魔装機を取り上げるのも
私は争いの種に成りかねないと思っている、
向こうが魔装機を盗んだ事実はそうだが
私達人間が
魔族の人達に怖い思いをさせた事も真実だ』
ロニーの考えは
魔族達に人間と戦える魔装機を与え
平等だと思って貰える事が必要だと言った
こちらだけ武器を持ち
仲良くしようと言っても相手は武器しか見ない、
恐怖を植え付けられたユーリム達には
魔装機と呼ぶ武器を与え
こちらと平等だと言う事を教え
ゆっくりと仲を深めていく方が
良いのではないかとロニーは考えていた
それを聞かされたナインは
もし奴らが牙を向いたらと言うと
ロニーは笑顔で答えた、
「アラン君やリオン君の言葉を私は信じるよ」
無言でロニーを見詰めるナイン
何も解決には成ら無いと思いながらも
ナインも馬鹿なネルの事を思い出していた
少し考えさせてくれとナインは言い
席を立ち上がり外に出た
外に居たトパーズ隊副隊長のリニアに
キサラギを知らないかと聞くと
街のレストランにとリニアは言った
どうしてレストランを紹介したんだ?
っとナインは考え
お腹は空いていない事をリニアに伝えると
街のレストランに
キサラギ隊長はおりますと言い直した
ナイン
『最初からそう言ってくれ』
リニア
『・・・・・』
リニアは少し思った
・・・・・この人は変だと
街のレストランに向かったナインは
路上で騒いでいた機士達を目にした
ソフラン
『バカ!!コレは私が姉さんに届けるんだ!!』
チュラム
『ソフランばかりズルイ!!
私も姉さんの役に立ちたいですよ!!』
路上で騒ぐ2人は
アメジスト隊のソフランとチュラムだった
2人の事を知らなかったナインは
街中で機士がみっともないと思い
自分の国の部下では無いが
よその国の機士達を怒った
ナイン
『貴様らそれでも機士か!!
自分達の隊長の
評価を下げる様な真似をするな!!』
ソフラン
『あぁ?誰だコイツ?』
ソフランはナインの服装を見て
別の国の機士がどうして
ローズストーン国の自分達に
説教をしているのだと腹を立てた
チュラムもナインの軍服を見て何かを考えていた
いくつもの勲章や
レインオラクル国の刻印が記されたバッジ
普通の機士では無いのは見てわかる
少し考えていたチュラムはビックリした顔で
目の前の人物が誰なのか理解した
チュラムの表情を見て
どうしたんだ?っとソフランは聞くと
慌てた様子で走ってやって来た
アメジスト隊のウェルチは
2人の頭を無理矢理手で押さえ
頭を下げさせて謝罪した
ウェルチ
『申し訳ありませんナイン団長!!』
その言葉でソフランも
目の前の人物が
レインオラクル国の機士団団長
ナイン・クルセニアだと言う事がわかった
それ以上何も言わず
ナインは首をコクリと動かし何処かに行った
ウェルチはソフランとチュラムを物凄く叱った
路上を歩いていると
近くのクレープ屋の屋台から
聴き覚えがある声が聴こえてきた
ラッキー
『甘くて美味しいクレープはいりませんか〜。
やや!?ナイン団長ではありませんか!!
お久しぶりですね〜』
クレープ屋の屋台に居たのは
元レインオラクル国の機士
同じNo.と呼ばれたラッキー・トロピカルだった
戦いだけが好物だった彼女が
今はクレープを作る屋台の店主・・・
変わり果てた彼女の姿を見て
もう一度レインオラクル国に戻り
私と一緒に機士をやらないかと誘ってみると...
ラッキー
『お言葉は嬉しいですが
今はオーナーのアズサさんに
迷惑かけたくありません、
私に新たな人生を与えてくれた人ですので』
清々しく断られ
ナインは小声で「そうか」っと言った
ラッキーの嬉しそうな表情を見て
もう彼女には魔装機や血は似合わないと思った
過酷な環境で育った者でも
ローズストーン国は笑顔にさせる力が有る、
レインオラクル国には無い
凄い力だとナインは思っていた
しかし勿体無い
彼女はこの世界で最強のクイーン級の魔女だ、
ラッキーが本気を出せば
国1つ滅ぼす事だって・・・そうナインは
余計な事を考え歩いていた
言われたレストランに到着して中に入ると
ウェイトレスがナインの前にやって来た
キサラギの名前を出すと
ウェイトレスは
2階のVIPルームにナインを案内した
特別な関係者だけが入れる部屋で
食事を楽しんでいた
ダイヤモンド隊隊長のキサラギと
副隊長のタナミア
キサラギ
『あら、ナイン来ていたのね』
タナミアは食事を食べる手を止め立ち上がり
敬礼をしようとすると
気にせず座って食事を楽しんでくれと
ナインはタナミアに言った
タナミアが席に座ると
ナインも一緒に席に座った、
それと同時に
店のウェイトレスがナインの側に近寄り
注文は決まりましたか?っと言ってきた
決まりましたか?と聞かれ
「何をだ?」っとナインはウェイトレスに言うと
メニューの事ですと言い直した
ナイン
『別に食事を食べに来た訳では無い』
ウェイトレス
『えっと・・・そのですね・・・』
凄く困っていたウェイトレスに
キサラギは軽食を持ってきてと注文をした
かしこまりましたと言ってウェイトレスが
何処かに行くのを横目で見ていたナイン、
こう言う場所では
何かを注文するのがマナーなのだと
キサラギは教えると
風変わりで意味の無いマナーだと
ナインは吐き捨てた
キサラギはナインの顔を見て
どうしたの?っと尋ねると
ナインはロニーから言われた言葉を言い
魔族の者達をどうすれば良いかと悩んでいた
ナイン
『魔族の者達と私達は手を取り合えるのか・・・
世の中そう全てが上手く行くとは限らん』
キサラギ
『そうかしら?
私はナインにもまた会えたし
今こうして一緒に食事も食べてるわ』
ウェイトレスが軽食を運んでくると
ナインはパクパクと凄まじい勢いで食べ始めた
レインオラクルの人々は
大食いだと知っていたキサラギは少し笑い
タナミアはビックリとして言葉を失っていた
キサラギ隊長とナイン団長は昔馴染の幼馴染、
自分が邪魔だと感じたタナミアは
席を外しますと言うと ナインがそれを阻止した
ナイン
『構うな、モグモグ・・・
お前も食事を楽しめ、モグモグ・・・』
タナミア
『ですが....』
キサラギ
『私とナインがそう言う関係だったら
席を外すように頼んでたわ』
顔を赤くするタナミアに
言葉の意味が理解できず疑問符を浮かべるナイン
食事を終えると
ナインはキサラギとやりたい事があると言った
数時間後
魔装機での模擬戦をしていたナインとキサラギ
ローズストーン国最強の機士キサラギの強さに
ナインは感心して
自分はまだまだ弱いのだと考えさせられていた
キサラギ
『ナインも強いわよ』
ナイン
『よせ、情けを言われて喜ぶほど惨めではない』
キサラギは言った、
貴方がこの国を追い出された理由を知った私は
全てが嫌になり戦う意味を失っていた、
私が強くなれたのは
ナインの存在や私を信じてくれた親友が居たから
その言葉を聞いたナインは
次は勝つと言い捨てロニーの元に向かった
フィルプス一号機の事はもう少し考える
良い報告を期待してくれとナインが言うと
ロニーはありがとうと喜んだ
キサラギの言葉を思い出し
「そうか...」っとナインはロニーの顔を見ていた
ナイン
『キサラギの強さの理由・・・・・
友と呼ぶ存在か・・・・・』
ロニーはその言葉を聞き
キサラギの最初の友はナインなのだと教えると
ナインは少し笑い部屋を出た




