6章 平和な世界 47話-俺に出来る事
〈47-1 姫に相応しい男になるには〉
▶︎ディナガード国 城 デルクの作業部屋
デルクが大臣の仕事をこなす作業部屋で
俺とデルクは2人で椅子に座っていた
俺はモジモジとさせながら デルクに聞く
ネル
『あの、もう知っているんですよね?』
デルク
『当たり前だ、城の世話係や掃除係も聞いてたそうだ
時期に国全体にその事が知りわたるぞ』
そう‼︎俺はエレノアに告白した
その事を知ったデルクが俺を呼び出し
俺は今こうしてデルクの作業部屋に居る
一国の姫と平民の俺が付き合うのはマズイのか
っと思い、俺はデルクに聞いた
デルク
『いいか悪いかで言えば悪いな
一国の女王と結婚するのは
名のある貴族と決まっている
お前は貴族でもないタダの機士だ』
そうか、
やっぱり家柄とかそう言うシガラミがあるのか
俺は世界を救った英雄だろ?それでも無理なのか?
魔王を倒した勇者が姫と結婚するなんて
良くある展開じゃないか
そう思ったが
この世界とゲームの世界は別物だ
この世界にはこの世界のルールがあるのだろう
デルク
『お前がエレノア様に相応しくなるしか無いな
金を集め貴族になれ』
そうだよな、俺も貴族になるしか無いよなぁ
・・・・ん? 貴族になれ?
俺はデルクの言葉を聞いて驚いた
え!?貴族ってなれるものなのか!?
デルクによると 土地や大きな私有物を持つ者は
貴族になれるのだと言う
なんだよ、そんな事で貴族になれるのかよ
貴族には男性は金、女性はマナと呼ばれるらしく
金持ち貴族の男性は
高いマナを持つ女性と付き添うものなんだとか
まぁそんな事は俺にはどうでもいいが
俺はデルクに頼んだ 金をクレっと
世界を救ったんだ
大金の一つや二つ 貰っても文句無いだろ
デルク
『は?何を言ってる?』
ネル
『世界を守ったんだぜ?それぐらい良いだろ?』
デルクは俺に言った
俺を学園に通わす金やマナリリアンの修理費
その他諸々の場所で大きなお金が動いているのだと
そんな理由で
俺が貰う金はディナガード国には無いと言った
諸々の理由ってなんだよ!!
とにかく、俺も他の仕事をして
金を稼がないといけないって訳か
丁度今は
機士の数が足りず街の人達が困っているらしい
この際だ、俺も人助けを率先して
街の人達を助けてやるかっと考えた
海賊や山賊、大きな事件が起きると国からの依頼で
大金が手に入るとデルクが教えてくれた
今は依頼が無いので
依頼を受ける事は出来なかったが
ネル
『とにかくだ、国の依頼やら人助けを頑張って
沢山金を集めれば貴族になれるんだろ?
どれぐらい金を集めればいいんだ?』
デルク
『そうだな、安い土地で底辺貴族で良いなら
金貨一万枚..いや、
五千枚ぐらい有ればなれるだろう
その他にも必要な物があるが、
それは私から譲渡しよう』
助かるよデルク
金貨五千枚有れば自分の土地を買えるんだな
俺はエレノアのために
今日、貴族になる事を決めた
待ってろよエレノア
お前に恥をかかせないよう、俺も貴族になるからな
デルク
『ところでネル、
エレノア様とは何処までやったんだ?
まさかとは思うが、
もう手を出した訳じゃ無いだろうな?』
・・・・・は?
俺が子供のエレノアに手を出したかだと?
イヤイヤ、俺は精神年齢27歳だがロリコンじゃない
エレノアが成人を迎えたら
正式に席を入れるつもりだが
それまで変な事をするつもりじゃないぞ!!
勿論エレノアの事は好きだ
だけど今エレノアに手を出したら
俺はただの変態野郎だろ!!
俺はデルクに教えた
手を握る事以外の体の接触は一切無いと
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〈47-2 思い出の場所1〉
▶︎ディナガード国 城下街
街をフラフラと散歩する俺
金貨五千枚か
困っている人を助ける 何でも屋として名を上げ
街の人達の仕事や依頼を
こなしていくしか無いのか?
俺はフト
金にがめつそうなオシコの事を思い出した
彼女の力を借りれば簡単に金が集まるのでは?
駄目だ駄目だ
あの人はよくない方向で金を稼ぐ人だろ
それ以外の方法でお金を集めないと
ネル
『方法ねぇ〜、そんな事言ってもなぁ...ん?』
近くに 空を見上げ
ボンヤリとするお婆さんが椅子に座っていた
俺はお婆さんに話をかけた
空を見上げてどうしたんですか?っと
お婆さんは言った
「昔旦那と見た景色を思い出してるんだよ」っと
聞けば、お婆さんは
昔旦那さんと若い頃各地に旅をして
魔装機が狩る必要のない小型の魔物を倒して
お金を稼いでいた狩人だった
旦那が亡き後、
お婆さんは1人でディナガード国にやって来て
余生を過ごしているのだと言う
お婆さん
『私が26歳の頃だったね、
何処か忘れた塔の上で雷鳥を狩っていたら
1人の男がやって来て
アレは俺の獲物だ、手を出すなって言って来たんだ
最初は嫌な奴だと思い
あの魔物は絶対に彼に倒させないと思ってね
弓を構えお互いに
その魔物を倒す事に必死になってね
その時は彼に負けてしまったけど
ホーンウルフを狩ろうとした時
また彼に会って、この前のリベンジをしてね
それから彼とは競い競われる関係になってて
気がつけば私も彼もお互い気にかけ始め
魔物よりも目を追ってしまう存在になっていたんだ
そして彼と初めて会った場所で
雷鳥を狩ろうとしたら
彼が私にプロポーズしてきてね
私はとってもビックリしたけど
本当はとても嬉しかったよ
雷鳥には逃げられたけど
私はとてもかけがえのない人を手に入れた』
とても素敵な話しだ
俺は昨日のエレノアとの出来事を思い出し
少しうっとりとした気持ちになっていた
お婆さんはその告白された場所が何処か思い出せず
困っているのだと言う
俺はお婆さんに言った
その場所を俺が探してあげるよっと
そうして、俺の最初の人助けが始まった
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈47-3 思い出の場所2〉
お婆さんが忘れてしまった
思い出の場所を探す事になった俺
ヒントは塔の上だと言う事と
雷鳥と言う魔物がいたって事だけ
俺は魔物に詳しそうなライルに
話を聞いてみようとライルの研究室に向かった
▶︎ライルの研究室
ライル
『雷鳥かぁ、確かレインオラクル領に現れる
危険度1の夜行性の魔物だね』
俺はその魔物がいる
塔が何処にあるのか聞いて見た
だが
レインオラクルには多くの塔があるらしく
雷鳥もレインオラクル全域で見かけるらしい
場合によっては
ローズストーンやディナガードでも
見かける事が出来たらしい
コレは困った 魔物の事が分かれば
簡単に塔の場所がわかると思ったのだが
ライル
『ごめんねネル君 僕じゃ役に立てそうにない』
ネル
『そうですか、でも他にアテが...』
ライル
『そうだ!!彼女に
聞いてみれば良いんじゃないかな?』
彼女? 誰の事かわからず
疑問を浮かべていたら、それが誰なのか
俺も気づいた
次はそいつがいる場所に俺は向かった
▶︎ディナガード国 城下街
ナイン
『雷鳥?』
城下街で仕事をしているナインに
俺は雷鳥の事を尋ねた
ローズストーン国から来ているココとウェルチ
レインオラクル国から来ているナインは
しばらくディナガード国の手伝いをするため
ディナガード国に残っていたのだ
時間が経てば
次の魔装獣の情報も得れるかも知れない
そうナインは考えているのだろう
ネル
『そう、雷鳥
雷鳥が出る塔で有名な所とかあるの?
狩人が穴場にしていそうな』
ナインは少し考え もしかするとっと
何かを思い出したような顔で俺を見た
ナイン
『雷の塔、大昔伝説の魔物がいたその塔は
小型の魔物しか生息しない場所になっていると
昔聞いた事があります』
雷の塔か
ナインが心当たりある場所はそこだけだと言った
他に行くアテも無い
マナリリアンのマナ解放を使って飛んでいけば
夜までには戻って来れるだろう
魔法を使えばマナを大きく消費するらしく
余り魔法は使うなとオリーブに言われたのだが
今日ぐらいは大目に見てくれ
変換機バッテリーに魔力が無くなったら
また充電に戻れば良いだけだしな
俺はマナリリアンに乗りお婆さんを迎えに行った
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈47-4 思い出の場所3〉
お婆さんをマナリリアンに乗せ
俺はマナ解放を使ってマナリリアンを飛ばし
レインオラクルにある雷の塔に向かった
魔装機に乗ったお婆さんは
最近の魔装機は空も飛べるんだねっと驚いていた
飛べる魔装機は
マナリリアンの他に2機しか存在しないけどね
あっという間に俺達は雷の塔に着いた
昔は小型の魔物も沢山居たのだろうが
今は魔物が存在しない時代
何事も無く俺達は塔の頂上に到着した
塔の上から見る景色は
マナリリアンで空を飛んでいた時には感じなかった
自然の空気と風 レインオラクルに広がる
綺麗な森の景色が見えた
ネル
『どう?何か思い出せた?』
お婆さん
『ん〜、基本雷鳥を狩っていた時
夜だったから ここかどうかなのか
思い出せないねぇ』
そうか 雷鳥は夜に出現するんだったな
俺達は夜になるのを待つ事にした
ゆっくりと日が暮れ
塔の中にあった街灯や松明が照らされ
今いる場所が機械の光で白く照らされた
そうしていると辺りはスッカリと暗くなった
塔の上から遠くを見渡すと
遠くに街の光が微かに見える
俺はその景色に見惚れていると
お婆さんは何かを思い出し
「あ!!」っと声を出した
俺はどうしたのかお婆さんを見ると
お婆さんは近くの壁を眺めていた
俺もその場所に行くと 壁に文字が彫られていた
2人で誓う、コレからの2人の人生に
奪ったり横取りしたり1人で楽しむ事を止め
全て分かち合い2人で楽しむ事を誓う
その文字を読んだお婆さんは涙を流していた
この場所が旦那さんとの
思い出の場所だったのかは俺は聞かなかったが
ここに来て良かったと思った
夜遅くにディナガード国に帰り
俺はお婆さんを自宅に送り
自分の部屋がある学園の寮に帰った
次の日
お婆さんは俺にお礼金と言って
お金を渡そうとしてきた
もちろん俺は断った
なんだか受け取る気分にならなかったからだ
それでもっと言って
お婆さんは俺に金貨1枚を手渡した
国からの報酬以外で初めて貰うお金
金貨1枚、この1枚を俺は大切にしようと思った
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈47-5 優しい嘘1〉
自分でもできる簡単な仕事を
俺はやって行った
酒場の食器洗い、花の水やり
屋根の塗装、掃除に洗濯まで
次の仕事は
ディナガード国から少し離れた隣の村
そこで俺は草むしりの仕事をしていた
暑く先が見えない草むしり
終わらないその作業を俺は1人でやっていた
ネル
『アチィ、終わらねぇ』
ブツブツと文句を言いながら数時間
大量の雑草を集め終わり
俺は依頼主に雑草を渡した
依頼主
『ありがとうこんなに沢山
この草はウモウシの餌になるんだ
こんだけ有れば1日分にはなるよ』
こんだけ集めたのに1日分!!
嘘だろっどんだけ草食うんだよウモウシは
俺は疲れた体を引っ張り
ディナガード国に帰ろうとしたら
近くにココが居た
ココ
『お疲れネル、仕事終わった?』
どうしてココが?
っと思ったが、近くに会った
マリーアントワネットを見て分かった
多分機士の仕事で来てたのだろう
ココは「魔装機に乗って一緒に帰る?」っと
疲れた俺を労ってくれた
そうだな、そうしよう
俺はココと一緒にマリーアントワネットが
ある場所まで歩いて行く
1人の女性が
マリーアントワネットをじっくりと見ていた
俺とココはその人物が
何をしているのか気になっていると
その人物は俺達に気がつき
いきなり話をかけてきた
変な女性
『コレは君達の魔装機かい?』
ココ
『そう、それは私の魔装機』
ネル
『なんで魔装機を見てたの?
もしかして盗もうと考えてるんじゃ?』
ココ
『そうなら私が退治する』
ポルカ
『ちょっと待ってよ、私はポルカ
魔装機を盗もうとかそう言う訳じゃ無いんだ』
ポルカはそう言うが
俺達は疑心暗鬼にポルカを見ていた
すると奥から
1人の子供の男の子が歩いて来た
ポルカは男の子に気がつき声をかけた
ポルカ
『やあデリル、どうしたのこんな所で?』
デリル
『魔装機が居たから来て見たら
ポルカ姉ちゃんもいたんだ
その人達は機士の人?』
ポルカ
『そうだよ私の部下の機士の人達だよ』
は?私の部下?
何を言ってんだコイツは?
俺とココは
無言の表情で平然と嘘をつくポルカを見た
デリル
『もういいよ、機士なのもそれも全部嘘なんでしょ
もう僕に関わらないで、嘘つき』
ガッカリした様子で
デリルはそう言って何処かに行った
しょんぼりしていたポルカに
さっきのはどう言う事か
俺は問いただそうと聞いた
ポルカ
『ごめんね、私の嘘に付き合わせちゃって』
ネル
『なんであんな嘘を?お姉さん機士なの?
ディナガード国の機士に
お姉さん見たいな人見た事無いけど』
ポルカは白状した
自分は機士でも無いし魔女でも無い事を
なら何故あんな嘘を?
さっきの男の子 デリルは
死の病で20歳の年を迎えられないらしい
まだ彼が12歳の子供だが
あと7年もすれば マナが枯れ
魔物化して死んでしまうのだと
今はレインオラクル国とも同盟を結び
向こうは医療にも優れているのだと教えてくれた
レインオラクル国に行けば
デリルの死の病も治療できるかも知れないらしい
だけど
デリルはレインオラクル国に行くのを恐れていた
レインオラクル国は平和になったと言っても
三ヵ国で1番治安が悪い国でもある
それに
治療するのに大きな手術が待っている
治るか治らないか
成功するか失敗するかも分からない
デリルはそんな手術を恐れていた
ポルカ
『それで私が言ったの
私も諦めた機士になるから
デリルも手術を受けてって
昔機士になるのが夢だったけど
魔女でも無い私が機士になれる訳もなく
私は無理な夢を諦めた
でもデリルが生きるのを諦めて欲しくない
私が諦めた夢を叶えたら
デリルも勇気を出してくれるかなって思ったから』
それで自分が諦めた機士になれたと
デリルに嘘をついた訳か
なるほど、そう言う事か
でも
魔女でもない彼女が機士になれるのは不可能だろ
俺はどうするべきか困っていると
ココが口を開いた
ココ
『無理な事を言う貴方が悪い
あの子もそんな嘘に騙されて
心の底から悲しい気持ちになったんじゃない?
貴方は口だけのペテン師と変わらない』
ココの言葉に凄く落ち込むポルカ
おいおい、何もそこまで言わなくても良いだろうに
「帰るよネル」っとココは俺に言って来た
俺はポルカさんを残し
ココと一緒にディナガード国に帰った
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈47-6 優しい嘘2〉
▶︎ディナガード国 学園の寮
寮に帰って来た俺は
ポルカやデリルの事を考えていた
デリルの事を思い
自分が機士だと嘘をついたポルカ
ポルカが嘘をついたのは良くない事だが
デリルの為だったのなら仕方なかったのか?
でもな〜、やり方が良くないよな
魔女でも無いのに機士を名乗るのは無理があるだろ
デリルには手術を受けてほしいけど
一体どうやって元気付ければ?
俺は悩んで 自分の部屋に帰ると
パジャマ姿のココが
俺のベッドの上でくつろいでいた
ココ
『おかえりネル』
ネル
『どうしてお前が俺の部屋に居るんだよ!!
俺はエレノアって婚約者がいるんだぞ!!
知ってるだろココも!?』
ココ
『私は愛人でもいい』
ふざけてんのかコイツは?
一瞬俺の頭に良くない事が浮かんだが
俺はそれを振り払い
ココに俺の部屋から出て行くよう言った
ココ
『うそうそ、本気にしないでねネル』
お前の嘘は嘘なのか本当なのか分からないよ
っで?俺はどうしてココが俺の部屋に居るのか
もう一度聞いた
ココ
『ネルもポルカやデリルの事考えてた?』
ネルもって事は
ココも2人の事を考えていたのか
まあな、あのままってのは夢見が良く無いだろ
ココ
『私、ポルカに酷い事言った
だから私が2人を何とかすべき』
ポルカに酷い事を言ったのを
ココも分かっていたんだな
ネル
『でもどうやってデリルに手術を受けさせる?』
ココ
『ネル、私に良い考えがある』
つぶらな瞳でココは俺を見てそう言った
何だか嫌な予感がするが
次の日 俺とココは
魔装機に乗りポルカとデリルのいる村に向かった
▶︎ポルカとデリルのいる村
マナリリアンをポルカはデリルに見せ
コレが私の魔装機だっとデリルに言った
デリルは呆れた感じでポルカを見ていた
ココ
『ポルカ隊長、私と手合わせをお願いします』
ポルカ
『ん、あぁ 良いだろう』
ココはマリーアントワネットに乗り
ポルカはマナリリアンに乗った
俺はあらかじめマナリリアンに乗って
ポルカが乗ってくるのを待った
ネル
『流石に大人と2人は狭い』
ポルカ
『ごめんね、私のために』
ポルカの体がちょくちょく俺に触れる
無心だ、無心でマナリリアンを動かせ俺
「行くよ」っとココは言って
クルセイダーを構えマナリリアンに攻撃してきた
クリスタルブレードを構え攻撃を防ぎ
マナリリアンとマリーアントワネットは鍔迫り合う
その光景を見たデリルは
少し興味が湧いたのか
少しワクワクした様子で2機の魔装機を見ていた
ココ
『こんなんじゃ練習にならない 本気で行くよ』
ネル
『は!?、ちょっと待てココ
マナリリアンは本調子じゃ無いんだぞ!?
魔法の攻撃は控えろってオリーブが...』
そうココが言うと
マリーアントワネットは距離を取り
魔法を使い光の刃がマナリリアンを襲う
アイツ、本気でマナリリアンと戦うつもりか!?
少し本気になったマリーアントワネットに
マナリリアンが押され始める
ポルカ
『だっ大丈夫なんですかコレ!?
練習試合ですよね!?』
やられっぱなしは好きじゃねぇ
俺はマナ解放を使いマナリリアンを強化させた
マリーアントワネットの魔法の攻撃を
デフェンウォールでバリアを張り 攻撃を防いだ
デフェンウォールを消し
マリーアントワネットに突撃して攻撃しようと
クリスタルブレードを構える
ココ
『分かってたよネル、そこ!!』
シャスポーガンを即座に取り出し
マナリリアンに向けて発砲した
だがマナリリアンはファントムイリュージョンで
分身を作り出していた
マリーアントワネットが攻撃したのは
分身のマナリリアンだった
分身が消えマリーアントワネットの背後に
マナリリアンは
クリスタルブレードを構え立っていた
勝負は決した
その光景を見ていたデリルは
本気の魔装機の対決を見て感激していた
ポルカとココが魔装機から降り
デリルの元に行くと
デリル
『凄いよ、あんなカッコいい戦い初めて見た』
ポルカ
『そう、なら今度はデリルのカッコイイとこ
私に見せて欲しいな』
デリル
『...わかったよ、
僕レインオラクル国に行って手術を受けるよ』
それを聞いたポルカは デリルを抱きしめた
デリルとの約束を済ませ
デリルは自分の家に帰って行く
ポルカ
『いつか私も、本当のことをデリルに教えないと』
ココ
『教えなくていい』
ポルカ
『え?』
ココ
『彼は気づいている
自分のために
ここまで凄い戦いを見せてくれたんだって』
キョトンとするポルカに
ココはそれだけを言って
マリーアントワネットに乗り
ディナガード国に帰った
その夜
勝手に戦った事がバレ
俺はデルクに怒られ
ココはウェルチに怒られていた
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈47-7 カード作りの手伝い1〉
久々に何もする事が無く
俺は街を散歩していると
怪しい男がいきなり俺に話をかけてきた
怪しい男
『貴方が機士のネルさんですね?
色んな人のお手伝いをしているっていう』
ネル
『そうですけど、貴方誰ですか?』
見るからに怪しい男をジッと俺は見た
この世界に防犯ブザーが有れば、
間違いなく今鳴らしているぞ
男は名刺を渡してきた
この世界にもこんな物があるんだな?
サラリーマン時代の事を思い出し
俺は少し嫌な気分になっていた
名刺を見ると
美少女機士ブロマイドカード社長と書かれていた
美少女機士ブロマイドカード?何だそれ?
っと俺は疑問を浮かべていたが
あ!!っと何かを思い出した
確か前に
機士団のブロマイドカードで
伝説のカードバトラーを名乗る奴と勝負したな
もしかしてその時のカードの事か?
社長
『そうです!!
美少女機士ブロマイドカード第三弾までを作り
販売している会社の社長なのです!!』
なんでそんな人が俺に?
まさか、俺をカード化するに当たって
交渉に来たのでは!?
俺は照れくさい感じでモジモジしてその事を言うと
「いえ、男はカード化させません」っと言ってきた
クソが、思わせぶりやがって!!
ネル
『デッ?その社長さんが俺に何の用なんだよ?』
社長は俺に頭を下げて頼んできた
美少女機士ブロマイドカード第四弾を作るらしく
その第四弾のカードのモデルを
ローズストーン国の機士達で集めたいのだとか
今までディナガード国だけの販売をしていたらしく
三ヵ国共和同盟が結ばれ
ディナガード国にも
ローズストーン国のお客様が増えたのだとか
美少女機士ブロマイドカードを
グローバル化させる為、ローズストーン国での
販売もシェアに入れているのだとか
社長
『ディナガード国の機士だけではローズストーン国の
人達には受けが悪いかも知れない
第四弾はローズストーン編として
販売しようと考えてます
ローズストーン国の機士は
美人が多いと聞きましたので』
ネル
『そうなんですか、デッ?何故俺にそんな事を?』
社長が言うには
各地の機士達と面識がある暇な俺に
ブロマイドカード作りを手伝って欲しいのだと
暇だとはなんだ!!暇だとは!!
俺はエレノア姫のため金稼ぎをやってんだぞ!!
社長
『報酬といたしまして
金貨百枚程度を御用意しますので』
金貨百枚!?
皿洗いや掃除の仕事で精々銀貨十枚程度
金貨百枚って事は
銀貨一万枚って事になる!!
「やります」っと俺は即決し
ブロマイドカード作りの手伝いをする事になった
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈47-8 カード作りの手伝い2〉
ブロマイドカード作りってまず何をするんだ?
っと俺は社長に聞いた
美少女機士ブロマイドカードには
3つのレアリティが有り
ノーマル、スーパーレア、ウルトラレア
とランクが上がっていく
ノーマルは30種
スーパーレアは8種
ウルトラレアは1種
用意しないといけないらしい
まずはディナガード国にいるアメジスト隊の
ココとウェルチに取材に行く事になった
ココ
『ブロマイドカードの取材?』
ウェルチ
『別に構いませんが、変な質問はやめてくださいよ』
社長は2人に
当たり障りの無い簡単な質問をした
趣味の話や好きな食べ物
休日の過ごし方など
取材を終え
社長は2人に取材の協力に感謝した
ネル
『こんな事で良かったのか』
社長
『後はスリーサイズだけですね』
スリーサイズ!?そんな事まで聞くのかよ!!
ウェルチは凄く嫌そうな顔で俺達を見ていた
そんなの教えてくれる訳無いだろ!!
っと俺は思ったが
社長はウェルチを見て こう言った
「上から84.61.78って所かな?」
は?どうした急に? そう思ったが
社長は言った「僕はその人の体を見ただけで
スリーサイズが分かるんだ」っと
本当に合ってるのか俺はウェルチに聞くと
ウェルチは顔を赤らめ「あってます」っと答えた
オイオイ、とんだ能力者じゃねーかコイツ
どうして服越しから分かるのかとか
ブラを付けていて変動はしないのかとか
色々思う事はあったが
あまり気にしない事にした
その後
ココのスリーサイズをノートに書き終え
俺達は次の目的地に向かう事にした
「次は何処に行くんです?」っと俺は社長に聞いた
次はレインオラクル国に居る
トパーズ隊の人達の取材に行くらしい
俺はマナリリアンに社長を乗せ
マナ解放を使いレインオラクル国に向かった
▶︎レインオラクル国
レインオラクル国に到着した俺は
変換機バッテリーの充電をついでにやろうと思い
社長と別れ オリーブ博士とアイナに会いに行った
社長はその間
他の機士達の取材をすると言っていた
オリーブに合うと魔法を使った事がバレ
俺はオリーブに怒られた
オリーブ
『あまりマナを大きく消費する事はやめてくれよ
どう言う不具合が起きるか分からないのだから』
ネル
『ごめんごめん 今度から気をつけるよ』
オリーブに怒られ
俺は社長の元に戻ると
社長はある程度の機士から取材を終え
残すはトパーズ隊の隊長と副隊長だけだと言った
俺達はトパーズ隊の隊長と副隊長の
ロニーとリニアに会いに行った
ロニー
『ブロマイドカードの取材ねぇ』
リニア
『どうして私がそんな事を...』
ロニー
『まぁまぁ、
ここはディナガードとローズストーンの交流の為
人肌脱ごうじゃ無いか!!』
前向きに取材に協力してくれたロニーと
シブシブ協力してくれたリニアに
社長はお礼を言った
社長
『休日は何をなされてますか?』
ロニー
『私は大浴場に行ったり
図書館で本を読んだりするかな』
リニア
『修行をしてます、皆に示しが付く様に』
へぇ〜、ロニーは本も読むのか
簡単な質問が終わり
ある程度の人となりが分かり
社長はノートにメモし始めた
社長は2人を凝視して
スリーサイズを言い始めた
ロニーのスリーサイズは素晴らしいボディだと
俺も顔を赤らめていた
ロニーのスリーサイズを言い終わると
次にリニアのスリーサイズを言い始めた
ブロマイドカードの社長
『リニアさんは、上から62.59.82ですね』
ん? 俺は何だか不思議に思った
スリーサイズの事は余り知らないが
バスト62って事はAカップって事だろ?
リニアはどう見ても
Aじゃ無いだろっと俺は思っていると
リニアは顔を曇らせ
メラメラと背中のオーラを燃やし始めた
リニア
『どうして分かったんですか
まさか隊長が教えたんですか?』
ロニー
『そっそんな事言う訳無いだろ?
私がリニアの秘密を言いふらすような真似なんて』
リニア
『じゃあどうして』
そう言って リニアは俺達を睨む
俺達はとんでもない
地獄の釜の蓋を開いたのかも知れない
リニアは暴れ始め
俺はとんでもない目に遭わされた
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈47-9 カード作りの手伝い3〉
カード作りの手伝いでとんでもない目に遭った
トパーズ隊の人達の取材をし終わり
次に俺達はローズストーン国に向かった
マナを多く消費するなと
オリーブから忠告を受けたので
俺は徒歩でマナリリアンを動かしていた
社長
『まだローズストーン国には到着しないのですか?』
ネル
『まだですよ、それと もうスリーサイズを
口に出して言うのは辞めてくださいよ
またあんな事になるかも知れないですから』
社長は返事をしたが
俺は本当に大丈夫なのか?っと思っていた
道中、近くの街で一泊して
次の日 俺達はローズストーン国に到着した
▶︎ローズストーン国
社長
『ここがローズストーン国、大きいですねぇ』
社長は子供の様にハシャギ ウロウロとした
目的を忘れてるんじゃ無いだろうな?
街の中にいる機士達に取材しながら
俺達は次の取材に行った
次の取材に行ったのは
ダン、タナミア、ショコラの
各隊の副隊長達だった
社長は3人に質問すると
ダンは聞いても無い事をペラペラと長時間喋り
タナミアは端的に話し
ショコラは可愛らしく趣味を話した
社長
『他の人達から聞いたのですが
タナミアさんは一時期自暴自棄になり
いつも落ち込んでいたと聞きましたが
誰が貴方を変えてくれたのですか?』
タナミア
『ダンゼルバインチームに誘ったコイツらだな
コイツらがいなければ
私は今ここに居なかったかも知れない』
ショコラ
『タナミアさん...』
ダン
『タナミアは1人で背負いすぎる悪い癖があるからな
私達が居ないと駄目なんだから、ハッハッハ!!』
ウザそうにダンを見るタナミア
確かにコレはめんどくさい
こんな人が上司のガーネット隊は大変だな
社長
『ショコラさんは街の人から
1番影の薄い副隊長と聞きました』
ショコラ
『ひっ酷い!!
アメジスト隊の切り盛りを1人でやってるのに』
ダン
『ハッハッハ、
ショコラは引っ込み思案のところがあるからな』
社長
『ダンさんは口うるさく酒も飲めないので
飲み会が楽しく無いと隊の人から聞きました』
ダン
『誰だそんな事を言ったのは!!』
タナミア
『事実だな』
ショコラ
『そうですよ!!
お酒は素晴らしい飲み物ですよ!!』
ダン
『君は程々にして欲しいけどね』
3人の知らない一面を見て
この人達こんな人達だったのかと思わされた
取材終え
スリーサイズを書き終えると
俺達は別の人の取材に向かった
街の中で1人の機士が
馬車を掃除していたのを見つけ
社長は取材に向かった
その人は
ダイヤモンド隊のイリマさんだった
イリマさんは確か 男嫌いの人だったよな?
社長の取材に 嫌そうにイリマは答えた
良かった、取材の協力はしてくれるんだ
取材が終わり
社長はノートにスリーサイズを書き始めた
イリマは何を書いてるのか気になり
覗こうとしたから
俺は社長のノートを取り上げ
イリマに見せないようにした
イリマ
『何故隠すんですか?』
ネル
『企業秘密です!!』
俺は誤ってノートを落としてしまった
落ちたノートを見たイリマは
自分のスリーサイズが書かれているのを目にして
「いやぁぁ」っと言いながら 俺はぶっ飛ばされた
何で俺がこんな目に
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〈47-10 カード作りの手伝い4〉
次に俺達は
ガーネット隊の隊長アズサに取材をした
アズサはすんなり取材に協力してくれ
取材は順調に進み 終わった
社長
『ありがとうございます』
社長はアズサに例を言い
最後にスリーサイズをノートに書き始めた
変な事を書かれてるのではと思ったのか
アズサはノートに何を書いてるのか俺に聞いてきた
ネル
『スリーサイズを書いてます
社長は人目見ただけで人のスリーサイズを当てる
超人能力を持ってます』
アズサ
『は?何よそれ?』
アズサはノートを確認すると
顔を引き攣らせ 俺に言った
アズサ
『合ってるし、キモ』
キモがられるのは当然だが
何故俺の方を見て言う?
言う人を間違えているだろ!!
っと俺は脳内で怒っていた
最後に
ダイヤモンド隊のキサラギに会いに行く俺達
キサラギは道場にいるとアズサが教えてくれた
▶︎道場
道場に着くと
袴を着たキサラギが木刀を振っていた
素振りの練習か?
魔法が使える機士なら
剣の稽古は必要無いだろと俺は思いながら
キサラギに話を掛けた
ブロマイドカード作りの取材をしたいと
俺が伝えると キサラギは剣を下ろした
キサラギ
『取材の協力?』
ネル
『そうなんです、いいですよね?』
キサラギ
『なら条件があるわ』
条件? 何か嫌な予感が俺はしたが
とりあえず話だけでも聞いてみた
俺に木刀を差し出し
剣で私に一撃喰らわせる事が出来たら
取材に協力すると言ってきた
は?無理だろ
見るからにキサラギは強そうだ
アランにも勝てなかった俺が勝てる訳無いだろ
社長は俺に頭を下げお願いしてきた
チッ、こうならヤケだ
剣での勝負でも何でもやってやるよ!!
キサラギ
『流石男の子ね、
私からは攻撃せず防御のみに専念するわ
何処でもいいわ、
私に一撃当てたら取材に協力してあげる』
ネル
『油断してると痛い目見ますよ』
魔装機での試合も俺が勝ったんだ
生身の戦いでも俺が勝ってやると意気込んだが
結果は分かりきっていた
俺がいくら木刀を振ろうが
キサラギにはかすりもしなかった
やがて俺の息は枯れ バテテその場に倒れていた
こんな身のこなしが軽い奴に
1発でも当てるなんて不可能だろ
俺は巨大なキサラギの胸を見て
コイツの何処に
こんな身軽い動きができんだよっと驚いた
社長
『結構ですネルさん
キサラギさんの事は大体わかりましたので
キサラギは豊満な物をお待ちなんですね』
キサラギ
『そうね、
機士の中では1番発育が良いって言われてるわ』
どんな質問してんだよ社長
それと
どんな返事の仕方をしてんだこの女
俺が必死に頑張ったのは無駄だったのかよ
っと汗を流し 天井を見ながらそう思った
▶︎ローズストーン国 街の中
沢山の取材が終わり 社長は俺に感謝していた
だが
ノーマルカード30種とスーパーレア8種は
何にするか考えたのだが
肝心なウルトラレア枠を誰にするか
社長はまだ悩んでいた
ネル
『キサラギがウルトラレアで良いだろ
機士の中で1番強いし』
社長
『しかし、スーパーレア枠に
副隊長と隊長達を固めたいのですよね
何処かにウルトラレアの人材はいない者か』
おーいっと遠くから俺を呼ぶ声が聞こえた
俺を呼んだのは
牧場区に行っていたリオンとアラン
リオン
『ネルさんここで何をしてるんですか?』
アラン
『そっちのオッサンは誰だ?』
オッサンって この人はこう見えても
カードを作っている社長さんなんだぞ?
俺はブロマイドカードを作る手伝いをしている事を
リオンとアランに教える
社長はリオンを見て
もしやと思い声を掛ける
社長
『貴方は 3英雄のリオンさん?
ローズストーン国の機士で
ドラグーンのパイロットの?』
リオン
『そうですけど...なんですか?そんな怖い目をして』
社長は目を輝かさせ「コレだ!!」っと叫んだ
どれだよっと俺は思ったが
社長はリオンを連れ洋服屋に向かった
そして...
社長
『完璧です!!ウルトラレアカードに相応しい!!』
リオン
『なんですかコレ、恥ずかしいです』
ネル
『似合ってるぞリオン』
アラン
『・・・・・』
社長が用意した女の子っぽい
可愛らしい服をリオンは着させられた
リオンは恥ずかしがり 社長は喜んでいた
俺はそんなリオンを見て笑っていたが
アランは何も言わず いつもの無言の顔だった
こうして
美少女機士ブロマイドカード第四弾の
取材が無事終わった、取材の協力のお礼にと
金貨百枚とリオンが最後に着た
可愛らしい服を貰った
いや、この服は要らんが
まぁ貰えるなら貰っておこう
自分の部屋に帰り 俺はふと思った
リオンが男でカード化されるなら
俺だってカード化されても良いはずだろ!!
俺はリオンが着ていた服を見て
もしや可愛くすれば
俺もカード化されるのでは?っと思った
▶︎ディナガード国 寮 ネルの部屋
ネル
『キャピ☆』
俺は可愛らしくポーズを決め
鏡の前でその服を着ていた
可愛い、自画自賛だが俺は可愛いんだ
俺が可愛いポーズをとっていると
部屋の扉が開き サラサが入って来た
サラサ
『ネル、ブロマイドカードの社長から
出来たカードが届いてるわよ.....
アンタ何してんの?』
ネル
『あっ.....』
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〈47-11 夢を見る幽霊〉
真夜中の寮で
トイレに行きたくなった俺は
1人でトイレに向かった
用を済ませ 部屋に帰ろうとすると
何処からか「えーんえーん」っと
女の子の子供の泣き声が聴こえた
俺は少し背筋が凍り
まさかねっと思い部屋に帰ろうとすると
また「えーんえーん」と聴こえた
今度は気のせいでは無い
間違いなく聴こえた
俺は声の主が誰なのか
不安な気持ちで声の主の場所に向かった
子供の泣き声が近づき
長い廊下の突き当たりに到着した
おかしいな?確かこの辺から声が聴こえたのだが?
俺は不思議に思っていると
「お兄ちゃん機士の人?」っと後ろから声が聞こえた
真夜中の寮に 俺の叫び声が響き渡った
後ろを振り返ると
見た事ない小さな女の子がそこには居た
モモネ
『私モモネ、お兄ちゃん機士の人?』
ネル
『どうして子供がこんな場所に
誰かの妹かな? どうしてここにいるの?』
モモネと言う人物は俺に言ってきた
機士の姉が自分には居て
その姉がモモネと一緒に魔装機に乗り
世界を見て回らせてあげると約束してくれたのだと
だが 姉は忙しく
その約束がまだ叶ってないのだと言う
モモネ
『ネルって何でも屋の仕事してんでしょ?
なら私のお願い叶えて?世界を見て回りたいの』
ネル
『それなら自分のお姉さんに頼みなよ
朝またここに来て、皆んなの前で言えば
お姉さんもその約束を守ってくれるかもよ?』
俺がそう言うと
モモネはえーんえーんっと泣き始めた
子供に泣かれるのは好きじゃない
しょうがないと思い 俺はモモネに言った
ネル
『わかった!!俺が外の世界を
見せてあげるから 泣かないでよ』
モモネ
『本当!!』
さっきまで泣いていたのに
俺がそう言うと
モモネはケロッとした顔になっていた
子供は正直な性格だな
真夜中のバンカーに着くと
整備士も誰も居ず 俺は少し変だなっと思った
モモネ
『おーいネル、こっちこっち』
気がつくと
モモネは俺のマナリリアンにもう乗っていた
どんだけ姉との約束を楽しみにしてたんだよ
俺もマナリリアンに乗り バンカーを出ると
マナ解放を使ってないのに
マナ解放をマナリリアンは使った
おいおいどうしたんだよマナリリアン?
まさか空を飛び
この子に空から世界を見せてやりたいのか?
そう言う事ならっと
俺はマナリリアンを飛ばせると
モモネは凄く喜んだ
モモネ
『すご〜いすご〜い 魔装機って空を飛ぶんだ!!』
ネル
『マナリリアンは特別だからな
飛ばすぞモモネ!!』
俺はスピードを上げると
モモネは更に喜んだ
俺は少し不思議に思った
マナリリアンのマナ消費を感じない?
まさかマナリリアンの新しい力なのか?っと
ローズストーン国やレインオラクル国を見て
モモネはとても喜んでいた
モモネ
『ありがとネル、私 もう満足だよ
今日の出来事は一生忘れない』
ネル
『またいつでも見せてあげるよ
モモネが見たくなったら』
モモネは涙を流し ありがとうっと俺に言った
夜空の美しい景色に感動したのか?
子供ってロマンチストなんだな
ディナガード国に着くと
モモネは俺に別れの挨拶をして何処かに行った
夜が遅かったので
俺も自分の部屋に帰って寝る事にした
そして翌朝
目を覚ますと部屋の窓に金貨が一枚置かれていた
モモネが置いたのだろうか?
子供からお金を貰うのは良くないだろっと
俺はサラサやレベッカに
モモネが誰の妹なのか聞く事にした
貰ったお金を返すために
サラサ
『モモネ?知らないわよそんな子』
レベッカ
『亡くなられた機士の方に
そんな名前の妹が居ると聞いた事がありますわ
ですけど...その子重い病気で
早くに亡くなられたって言ってましたわ』
え?
俺は何が何だか分からず
ただ固まっていた
ネルの部屋に合った一枚の金貨は
太陽に照らされキラリと輝いていた
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