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魔装機マナリリアン  作者: ロア
   WORLD of END 6章
58/120

6章 平和な世界 48話-乙女心はソルト&シュガー

〈48-1 姫とのデート1〉


 ある日の朝

 俺は皿洗いの仕事を休み

 エレノア姫の部屋に呼ばれ来ていた


 部屋に入ると

 顔をぷっくりとさせたエレノアが俺を見ていた

 可愛い


 エレノアに告白してからか

 今まで気にしていなかった

 エレノアの仕草ひとつひとつが無性に可愛く感じた

 夢の中でクラスの女子が現れたら

 その人が好きになるのと似た原理なのだろうか?


 顔を膨らませたエレノアに

 俺はどうしたのか聞く

 別に悪い事した訳では無いはずだが

 まさか!!

 この間1人で女装して居たのを

 サラサがエレノアに言いふらしたのか!!

 あの女、何でもかんでも直ぐに言いやがって



エレノア

『ネルさん!!私達付き合ってますよね!!』


ネル

『そっそうですねエレノア様』


エレノア

『なのに何故いつもいつも仕事ばっかりして

 私を構ってくれないのですか!!』



 ・・・・・良かった 女装の事では無いようだ


 いつも仕事で忙しく

 構ってくれなかったエレノアは

 どうも不満を溜め込んでいたようだ


 コレはエレノアの為でもある

 金貨を貯めて貴族にならなければ

 エレノアに相応しい男にはなれないのだ

 俺はわかって欲しいと

 エレノアにその事を伝えると

「貴族なんかじゃなくても構いません!!

 私はネルさんとしか付き合いません!!」

 っと叫んだ 可愛い


 いやいや駄目だ

 エレノアが良くても国民やデルク

 バエル王も許してくれないだろう


 その事を分かってくれたのか

 エレノアはションボリしてうつむいた

 ションボリするエレノアも可愛い


 言っておくが!!

 俺は決してロリコンなのでは無い!!

 エレノアとは成人を迎えてから結婚するつもりだ

 それまで一切手を出さないと約束する!!

 エレノアを可愛いと感じるのは

 将来のお嫁さんだからそう思うのだ!!


 エレノアはそうだと思った表情で

 ウモウシの貯金箱を取り出し

 それをハンマーで割り中のお金を取り出した



エレノア

『お父様から貰ったお小遣いを

 この貯金箱に貯めてましたの

 大事な時に使おうと思って』



 親から貰ったお金を貯金箱に貯めてるなんて

 なんて良くできた子なんだ

 俺なんてその日にお菓子を買ったり

 ゲーム買う金の足しにしてたぞ

 そんな自分が少し恥ずかしい


 ん?なんで今 貯金箱を割ったんだ?



エレノア

『ネルさんは何でも屋のお仕事をしてるんですよね?

 このお金でネルさんを雇います

 今日1日私とデートをしてください』



 !!?? デート!!

 エレノアに相応しい男になる為

 俺は努力していたが

 当の本人から金を貰うのは良いのか!?

 嫌駄目だろ


 俺は断ろうとすると

「依頼主なんですよ!!」っとエレノアは言ってきた


 そんな大事なお金は受け取れない

 ならば手段は1つ



ネル

『男が女からお金は受け取れない

 俺がエレノアをデートに誘う!!』



 そう言うとエレノアは

 顔を赤らめ俺に抱きついてきた


 コレで良かったんだ

 俺は自分の財布の金貨達に別れの挨拶した



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈48-2 姫とのデート2〉


▶︎ディナガード国 城下街


 エレノアとデートをする事になった俺は

 エレノアと一緒に街に出た


 エレノアは嬉しいのか

 満面の笑みで俺の腕組みベッタリとくっつく

 そんな感じで街を歩いているから

 色んな人達が俺達を見ている

「アレってエレノア姫様?」

「おっ!!ネルとエレノア様じゃん」

「憎いねネルゥ」

 なんだかヤジも聴こえてくる


 テクテクと2人で歩き

 エレノアはひとつの店を指差した


 その店はルマンドと書かれた

 オシャレそうな店だった

 エレノアはこの店に入りたいのか?


 俺とエレノアは 2人でルマンドに入った


 綺麗で気品のある店内の椅子に座り

 テーブルに置いてあったメニュー表を俺は見てみた


 そこで俺は驚かされた

 ミルクティーやレモンティー ケーキにパイが

 飲み物で最低銀貨20枚

 スイーツで最低銀貨50枚の値段が付けられていた


 オイオイ!!

 銀貨50枚あれば酒場でタラフク飯が食えるぞ!!

 どんな値段設定してんだこの店!!


 エレノアは店員を呼ぶと

 可愛らしい小柄な店員がやって来た



エレノア

『そよ風のストロベリーのキッシュと

 ブルームルーレをください』


ミラミナ

『かしこまりました、

 お連れのお客様は何になさいますか?』



 そよ風のストロベリーキャシュ?

 ブルーム・・なんだって?

 キャシュもブルームなんたらってのも

 よく分からんが、俺はエレノアと同じ奴を頼んだ


 二つの値段を確認しようと思ったが

 怖くなったので俺はメニューを見るのをやめた



エレノア

『私、とても幸せです

 ネルさんとこうして一緒に居られるのが』



 とても幸せ? そんなの俺もだ

 俺を救ってくれたこの人に

 そんな事を言われて 俺こそ幸せだった


「俺も幸せだよ」っと本当の事を伝えると

 エレノアは顔を赤くして笑ってくれた



ミラミナ

『お待たせしました

 こちらカップルサービスのチョコブリュレです

 キャシュの上に乗せて食べても美味しいですよ』



 俺は運ばれたメニューをひと口食べた

 なるほど、

 高額な値段設定なだけはあるな かなり美味い


 美味しそうに食べていると

 エレノアは俺の顔をジッと見ていた

「どうしたの?」っと俺が聞くと

「今度私も何か作ってあげますね」っと言ってきた


 あ 駄目だ

 可愛さの限界を突破した

 俺も顔を赤らめ

 エレノアの顔を見る事が出来なかった



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈48-3 姫とのデート3〉


 食事を終え 俺達はルマンドを出た

 さよなら金貨2枚 俺の努力の証達よ


 その後俺達は

 服を見に行ったり 小物ショップに入ったり

 仕事中のサラサに会ったり 本屋で本を見たり

 色んな場所に行った


 ソフトクリームを売っている店を見つけ

 エレノアは「一緒に食べましょ」っと言ってきた


 俺はソフトクリームを1つ買い

 広場のベンチで

 ソフトクリームをシェアする事にした


 エレノアが小さな口で一口食べ

 俺が買ったソフトクリーム俺に手渡して来た

 俺も一口食べようとしたその時

 何かに気づき、俺の手は止まった


 コレって間接キスになるのでは?

 いや、俺達は付き合ってるんだ

 間接キスぐらい良くないか?

 でもエレノアは14歳で

 俺は15歳ぐらいだが精神年齢は27歳だぞ

 本当にコレを食べても良いのか!?


 ・・・・・


 俺は心を無心にして食べた

 そう 何も考えず食べたのだ


 そうだよ

 いやらしい事さえしなければ

 大丈夫だ、 大丈夫のハズだ!!


 エレノアがソフトクリームを食べると

 口の周りにソフトクリームがついていた

 俺はさっき小物屋で買ったハンカチを取り

 エレノアの口を拭こうとした


 エレノアも気づいたのか

 俺に顔を向け 目を閉じてコチラを見た


 口を拭き 俺はハンカチをしまうと

 エレノアはまだ目を閉じコチラを見ていた

 ん? なんだ? 汚れは綺麗にしたぞ?


 数秒間が過ぎ 俺は気づいた

 エレノアが少し口を開け 頬を赤くさせているのに


 間違い無い...コレは...


 キス待ちの顔だ!!!!



ネル

『・・・・・』


エレノア

『・・・・・』



 駄目だ無理だ、コレは本当に良くない!!


 俺は固まった 固まっていたが

 エレノアの顔を見ると

 俺も顔を赤くさせ 引き込まれそうになった


 落ち着け俺!! 俺はエレノアが成人してから

 よりを深めようと思っているんだ

 今はそんな時じゃないだろ!!


 俺はエレノアが好きと言ってから

 心の底からエレノアの事が好きになっていた

 ひとつひとつの仕草がとても可愛く 愛らしかった


 俺はゆっくりとエレノアに顔を近づけていた

 駄目だ!!今じゃない!!・・・・・でも


 俺とエレノアの顔が後少しで触れそうになった時

 突然何処からか現れたオシコが俺達に話しかけた



オシコ

『おやおやネル君にエレノア様

 こんな所でデートですか?お熱いですね〜』



 心臓が破裂しそうなぐらい俺は驚き

 エレノアから距離を取ってオシコに挨拶した



ネル

『オ、オシコサン ドウシタンデスカ』


エレノア

『オシコさんこそ何をしてるのですか?』



 心臓がバクバクして焦っている俺と比べて

 エレノアは平然とオシコと会話をしていた


 エレノアは平気だったのか?


 俺は自分の手を見ると

 エレノアの震えた手が俺の手を握っていた

 なんだ、エレノアも驚いていたのか


 オシコと喋り終え 俺達は家に帰る事にした


 あの時 オシコが来なかったら

 俺はエレノアと・・・


 俺は少しだけオシコに感謝した



▶︎学園 隊長室


 オシコはナラから言われた仕事を終え

 ネルとエレノアの調査資料をナラの机に置いた



ナラ

『お疲れ様です

 2人に変わった点はありましたか?』


オシコ

『1つだけ、

 広場のベンチでキスをしそうになったので

 私が邪魔をして阻止しました』


ナラ

『そうですか...』


オシコ

『止めて良かったのでしょうか?』


ナラ

『まぁ一応、エレノア様が将来他の男性を

 好きになればこの事が足を引っ張るので』


オシコ

『エレノア様が

 他の人を好きになる事が有り得ますか?』


ナラ

『有り得ないでしょうね

 ですが、一応王家の人間なので

 貴族では無いネルさんには悪いですが

 今はそのような事をされては困るので』



 オシコは今日一日

 ネルとエレノアのデートをずっと見ていたのだ

 幸せそうな2人を見て

 オシコは2人を応援したくなっていた



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈48-4 恋する生徒1〉


 最近仕事で全く学園に顔を出して無かった俺は

 偶には学園にも顔見せに行くかっと思った


 近々学園祭があるらしく

 皆それで浮き足立ってるようにも見える


 そんな ある日の学園での事



▶︎学園


モジモジとした生徒

『あの、ネルさんですよね?』


ネル

『ええそうですよ』



 モジモジとした生徒は俺にそう言った

 どうしたのだろう?

 俺が何でも屋見たいな仕事をやっているのを知り

 何か依頼を頼もうと言うのだろうか?


 とりあえず俺は その女生徒の名前を聞いた


 彼女はカレンと言うらしく

 俺よりひとつ上の学年の生徒らしい



カレン

『それでなのですが、私好きな人がいまして』



 好きな人? あぁなるほど

 恋の相談を俺にしたいのか?でも何故俺に?



カレン

『ネルさんはエレノア様と付き合ってますよね?

 だったら私より恋愛に詳しいかなっと』



 まぁそうだが、

 そんな理由で恋愛上級者にはならないだろ



カレン

『私が好きな人は同じ学生で 歳は1つ離れた人で

 とても強く凛々しく、そして許されざる禁断の恋』



 ふむふむ 同じ学生で歳が離れて強く凛々しい

 そして許されざる禁断の恋か...!?


 俺は思った、まさかそれって

 俺の事なのではっと

 学年も1つ離れてるし

 自分で言うのは可笑しいが魔装機戦では強い

 そして俺はエレノアと付き合ってる

 コレは禁断の恋だろう!!


 いやいや、

 俺にはエレノアって運命に決めた人がいるんだ

 こんな所で浮気なんてしたら駄目だろ!!


 カレンを少し見ると

 16歳と言うには顔立ちも良く

 女優の様に大人っぽく見えた

 確かに俺は女優のような女性が好きだが

 今他の人に手を出すのは良くない

 心配するなエレノア!!

 未来の旦那様は絶対に浮気をするような

 変態野郎なんかじゃ無いからな!!



ネル

『カレンさんの気持ちは嬉しいけど

 俺にはエレノア様って運命に決めた人がいる

 だから...俺の事は諦めて』



 俺がそう言うと

 カレンはえ?っとした顔で俺を見ていた


 どうやらカレンが言うには

 好きなのは俺じゃなく別の誰からしい

 ・・・まぁね、薄々そんな事だろうとは思ってたよ

 俺みたいな奴が綺麗なお姉さん系の人に

 モテる訳無いのだから



ネル

『でっ?誰なんですかカレンさんが好きな人って』


カレン

『それは...1学年上のオシコ先輩です

 言っちゃった』



 オシコ? 色々ツッコミたいが

 オシコが強くて凛々しいだと?

 オイオイ、何かの間違いだろ

 俺の知ってる限り あの人はただの変人だぞ



カレン

『学園で1番強いのはハヤトさんかも知れませんが

 2番目に強いのはオシコ先輩なんですよ』



 アイツって強かったんだな

 ん?学園で1番強いのは俺では?

 まあそんな事はどうでもいいか


 ・・・いや良くない!!

 生身での戦いなら負けるかも知れないが

 魔装機戦でのこの学園最強は俺だ!!


 俺はカレンの一言が気になり

 少しモヤモヤとしていた



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈48-5 恋する生徒2〉


 カレンがオシコの事が好きらしく

 俺はその手助けをするかどうか悩んでいた


 こんな事手助けする必要も無いのだが

 一応何でも屋見たいな真似をしてる身だ

 話を聞くだけ聞こうとだけ 考えた



ネル

『それで、俺は何を手伝えばいいの?』


カレン

『私がオシコ先輩と付き合えるよう

 サポートしてください』



 いや無理だろ、オシコも女性だしカレンも女性だ

 オシコがそっちのけが無ければ

 サポートするも何も無い


 しかも彼女は

 機士団ファンクラブのリーダーで

 元機士団隊長のセリア推しの奴だった気が

 どうあがいてもオシコと付き合うのは無理では?

 カレンには悪いが 俺ではどうする事も出来ない

 ここは素直に諦めて貰おう



ネル

『カレンさんには悪いけど...僕じゃ』


カレン

『依頼料なら出します!!

 ネルさんはお金を出せば何でもしてくれる仕事を

 してると聞いてます!!

 金貨1枚を出します 振られても構いません、

 一緒に居てくれるだけで満足なんです

 どうかお願いします!!』



 カレンはそう言って 金貨1枚を出して来た

 お金の問題では無いのだが

 そう思いながらも 俺はその金を受け取っていた


 はぁ〜 お金を受け取ってしまったからには

 この依頼を手伝わなければならない

 何故さっき

 お金を受け取ったのか自分でも分からなかったが

 最近お金にガメツイ性格になっていたのかも



カレン

『それで何ですが

 私が書いたオシコ先輩のラブレターがあるんです

 ラブレターが変じゃないか、

 確認してくれませんか?』



 カレンは俺に良い匂いがプンプンする

 ラブレターを俺に渡して来た


 コレを見て変じゃないか確認すれば良いんだろ?

 とりあえず中身を見てみるか




 ↓ラブレターの内容

 私の愛するオシコ先輩へ

 貴方は私の星であり太陽です

 キラリと輝く1番星 かと思いきや

 一際輝き私の心を熱くする太陽

 貴方は罪な人です 私を苦しめるイバラの様な存在

 貴方の影で私は傷つけられます

 貴方の手で私をこのイバラから救い出して

 貴方がアダムなら私はイブ

 ですが貴方も私もイブ

 コレは許されざる禁断の果実

 飢えた果実は貴方を苦しめる毒になるかも知れない

 それでも良ければ 私は貴方のものになりたい


           貴方を一生愛するカレンより




 ラブレターを読み終え 俺は沈黙した


 なんだこの怪文書!?

 話が二転三転してるし

 何を伝えたいのかまったく分からん

 コレを渡された人はどんな顔をすれば良いんだよ



ネル

『あのコレって?』


カレン

『私の気持ちです

 演劇部の部長をやっているので

 少しポエム見たいな感じになってしまいましたが

 それでも私の気持ちは伝わると思います』



 少し?いやいや少し所じゃ無いだろ!!

 とにかくラブレターは駄目だ

 俺はカレンに言った

 自分の気持ちを伝えるなら口頭で伝えた方がいいと



カレン

『でも、恥ずかしいです』


ネル

『何言ってるんですか!!

 こんな紙1枚じゃ貴方の気持ちは伝わらないでしょ

 それに何よりも、文字より言葉の方が

 相手の心に響くモノなんですよ!!』


カレン

『文字より言葉...わかりました、私頑張ります!!』



 そう言ってカレンは走っていく

 俺はカレンを追いかけると

 カレンはオシコに愛の告白をしていた

 自前のラブレターを手渡して


 俺は不安そうに陰ながら見守っていた


 カレンの告白を受け

 オシコは貰ったラブレターを破り捨てた

 まるで何処かのガ◯ダム作品見たいに


 カレンは破かれたラブレターを見て一粒の涙を流す

 そんなカレンの涙をオシコは指で拭いた



オシコ

『貴方の勇気ある行動にこんな紙は必要なかった

 でも私は貴方の愛を受け入れられない

 私には心に決めた人がいます

 でも、そんな私の左腕で良ければ

 一緒に居てくれませんか?』


カレン

『オシコ先輩...』



 2人は情熱的な感じで抱き合った


 左腕って何だよ? なんなんだよコレ?


 無駄な茶番を見せられた気分だ

 俺は2人を見守るのをやめ

 自分の部屋に帰って行った



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈48-6 サラサとレベッカのスイーツ対決1〉


 俺は街の中を歩いていると

 サラサとレベッカが一緒に歩いていた

 こんな所で2人で何をしているのだろう?


 俺は2人に挨拶して

 ここで何をしているのか聞いてみた


 今日は久々の休みらしく

 暇なので2人で食事に行っていたのだと言った

 レベッカの行きつけの店で

 美味しいスイーツを食べたのだと



ネル

『良いですね』


サラサ

『ネルも甘いもの好きなんでしょ?』


ネル

『好きですよ、スイーツ男子ですから』



 俺はえっへんっとポーズを取ると

 何言ってんだコイツ 見たいな顔で

 サラサとレベッカは俺の顔を見た


 俺がローズストーンに行っていた時

 2人で料理対決をしていたと聞いた

 俺はその事を思い出し 2人に聞いてみた



ネル

『サラサさんとレベッカさんって

 デザートとかも作れるんですか?』


サラサ

『アレから料理を偶にする様になったわ

 スイーツぐらい楽に作れるわよ (多分)』


レベッカ

『そうなんですか?言っときますけど

 私は昔からお菓子を作っていますのよ

 サラサさんが料理を作れる様になったからといって

 お菓子作りが出来るとは思えませんわ』


サラサ

『は!?アンタより絶対美味しい

 スイーツ作れる自信があるわよ!!

 料理対決じゃ負けたけど、スイーツ対決だったら

 絶対負けないわよ!!』


レベッカ

『威勢だけは立派ですわね?

 あの時も負けたのに

 今度も恥をお見せしたいのかしら?』


サラサ

『上等よ!!

 今度はスイーツ対決で勝負しようじゃない!!』


レベッカ

『良いですわ!!顔を隠す袋の用意でも

 しておいた方がいいですわよ?』



 サラサとレベッカは

 メラメラとオーラを燃やしていた


 アレ?俺不味い事聞いちゃったかな?


 2人がこうなったのも俺の責任だ

 俺は2人を止めようとしたら


サラサ

『ネルは黙ってて』

レベッカ

『ネルさんは黙ってくださる』


 っと怒られた


 こうして

 2人のスイーツ対決が始まった



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈48-7 サラサとレベッカのスイーツ対決2〉


▶︎サラサの部屋


 俺はサラサに呼ばれ サラサの部屋に来ていた


 サラサは深くため息を吐き

 うつ伏せになるように床に倒れていた



サラサ

『はぁぁああ』


ネル

『・・・』



 サラサとレベッカがスイーツ対決で

 勝負する事になったのだが

 サラサはお菓子作りの経験が全く無く

 何を作って良いのかわからなかった


 更に後で知ったのだが

 レベッカは学園の

 お菓子作り大会で優勝した事があるらしく

 お菓子作りの才能は格段に向こうの方が上

 普通に考えればサラサに勝ち目はなかった



ネル

『どうしてこんな無茶な闘いを挑んだんですか?』


サラサ

『アイツがこんなに

 お菓子作りが上手だと知らなかったのよ』


ネル

『今からでも降参したらどうですか?

 もう勝敗は見えてるんだし』


サラサ

『それだけは絶対嫌よ!!アイツに

 負けを認めるぐらいなら死んだ方がマシよ』



 サラサとレベッカが仲が良いのか悪いのか

 俺には分からなくなった



サラサ

『元はと言えば

 アンタが変な事言うからこうなったのよ

 責任取ってなんとかしなさいよ』



 無茶苦茶だ 俺は悪くないだろ


 俺はそうだと思い サラサに言った


 今ディナガード国には

 料理の都ローズストーンから来ている

 ココとウェルチが居る

 2人に相談すれば

 美味しいスイーツの作り方を

 教えて貰えるかも知れない



サラサ

『それよ!!』


ネル

『じゃあ早速聞きに行こう!!』



▶︎ココとウェルチが泊まってる部屋



ココ

『私は作るより食べる方が好き』


ウェルチ

『すいません、料理は苦手で

 お役に立てそうにありません』



 俺とサラサは肩をガッカリと落とした


 駄目だったか

 ココがお菓子を作れるとは

 ハナッカラ思って無かったが

 まさかウェルチも何も知らないなんて



サラサ

『終わったわ、私は恥をかいて当日死ぬのよ』


ココ

『よく分からないけど、試合するなら見に行くね』


サラサ

『ははは』



 サラサのカスレタ声が部屋の中に響き渡った

 俺とウェルチは心配そうにサラサを見ていた


 こんな弱りきったサラサを見るのは初めてだ

 俺はサラサの肩を持ち

 部屋に連れて帰る事にした



▶︎寮の廊下



サラサ

『私を笑いたければ笑いなさいよ ははは』


ネル

『駄目だ、完全に壊れてる』



 部屋の前に着くと

 俺達の様子を見て何があったのか心配したナインが

 話を掛けてきた



ナイン

『どうした?誰かにやられたのか?

 まさか魔装獣か!?』


ネル

『それが...』



 俺はサラサがどうして

 こうなっているのかナインに話した



ナイン

『そうか、そう言う事だったのか

 私で良ければ力を貸そうか?』


ネル

『ナインって料理できるの?

 見るからにできなさそうな雰囲気なんだよな』


ナイン

『リューネ姫がお菓子が大好きでな

 ローズストーン国の腕の立つパティシエに習い

 お菓子作りの勉強を数ヶ月前していたのだ』



 ローズストーン国の腕の立つパティシエに!?

 コレは凄い戦力になるかも知れないぞ!!


 それを聞いたサラサの目は正気を取り戻し

 ナインの肩を掴んで言った



サラサ

『本当ですかナインさん!!』


ナイン

『あぁ、私は嘘と冗談が嫌いだ』



 学園でハルタンに会った時

 平気で冗談を言ってたよなこの人?

 まさか

 アレは冗談では無かったのか!?



 こうして

 サラサはお菓子作りの基礎やレシピを

 ナインに習う事になった


 サラサはレベッカに勝てるのだろうか?



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈48-8 サラサとレベッカのスイーツ対決3〉


▶︎ディナガード国 学園 いつもの試合会場


 多くの生徒達がサラサとレベッカの対決を見ようと

 野次馬の様にワラワラと客席に集まっていた

 俺は審査員として呼ばれ審査員席に座らされていた


 サラサとレベッカが会場に現れると

 生徒達は黄色い声援を2人に送った


 会場のスポットライトが1人の生徒を照らすと

 その人はマイクを握り 司会を始めた



ナレコ

『皆様お越しいただいてありがとうございます

 本日、第二回サラサ機士VSレベッカ機士の

 料理対決を行いたいと思います!!

 司会進行はこのナレコがお送りします!!』



 ナレコの進行が始まると

 生徒達は更に盛り上がりを見せた


 このナレコって人

 俺とレイナの戦いの時も司会してたよな?

 学園の生徒見たいだけど

 普段何してる人なのだろう?


 俺が変な事を考えている間に

 ナレコは進行を進めていた



ナレコ

『本日の審査員は5名の方をお呼びしています!!

 解説役や審査員と言えばこの人!!

 機士団を引退しても溢れ出るオーラ

 セリア・フォンバース元隊長!!』


セリア

『うむ よろしく頼む』



 何食わぬ顔で

 平然と審査員席に座っているセリア元隊長は

 なんでこのような祭になると現れるんだ?

 多分、1番楽しんでいるのはこの人なのだろう



ナレコ

『今回はスイーツをテーマにしたバトルですが

 セリア元隊長はどうお考えですか?』


セリア

『私はデザートが大好きでね

 病室では美味しいデザートが食べられないんだよ

 甘い物を求めてお腹は砂漠見たいに

 乾ききってる、デザートだけに

 お腹が砂漠、デザートを求めて

 デザートがデザートを...ふふふ』


ナレコ

『さぁ!!次はこの方!! 我らの機士団の隊長!!

 ナラ・シェッツバルグ隊長!!』


ナラ

『よろしくお願いします』


ナレコ

『ナラさんは辛い物が苦手と言ってましたけど

 甘い物はお好きですか?』


ナラ

『はい、一応』



 ナラは余りハシャグタイプでは無いだろうが

 こう言う事には積極的に参加してくれるよな?

 多分、セリアの子守り役なんだろうけど



ナレコ

『3人目はこの人!!

 料理の都ローズストーンからやって来た

 小さくプリティーな妖精!!

 ココ・フレデリカ隊長!!』


ココ

『プリティーって何?』


ナレコ

『ココ隊長は甘い物がお好きですか?』


ココ

『好き、だから今日は楽しみにしてる』



 ココの可愛らしい声に生徒達はうっとりとしている

 まるで可愛い我が子を見ているかのように



ナレコ

『4人目はこの方!!

 レインオラクルの蒼き稲妻

 衰退しかけた機士団を束ね団長を努める

 ナイン・クルセニア団長!!』


ナイン

『・・・・・』


ナレコ

『ナイン団長はサラサ機士に

 スイーツの作り方を教えたと聞きましたけど

 やはり応援するのはサラサ機士なんですか?』


ナイン

『私が教えたのは基礎だけだ

 あとは彼女のオリジナリティを見守るだけだ

 審査をするからには私情は捨てる

 美味しいと思った方に票を入れる心構えだ』



 ナインはそう言うが

 もしナインがサラサに票を入れなかったら

 サラサは悲しむのでは無いか?

 まぁアイツも機士だ

 公平な評価で勝負をしたいハズだ



ナレコ

『最後はこの人!!

 世界を守り 3英雄と呼ばれる機士

 ネル機士!!』



 俺は小さく手を振った

 客席からは

「ネルく〜ん」っと俺を呼ぶ声が聞こえた



ナレコ

『ネル機士はサラサ機士とレベッカ機士

 どちらの方が好きですか?』


ネル

『いや、好きとか嫌いとかで票は入れませんよ』


ナレコ

『失礼しました、ネル機士が好きなのは

 エレノア姫様でしたよね』



 客席から あら〜とかキャーとかの声が響く

 どうして

 俺とエレノアが付き合っている事を皆知ってんだよ



ナレコ

『以上の5名による審査員を紹介しました!!

 お待たせしました サラサ機士とレベッカ機士の

 スイーツ対決を始めましょう!!』



 サラサとレベッカはお互いに目を見合っていた

 2人には

 どう言う風に自分達が写っているのだろうか?


 遂に 2人の戦いが始まった



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈48-9 サラサとレベッカのスイーツ対決4〉


 ナレコが試合開始の宣言をすると

 サラサとレベッカは同時にお菓子作りを開始した

 サラサとレベッカが

 まず作り始めたのはクリームだった



ナレコ

『両者、同時にクリームから作り始めました』


セリア

『ケーキの類を作ろうとしているのかな?』


ナラ

『レベッカさんはケーキを得意としています

 得意のケーキでサラサさんと勝負するのでしょう』


ココ

『って事は、両方ケーキ?』



 2人ともケーキを作るのか?


 するとレベッカは

 ケーキの土台 スポンジを作りながら

 チョコクリーム イチゴクリーム

 カスタードクリーム 抹茶クリームを

 同時に作り始めた

 見事な手捌きだ!!皆の視線はレベッカに集まる



ナレコ

『色取り取りのクリームを作っています!!

 しかもなんと言う手捌きでしょうか!!』


ネル

『すっ凄いですね』


ナイン

『まるで奥義だな』


ココ

『え?』



 腕が何本もあるかのような

 レベッカの凄技に見惚れてサラサを見てなかった


 俺はサラサを見ると

 調理を止め ただ突っ立っていた

 オイオイ、試合放棄か?



ナレコ

『どうしたのでしょう!!サラサ機士

 スイーツ作りをやめています!!

 試合放棄なのでしょうか?』


サラサ

『違うわよ、パイが焼けるのを待ってるのよ』



 サラサが指を差すと

 オーブンの中でパイが焼かれていた


 サラサはパイを作ったのか?

 そんな庶民的なデザートで

 レベッカに勝てるのか?



 2人の調理が終え

 レベッカの前に ウエディングケーキの様な

 ドデカイケーキが置かれていた

 しかもその横に 四つのタワーがあり

 チョコ、イチゴ、カスタード、抹茶の

 ケーキのタワーがあった


 コレは 見映えも良いし

 食べても凄く美味しそうだ


 一方、サラサが作ったのは平凡なパイだった

 アップルパイか? 見映えも普通だし

 コレじゃあ勝負はレベッカの方が...


 審査員がまず最初に食べたのは

 レベッカのカラフルなケーキタワー


 思った通りの味だ、スポンジの部分もフワフワで

 色んな味が楽しめてとても美味しい

 ココの奴も美味しそうにパクパクと食べていた



セリア

『流石レベッカだ、お菓子作りの腕は絶品だな』


ナイン

『凄く美味しい』


ナレコ

『審査員からも高評価を頂いています!!

 続いてはサラサ機士のパイです』



 審査員がサラサが作ったパイの前に立つ

 一見普通のパイにしか見えなかったが...


 サラサはナイフを構え そのパイを切り始めた



サラサ

『コレが私の、七色の宝石パイよ!!』



 パイを切ると 中から

 イチゴ、ブルーベリー、マンゴー

 リンゴ、ブドウ、ミカン、メロンと

 色とりどりの果物がクリームと一緒に中から現れた

 その光景が眩しく見え

 黄金の輝きの様に俺達には見えていた



ネル

『平凡なパイの中からお宝が!!』


ナラ

『全ての果物を飴のようにコーティングしています

 だからコレほどの輝きを!!』


ナイン

『熱をコーティングした飴で守り

 果物は冷たく、パイ生地は暖かくなっているのか

 しかも飴の部分が熱で溶け 果物を光らせている

 考えたなサラサ』


セリア

『素晴らしい!!まるで突如現れた人魚姫だ!!』


ココ

『美味しそう、ジュルリ』



 サラサが作った驚くようなパイに

 俺達は驚かされた


 味もとても美味しく

 食べただけで勝敗をどっちにするか決めていた


 ナレコはサラサの腕を掴み

 デザート対決の勝者の名を叫んだ


 レベッカは意表を疲れた顔をしていたが

 素直に負けを認めたのか

 会場の皆と一緒に拍手をしていた


 サラサとレベッカ

 2人の対決は

 まだまだ続きそうだ


 俺はそう感じていた


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