6章 平和な世界 46話-色
〈46-1 レインオラクルの領主〉
▶︎レインオラクル国
俺は機士の皆の手伝いをする事にした
あの魔装獣と呼ばれる化け物が
いつ現れるかわからない
レインオラクル国には王都のこの場所と
四つの地区が存在するらしく
リヨルト地区とメービィル地区を治める
ラーズン卿と呼ばれる人物に
ナインと一緒に会いに行く事になった
その領主のラーズン卿に
魔装獣に注意を呼びかけに行くらしい
ナイン
『まさかお前と2人で
こんな事をするようになるとはな』
ネル
『なんだよ、嫌なのか?』
ナイン
『そうじゃない、本当に変わったんだなっと
私も世界も...それが嬉しいんだ』
道中ナインは俺にそう言った
コイツとは色々あったからな
まさかそんな事を言ってくれるなんて
人の話を聞かない変わった人だと最初は思ったが
ナイン
『それより、本当に男なのか?
実は女だと言う事を隠してるんじゃ』
ネル
『男だって!!いつまで疑ってんだよ』
そうこうしていたら
俺達はリヨルト地区とメービィル地区の中間にある
大きな街についた
メーラビィル街と呼ばれる街らしい
その街で一際大きな屋敷にラーズン卿は居るらしい
屋敷に着くと、屋敷の庭に2機の魔装機があった
その魔装機はレインオラクル製のバスタードだった
どうしてこんな所に魔装機が?
俺はナインに聞いてみると
貴族の人は機士を雇い
魔装機も買っているものだと教えてくれた
ナイン
『ここにいる機士はレインオラクル国の機士では無い
主に従う流れ者のような物だ』
ネル
『て事は、ナインさんの言う事を
聞いてくれる機士じゃないって事か』
俺達は屋敷の中に入った
屋敷の中に黒髪ツインテールのメイドがいた
メイドは俺達を見て話を掛けて来た
黒髪ツインテールのメイド
『貴方は確か?
レインオラクル国の機士団長のナイン様
今日は何の御用でしょうか?』
ナイン
『ラーズン卿に会いたい』
黒髪ツインテールのメイド
『わかりました、こちらの部屋でお待ちください』
俺とナインは近くの部屋に通された
部屋の中にあった椅子に座ると
上の階からギシギシと床がしなる音が聞こえて来た
「ほら.....もっとだ....」
「...しますよご主人様♡」
うわ、なんだこの聞こえちゃいけない声は
俺はナインと2人残された部屋で気まずくなった
ナインの顔を伺うと
ナインは目を閉じジッと待っていた
彼女はこう言う事に慣れてるのか?
それとも無関心なだけなのか
それより昼間から何やってんだよここの領主は
15分ぐらい俺達は待つと
ラーズン卿と呼ばれる人物と
乱れた服のメイドがやって来た
ラーズン
『コレはコレはナイン団長
今日は何の用で来たのですか?』
ナイン
『近頃噂になっている魔物の事で話をしたい』
そうですかっとラーズンは返事をして
乱れた服のメイドに
飲み物を取ってくるように命令した
メイドは返事をして部屋を出て行こうとすると
ラーズンは最後にメイドの尻を揉んでいた
とんだ変態やろうだなコイツ
ラーズン
『聞いてますよ、アーラルの町が魔物に襲われたって
国の機士達は何をしてたのですか?
レインオラクルの人々を
守るのが機士の役目でしょうに』
ナイン
『その魔物はこちらのネルが倒しました
ですがいつまた魔物が現れるかわかりません
今日は注意喚起をしに来ただけです』
ラーズン
『ヤレヤレ、国を逃げ出した機士が暴れたり
魔業教団の噂まであります
本当に機士達は頑張っているんですか?』
なんだこの男、嫌な奴だな
メイドが入って来て飲み物を机に置いた
俺はメイドに礼を言うと、
メイドは反応する事なく部屋を出て行った
主人以外とは話したらダメなのかな?
ナイン
『さっきのメイド』
ラーズン
『可愛いでしょ、私に忠実で
魔女の素質があり魔装機も動かせるんですよ』
ナイン
『人身売買で買った子供ですよね?
貴方は裏で人を売り買いしていたと聞いています』
は!?なんだそれ コイツ悪党なのか!!
俺はラーズンを睨んだ
ラーズン
『昔はそれが当たり前だったんですよ
今はそんな事をしていませんし
彼女達だって受け入れてくれてます』
ナイン
『魔装機はどのルートで買われたんだ?
今は魔装機に売買はしていないハズ
なのにあの屋敷の魔装機は随分綺麗に感じた』
ラーズン
『使ってなかっただけだ!!
魔装機は正規の方法で昔国から買ったんだ!!』
ナイン
『闇の商人と呼ばれる人物が
魔装機を売っていると聞きました
何かご存知は?』
ラーズン
『し、知らん!!私を疑っているのか!!
国のためにと多くの金を叩いたんだぞ私は!!』
失礼した、
っと返事をしたナインは席を立ち上がった
俺もナインと一緒に席を立ち 屋敷から出て行った
屋敷の外に黒髪ツインテールのメイドが
庭の花壇に水を撒いていた
この子は子供の頃にラーズンに買われた孤児だろう
俺はその子に言った
ネル
『嫌だったら逃げてもいいんですよ
俺も身寄りが無いけど上手くやれてるんだ
だから、良ければ一緒に...』
黒髪ツインテールのメイド
『嫌?逃げる?そんな事思った事ないわね
美味しいご飯も一杯食べれてベッドで寝れるのよ?
そんな生活手放す訳ないでしょ』
俺は唖然とした
この人はこの生活に満足している
これ以上俺がどうこう言うのは間違っている
俺は少し寂しくなり 屋敷を去ろうとした
ん?俺は何か不自然な事に気がつき
ナインに話した
ネル
『レインオラクルの人達は食料で困ってるんですよね
でもさっきのメイド、ご飯を一杯食べれてって』
ナイン
『ラーズンは作物を育つ畑を独占している
だから食べ物では困って無いのだろう』
ネル
『そんなのって良いんですか!!
食べ物で苦しんでいる人達もいるのに!!』
ナイン
『別に犯罪では無い、
この国ではそれが当たり前なんだ』
俺はラーズンの事が少し嫌いになった
アイツが食料を皆に分け与えていれば
苦しむ人は少なくなるって言うのに
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈46-2 大人のキス〉
▶︎ラーズン卿の屋敷
窓の外をジッと見つめるラーズン
ナインとネル達が帰ったのを見てひと息つく
冷汗を流すラーズンに
乱れた服のメイドは冷たい飲み物を手渡す
乱れた服のメイド
『どうぞ、ラーズン様』
ラーズン
『ありがとうテミレイ、
まさか奴達が闇の商人について聞いてくるとわな
少し取り乱したよ』
ラーズンはテミレイの服を弄る
テミレイはラーズンの手を優しく取り顔を赤くする
庭の手入れをしていた
ツインテールのメイドが戻ってきた
メイドはテミレイにいやらしい事をしていた
ラーズンにナイン達が帰った事を伝えた
黒髪ツインテールのメイド
『お客様達がお帰りになりました』
ラーズン
『それで?あの子供と何か話してたようだが
何の話をしていたんだ?まさか!!
闇の商人から買った
バスタードに付いて聞かれたんじゃ!!』
黒髪ツインテールのメイド
『いえ、時間の無駄な事を聞かれただけです』
ラーズン
『そうか...私はテミレイともう少し遊んでくる
エレチアは夕食の準備を』
エレチア
『かしこまりましたラーズン様』
ラーズンとテミレイは
2人で2階のラーズンの寝室に向かった
エレチアは言われた通り
ラーズンの夕食を台所で作る
2階から
ラーズンとテミレイの喘ぎ声が物音が聴こえ
エレチアは顔を赤らめながら自分の股を触っていた
▶︎レインオラクル国
リヨルト地区とメービィル地区を治める
ラーズン卿にナインが注意喚起に行き
残った2つの地区
バーリナル地区にロニーが
ケミラァト地区にココが注意喚起に行った
全ての地区の領主に注意喚起を終え
ナインは
ネル ロニー ココに手伝いの礼を言った
ネル
『気にすんなよ、もう俺達は仲間だろ
それより魔装獣に付いてだ』
ロニー
『バーリナルの領主に
何か知っている事はないか聞いてみたが
何も知らない様子だった』
ココ
『魔装獣の事は知らなさそうだったけど
魔業教団の事を領主の人から話は聞けた』
ナイン
『魔業教団に付いて?』
ココ
『近頃怪しい魔法陣が畑に描かれてたり
道の真ん中に書かれてた事があったんだって』
ロニー
『でもそれだけじゃ魔業教団なのかわからないね
誰かのイタズラかも知れないし』
ナインは目を閉じ 悩んだ様子だった
魔業教団は
長年の間誰も見たことが無かったらしいが
ここに来て噂が広がっているって事は
あの魔装獣とも関係があるんじゃ?
俺も一緒に考えていると ナインは俺に言ってきた
「ディナガード国にはいつ帰るんだ?」っと
マナリリアンも治ったし
一度ディナガード国に
帰っても良いのかも知れない
後の事は機士の私達に任せてっとロニーが俺に言う
そうだけど、俺も皆んなの手伝いをしたい
そう思っていた
ナイン
『ディナガード国に帰るのなら私も同行する
世界を広く見て回れば、
何か情報を掴めるかも知れない』
ココ
『私も一緒に行く
レインオラクル国でやる事はやったから』
おいおい、レインオラクル国の機士団長が
国を去ってもいいのか?
まあ、ロニーがいるなら問題は無いのだろうけど
そうして俺は
ディナガード国に帰る事になった
▶︎次の日朝
俺とナイン、ココとウェルチは
自分の魔装機に乗り
ディナガード国に向け旅立つ準備をしていた
ウェルチとピニャラは別れの挨拶をしていた
レインオラクルの機士
シャキャは俺のそばに近寄ってきた
シャキャ
『帰るんだなネル』
ネル
『シャキャも頑張れよ
あまりピニャラをいじめんなよ』
シャキャ
『わかったよ、約束しねぇけど約束する』
どっちだよ?
俺は適当なシャキャを見て半笑いになった
シャキャはモジモジとしながら俺を見ていた
なんだ?トイレ我慢してんのか?
シャキャは腰を屈め 俺と同じ目線で俺を見た
シャキャ
『あの時はありがとな
ネルが居なかったら死んでた』
ネル
『気にすんなって』
シャキャ
『コレはその時のお礼』
シャキャは俺の頬にキスをしてきた
皆んなのいる前でそんな事をしたから
皆驚いていた
俺の顔は真っ赤になっていた
なんだ!!なんでこんな事を!!
初めて子供以外からモテた事もあり
俺は凄く緊張していた
ココ
『また浮気?』
ネル
『ちっちがう、いや、でも』
慌てた様子の俺を見て
「ダセーぞネル!」っとシャキャは言ってきた
なんだかよく分からんが
初めての大人からのキスに
俺は喜んでしまっていた
別れの挨拶をし終え
俺達はディナガード国に向け出発する
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈46-3 オリーブ博士の趣味〉
ディナガード国に帰る前の日の夜
俺は魔装獣の事や あのラーズンって
気に食わない野郎の事を考えていた
ダメだ、こんな事ばかり考えててもしょうがない
俺は気晴らしに夜のレインオラクル国を散歩した
レインオラクル国の街中は
カラフルな電気や照明で照らされ
とても綺麗に写った
街は食べ物で困っていても
電力では困ってないんだな
公園の近くで
見に覚えのある人物が望遠鏡らしき物を使い
空を眺めていた
ネル
『何してるんですかオリーブ博士?』
オリーブ
『星を眺めているんだよ
星を見るのが僕の趣味でね』
俺も一緒に星を眺めてみた
俺がいた地球と違い
異世界の星はとても鮮やかで綺麗だった
オリーブは星を見ながら俺に言った
オリーブ
『とても綺麗だろ?でも近頃
星の数が減ってるように感じるんだ』
ネル
『減ってる?』
オリーブ
『遠く輝く星がいくつか消えてる気がする
まるで誰かに消されたかのような』
オリーブは深刻そうな顔をして空を見る
オリーブ
『星が誰かに助けを求めてる
そう思ってしまうんだよね
って、ちょっとロマンチックになり過ぎたかな?
明日ディナガード国に帰るんだろ
変換機バッテリーをマナリリアンに四つ持たせた
バッテリーの魔力が切れたら
またレインオラクル国まで戻ってきてくれ』
わかった、そう返事をして
俺とオリーブは空を眺めた
もし星が誰かの助けを求めているんだとしたら
俺に何ができる?
宇宙に広がる海に
いつか俺は行ける日が来るのか?
そんな途方もない事を 俺は考えていた
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈46-4 あまい〉
▶︎ヌーアの研究室
幹部会のメンバー ヌーアは
次の魔装機を作るべく
魔装機の研究をしていた
ヌーアの助手 ヒナイは
ビショップ級の魔女であり機士の1人
ヌーアが作った魔装機の実験を
彼女が手伝っていた
ヌーア
『もう良いわ、お疲れ様ヒナイ
今回の魔装機はどうだったかしら?』
ヒナイ
『レバーが重くマナの消費が激しいです
ヘレネビルパリスと比べれば
パワーは上がったかも知れませんが
それ以外は極端に下がってますね』
ヘレネビルパリスを超える
次なる魔装機を作ろうと思ったが
そう簡単には行かなかった
ビットが開発したマナリリアン
イオンが開発したディアスカス
幼馴染の2人が作った魔装機に追いつきたい
そうヌーアは心で考えていた
更に追い討ちを掛けるように
新しい世代の博士達がより強い魔装機を作っている
オリーブが開発したガンドリア
オノマトが開発した4機の魔装機
ローズストーン国にはドラグーンと呼ばれる
強力な魔装機までも存在する
オノマトが作った4機の魔装機は
とても強力な力を持っている
彼の魔装機を見たヌーアは
その魔装機に少し恐怖を感じた
強力な4機の魔装機
その内の3機が何者かに奪われてしまった
もしその魔装機で
よからぬ事を企む連中がいるのなら
私が作る魔装機で止めなければならない
ヌーアは奪われた3機の魔装機を警戒していた
ヌーア
『さてと、じゃあ次はこっちを試しますか』
ヒナイ
『博士、疲れました 少し休みましょ?』
ヌーア
『私に休むと言う二文字は存在しないは!!
さぁドンドン行くわよ!!』
疲れを見せ弱った声で「えー」っとヒナイは言った
▶︎リューネ姫の部屋
トパーズ隊の副隊長
リニアはリューネ姫に昼食を渡しに行った
リニア
『リューネ様、昼食の時間ですよ』
リューネ
『ありがとうリニアさん
でも大丈夫です!!私はコレを食べますから』
そう言ってリューネは大量のお菓子を出した
レインオラクル国は栄養価の高い
パンや野菜 食べ物には困っていても
お菓子には困らない国柄だった
それを見たリニアは呆れてしまう
リューネ
『民の皆さまが食べる物で苦しんでいます
私はこのお菓子で充分です
皆さまもパンが無ければ
お菓子を食べれば良いのでしょうけど
それでは駄目なのでしょ?
なら私の食事を減らし
その分を他の方に・・・』
リニア
『駄目に決まってるでしょ!!
リューネ様もしっかりとした食事を食べてください
ナイン団長が不在だからと言って
私は見過ごせませんよ!!』
厳しいナインが居ないならと
そう思っていたリューネの考えは甘かった
リューネはしょんぼりとした顔で下を俯く
それを見たリニアは
アタフタしながらリューネのご機嫌を取ろうとした
リニアの優しさが嬉しく リューネは微笑んだ
そのリューネの微笑みにリニアも微笑む
リニアはリューネ姫に甘く 妹のように慕っていた
▶︎ローズストーン国 城
アテナ
『会いたい!!
私はリューネに会いたいぞキサラギ!!』
キサラギ
『女王陛下、余りワガママを言わないでください』
娘のように可愛がっていた
リューネ姫が居なくなり
とても寂しかったローズストーン国の女王
アテナ女王は駄々を捏ねていた
こんな姿になってしまった女王に
ダイヤモンド隊隊長のキサラギは
レインオラクル国に居る
ロニーに早く戻ってきて欲しいと思っていた
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈46-5 盾の名前〉
▶︎レインオラクル国
アイナの元に一通の手紙が届いた
それを見たアイナは顔を緩ませ その手紙を読んだ
その手紙は兄 アランからの手紙だった
アランは毎週妹に心配かけまいと手紙を送っていた
アランはディナガード国の
学園での人との触れ合いを終え
今はローズストーン国で
リオンと一緒に街の人達の手助けや
牧場のウモウシの世話などをしていた
そんな出来事を妹のアイナに
アランは手紙に書いていた
オリーブ
『アランからの手紙?』
アイナ
『えぇ、お兄様はローズストーン国でも
楽しく暮らしているそうですわ』
オリーブ
『それは良かったね
ローズストーン国は食の聖地と言われ
とても美味しい料理が沢山あるらしいよ』
アイナ
『お兄様がクレープと呼ぶ食べ物が美味しかったと
手紙に書いていましたわ
いつか私も、
お兄様と色んな場所に旅をしてみたい』
オリーブ
『出来るさ、いつか絶対』
アイナは兄がいる
ローズストーン国の方角を見て想いにふける
オリーブは何としても
盗まれた魔装機や
魔装獣について調べなければならないと思った
▶︎レインオラクル領 道中
マナリリアン、ディアスカス
マリーアントワネット、ソーダストは
ディナガード国に向け移動を続けていた
機士のウェルチは
マナリリアンの盾を見てネルに話を掛けた
ウェルチ
『新しくゴウテツさんが作ってくれた
クリスタルブレードには名前がありますけど
その盾には名前があるのですか?』
ネルは
確かに名前なんて付けてなかったなっと思った
ディアスカスの槍と盾は
シルバリオンランスと
ウリウスの大盾って名前がある
マリーアントワネットの剣と銃も
クルセイダーとシャスポーガンって名前がある
ソーダストの武器にも名前があるが
マナリリアンの元の剣や
今ある盾には名前なんて付けてなかった
ネルはこの際だ
盾に名前でも考えるかっと言った
まず最初に名前を提案したのはナインだった
ナインはその盾を
「マナリリアンシールド」っと呼んだ
ダサイ、それはダサ過ぎて嫌だ
そんな名前はネルは絶対に嫌だった
次に提案したのはココ
「ツヨツヨシールド」っと名前を付けた
もちろん、こんな名前もネルは嫌だった
まともな名前を考えないと
コイツらに変な名前を付けられるかも知れない
ウェルチ
『不思議な盾なので
レグリースクートゥなんてどうですか?』
ネル
『良いですね、他の2つより断然良い!!
じゃあそれで』
そんな事がありマナリリアンの盾は
レグリースクートゥと名前が付けられた
ナインとココは
何処か納得してない様子で
ネルを見ていた
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈46-6 水屋〉
盾の名前を考え
俺達はディナガード国に向け
移動をしている最中だった
▶︎レインオラクル領〜ディナガード領 道中
広く長い道を進む俺達
もうすぐディナガード領に入ろうとした時だった
ナインとココが何かを心配した様子で
2人で会話をしていた
2人の様子が気になった俺は
2人に話しかけてみる事にした
ネル
『どうしたんだ?何か心配事か?』
ナインは俺に教えてくれた
水が残り少ない事を
ディナガード国まではまだ長い
水が無ければ俺達は保たないだろう
丁度近くの村に井戸があるらしく
そこで水を汲みに行くのだと言う
魔装機を近くの茂みに止めた
魔装機が盗まれる可能性もあったので
見張り役でココが留守番する事になった
俺とナインとウェルチの3人で
村の井戸から水を汲む事にした
井戸の水はとても綺麗で透き通った色をしていた
この井戸はどこに繋がっているのだろう?
そんな悩みを ナインが答えた
レインオラクルには大きなダムがあるらしく
そのダムから
レインオラクル領全域に水道が繋がっているらしい
昔は水屋と呼ばれる水を独占する貴族も居たらしく
水を飲むのに金を払わないと飲めなかったそうだ
俺はまた1つ新たな知識を得た
ナインとウェルチは水を汲み終わり
2人は重そうな水の入った容器を持ち上げた
ここは男の俺の出番だと思い
俺はウェルチが持とうとした水を持ち上げてみた
カッコつけようとそうしたが
水はとても重く、
全力の力を出さないと持ち上げられないぐらい
大量の水を容器に入れていた
鼻息を荒げながら水を持ち上げる俺を見て
ウェルチは心配そうに俺を見て言った
ウェルチ
『大丈夫ですかネルさん!!
私が持ちますから無理はしないでください』
ネル
『しっ心配入りません...俺は男ですから...』
とても無理がある声で
俺はウェルチにそう言った
ウェルチはとても困った様子だったが
ナインが
「ネルに任せてやれ」っとウェルチに言った
水を ココが待っている
魔装機の場所まで運ぼうとした時
何処からか細長い剣を持った
男2人が俺達の前に現れた
チンピラA
『オラ、大人しく金目の物を置いて
何処かに行きな!!じゃないとどうなるか
分かってんだろうな?』
チンピラB
『兄貴?コイツらの服何処かで見覚えが?』
なんだコイツらは?
まさか山賊とか強盗とかそんな奴らか?
俺は余裕そうにチンピラ2人を見ていたが
俺自身に強い力がある訳でもなく
もしこの場に俺だけだったとしたら
間違いなく痛い目に遭ってたかもしれない
でも今回は相手が悪かったな
俺は余裕そうな表情をしていた
ナインが水を置き
チンピラ達の相手をしようとした時
「ナイン様、ここは私が」っとウェルチが前に出た
ウェルチ1人がコチラに向かってくるのを見て
男達は余裕そうな表情でウェルチを見ていた
チンピラA
『随分と可愛らしい子が出てきたな?』
チンピラB
『まさか囮役を勝って出たんですかね?
じゃあ可愛がってあげましょうよ』
余裕そうな男達だったが 結果は分かりきっていた
ウェルチは魔法を使いチンピラ達を懲らしめた
二秒もかからず勝負は終わった
男達は平謝りしながら何処かに逃げて行った
まったく、なんだったんだ?
俺は助けてくれたウェルチにお礼を言って
水をココが待つ場所まで運んだ
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈46-7 昔馴染み〉
▶︎ディナガード国
ディナガード国に到着した俺達は
バンカーに魔装機を止め 街の中に入った
ナインは初めて街の中のディナガード国を見て
「平和な国だ」っと小さく呟く
そうだろう、ディナガード国は
ローズストーン国やレインオラクル国と違い
余り変な人が居ないんだからな
ディナガード国 機士団隊長ナラ・シェッツバルグ
に会いたいとナインは俺に言ってきた
俺はナラが居るであろう
学園に3人を案内する事にした
街の中を歩いていると
ディナガード国の王子 バエルの王の息子
エレノアの兄であるパウエル・デュスタークが
大きな木箱を運び、街の人達の手伝いをしていた
俺はどうしてパウエルがこんな所で?と思い
パウエルに話を掛けた
パウエルは部屋に閉じこもり
ワガママで意地悪な奴だ
こんな事をするタイプじゃないだろう?
パウエル
『ネルか、帰ってたのか』
ネル
『パウエル様がどうしてこんな所に?
お城に居なくて大丈夫なんですか?』
パウエル
『見て分かるだろ、街の人達の手伝いをしている
今は機士の数も足りず多くの人が困っている
暇なお前とは違うんだ』
パウエルの少しイラっとさせる口振りに
俺はムカついた だけど
あのパウエルが今はこうして人助けをするなんて
俺はムカついていた半分 嬉しさもあった
レイナ
『パウエル様、力仕事は私達がやりますから
パウエル様は城に戻ってください』
パウエル
『構うな、お前はお前の仕事をしろ
俺はこの国の次期王になる男だぞ
俺に口答えするな』
慌てて駆け付けてきたレイナに
パウエルはそう言った
悪い奴じゃないんだろうけど
その言い方は悪役見たいだぞパウエル
ウェルチは「私も手伝います」っと言って
レイナとパウエルの手伝いをした
パウエルは最後に俺にこう言った
「いつまでもウロウロ遊んでないで
お前も誰かの手助けをしろ」っと
別に遊んでた訳じゃないし
お前に言われなくても分かってるよ
とにかく俺は ナインとココと一緒に
ナラが居る学園に向かった
▶︎ディナガード国 学園
学園に着くと
俺が帰ってきた事に気づいたハルタンが
俺達の側に近寄って来た
ハルタンは
「おいネル!!お土産買ってきたか?
ローズストーン国に魔装機マンって食いもんが
有るらしいぞ?それ買ってきたか?」
っといきなり土産を要求してきた
ヤレヤレ、相変わらずコイツは変わらんな
っと俺はハルタンを見ると
ハルタンは怯えた様子で俺の後ろを見ていた
ん?どうしたんだコイツ?
ハルタンは俺を盾にして怯えていた
俺の後ろに何か変な人が居るのか?
俺は振り返ると
付いてきていたナインとココがいるだけだった
なんだよ
ナインとココがいるだけじゃねぇか
俺はハルタンに聞いた
どうしてそんなに怯えているんだ?っと
ハルタンは言いづらそうにナインを見て言う
ハルタン
『...コイツは、私達の事を嫌っている
私達姉妹がナインの事を馬鹿にしたから....
だから、ナインは私の事を恨んでるはずだ!!
ナインはレインオラクル国の
機士団長になったんだろ?
偉い立場になったんなら、恨んでいる私に
重い罰を言い渡すつもりなんだ!!』
無茶苦茶な事を言うなコイツ
ナインさんがそんな昔の事で恨んでるハズ無いだろ
俺はハルタンに心配かけまいと
ナインにハルタンの事を恨んでないか聞いてみた
ナイン
『恨んでるよ、今でも』
あ、コリャダメかも知れない
ハルタンは更に怯え
ココは「おぉ〜」っと口を開け言った
おぉ〜じゃねーだろ!!
この空間どうすんだよ!!
2人に何があったのか知らないが
このままじゃ良くない
とにかく謝れっと俺はハルタンに言った
ハルタンは頭を下げ
ごめんなさいっとナインに謝罪した
ナイン
『嘘ですよ、ジョークですよハルタン
昔馴染みの仲間じゃないですか』
ハハハっと俺は顔を引き攣らせ笑った
だけどナインの顔は
ジョークなんて言ってるような顔では無かった
ハルタンはナインに怯え俺に隠れる
この2人の因縁はまだまだ続きそうだな
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈46-8 ナナミの力〉
俺はナラが居る隊長室に
ナインとココを連れて行った
ナインはここまでで大丈夫だっと俺に言って
2人は隊長室に入って行った
魔装獣の事や山賊、魔業教団、闇の商人について
話をするのだろう
2人を案内し する事が無くなった俺は
治ったマナリリアンの事をライルに教えに行こうと
研究所に向かった
▶︎ライルの研究室
部屋の前まで付くと
中から変な声が聞こえて来た
ライル
『いいね?いくよ?』
ナナミ
『待ってくださいご主人様、心の準備が ああああ』
部屋の中からいやらしい声が聞こえ
俺は慌ててドアを開けた
「何やってんだお前ら!!」っと俺は照れながら言う
こんな昼間から
変態行為を見過ごせないと俺は思ってたが
ライルとナナミはそんな変な事をしておらず
ロボットのナナミの背中を開け
ライルがナナミの回路を触っているだけだった
ライル
『どうしたんだいネル君?そんな慌てた様子で?』
ナナミ
『ご主人様、早く終わらせてください
こそばゆいです』
なんだ、こんな事だろうとは思ってたよ ハイ
とにかく俺は動くようになった
マナリリアンの事をライルに教えた
魔力をマナに変える変換機バッテリーの事も
ライルは興味深そうにその話を聞いていた
レインオラクル国では
沢山の新しい魔装機が作られている
俺はライルに聞いてみた
ライルは次の魔装機を作らないのか?っと
ライル
『僕は魔装機研究より
試作品NIS-0773のデータ採集の方が大事かな?』
試作品NIS-0773、通称ナナミを見てそう言った
ナナミはライルが作った人型アンドロイドだ
感情を持ったロボットのナナミを
更に進化させようとライルはしてるのかも知れない
俺はふと思った
ライルなら人工兵器の魔装獣に付いても
何か分かるのではないかと
俺はライルに教えた、レインオラクル国に現れた
蛇型の機械 魔装獣の事を
その話をライルは深刻そうに聞き
俺の目を見て答えた
ライル
『人が乗らない魔装機、魔装獣
もしそんな物を誰かが作ったとしたら
世界のバランスは大きく崩れるだろうね』
魔装獣に付いて何か分からないかと尋ねたが
流石のライルでも何も分からないそうだ
マナを使わず魔装機を動かすのは
不可能なのだろうか?
ライル
『マナを使わず魔装機を動かすってのとは別だけど
プルネンが作った魔装偽は
マナを必要としない魔装機だったね』
ネル
『そうだな、俺が完全にぶっ壊したから
誰も作り方を知らないんだろうけど』
ライル
『それとは違うけど
僕の作った試作品NIS-0773も
マナを使わず魔装機を動かす事が出来るよ』
え?そんな事が可能なのか?
俺はナナミを見て不思議そうにした
ライルが言うには
ナナミの動力には賢者の石を使っているらしく
その石の力でマナを使わずとも
魔装機を動かす事が可能なのだとか
賢者の石は伝説の魔道具と呼ばれる特別な石らしく
マナリリアンに使われている
謎の魔石に性質は似ているらしい
賢者の石は2つしか存在せず
1つはエレノアの体の中に
もう1つは俺の訓練用魔装機に作るのに使われた
賢者の石が他にもあったのかとライルに聞いたら
俺の訓練用魔装機に使われている賢者の石を調べ
コピー品を作り出したのだと教えてくれた
凄いなこの人はっと俺は正直驚かされた
ネル
『ナナミさんが魔装機に乗れるのなら
魔装機を使い国のために仕事が出来るんですね』
そう言ったら、
ライルとナナミは少し恥ずかしそうにしていた
ん?なんか変な事を言ったか?
ライルが言うには
ナナミは魔装機に乗る事を
怖がり嫌がっているらしい
なるほど、そう言う事か
ナナミはごめんなさいと俺に謝った
別に謝る事は無いのだが
「バエル様の看病に行きますので、私はコレで」
そう言ってナナミは部屋を出て行った
まだバエルの調子が悪いのかライルに聞くと
余り体調がすぐれないらしい
俺はバエルの心配をした
エレノアやパウエルが一生懸命に
ディナガード国の人達の協力を頑張っている
二人のためにも、バエル王には無事で合って欲しい
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〈46-9 恋は複雑な色〉
ライルにマナリリアンの事を話し終え
デルクが居るディナガード城に行くことにした
デルクにもマナリリアンやレインオラクルでの
出来事を話した方が良いだろ
って言っても
どうせナラやナインが
大体の事情を話しているだろうけどな
▶︎ディナガード国 城
城に着くと ココが1人で
何をしてる訳でもなく城の前でポツリと立っていた
確かココはナインと一緒に
ナラ隊長に会いに行ってたはず?
俺はボーッとしているココに話をかけ
ナインとナラはどうしたのかと質問した
ココは俺に気がつき いつものボンヤリとした
感情を感じさせない口調で教えてくれた
ナインとナラとデルクの3人で
近くの町や村に行き
魔装獣や魔業教団に付いて何か知っていないか
調べに向かったのだと
なんだよ、俺が来る前に もうナラ達は来てたのか
ネル
『それで?ココは何してるんだよ?』
ココ
『エレノアに会いに来た、私の友達だから
でも...お父さんが病気で大変だから
会わない方がいいのかな?』
そんな事で悩んでたのか
可愛らしい所もあるんだな
エレノアもココと会えるのを喜ぶんじゃ無いか?
っと俺はココに言った
バエル王が病気で弱って
エレノアの心も弱ってるかも知れないと
ココは思っていたのかもな
でも大丈夫だろ エレノアもパウエルも
前を向き自分の意思で進める人間だ
この国の姫と王子なだけはある
俺の言葉を聞き
「なら一緒に行こ」っとココは俺の腕を掴み
城の中に入って行った
▶︎エレノア部屋
俺とココがエレノアの部屋に着くと
エレノアはとても喜び俺達を招いてくれた
俺が居ない間に
ココとエレノアは仲良くなっていたらしい
エレノアは俺達にハーブティーを作ると言って
ハーブティーを用意してくれた
とても良い香りのハーブティーだ心まで安らぐ
ココは そうだとした顔で
俺の腕を掴みエレノアに話した
ココ
『エレノア姫に紹介する、
私の未来の旦那さんのネル』
エレノア
『んん!!??』
さっきまで楽しくハーブティーを
飲んでいたエレノアの手が止まり
ティーカップを床に落とした
俺は立ち上がりエレノアの心配をした
火傷や散らばったティーカップの破片で
怪我をしてないのか
俺が心配していると エレノアは下を向き
「フフフ」っと低い声で笑い始めた
まさか本当に怪我を!?
俺はエレノアの側に近寄り体の心配をすると
エレノアは前を向き
大量の涙を溢し「ネルさんは素敵な人ですよ」っと
ニコッと笑顔でココに言った
大粒の涙を見た俺とココは
ビックリして何もできず 何も言えなかった
エレノア
『ごめんなさい私...お客様の前なのに』
エレノアは顔を赤らめ涙を流す
ごめんなさいと謝り
すいませんっと言って部屋から出て行った
残された俺はココの顔を見た
ココは何も言わない表情で俺を見ていた
どうしようと困る事しか出来なかった俺を見て
ココはしょうがないと思ったのか
俺に話を掛けて来た
ココ
『ネルはネルの気持ちにハッキリすべき
エレノア様の気持ちを知っていたのなら』
その言葉を聞いて
俺の心の中にあった有耶無耶が少し見えて来た
ごめんっとココに謝り
俺はエレノアを追いかけ 部屋を飛び出した
残されたココはハーブティーを一口飲んだ
ココ
『コレが失恋...』
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〈46-10 恋の色〉
広い広いディナガード城を走る エレノアを探して
だけど何処にもエレノアは見当たらない
俺はふと空を見上げ 何かを思い出す
思い出したのは
魔竜にディナガード国が襲われたあの日の事
俺は城の噴水のある庭で塞ぎ込んでいた
自分に絶望して 世界にも絶望したあの日
ディナガード国が滅びる寸前だったあの時を
俺はハッ!!っとした
もしかしてと思い、俺はその場所に走った
▶︎ディナガード城 庭
庭に着くと エレノアは1人で空を見上げていた
俺はゆっくりとエレノアに近寄ろうと歩いた
だけど
その足は途中で止まった
コレ以上前に進む事が出来なかった
エレノアは俺に気づいたのか
俺の方を向かず 空を見上げながら話し始めた
エレノア
『とても綺麗な青ですね、この空を守ってくれた
ネルさんや機士の皆さんのおかげで
私はこうして今この空を見れています』
ネル
『・・・・・』
何も言えなかった
なんて言えばいいのか
俺は分からなかった
エレノア
『私には好きな方がいます』
俺は薄々気がついていた
エレノア
『その方はとても優しく、とても強く』
エレノアの気持ちに
エレノア
『誰よりも正義感があり、誰にでもお優しい』
だけど、逃げていたのかも知れない
エレノア
『ディナガード国を救い、
ローズストーン国もレインオラクル国も
世界まで救った英雄様』
俺もあの日、彼女に救われた
全てに絶望し塞ぎ込んでいる俺に
エレノア
『私はその方が好き...』
俺に戦う意味を与えてくれた
魔装機に名前を付けてくれた
エレノア
『私は...』
言うんだ、俺の気持ちを
彼女より早く 言わないとダメだ
エレノア
『私はネルさんが好きです、
心の底から...愛しています』
・・・・・だけど
俺は少しの勇気も出せなかった
エレノアが俺を好きなのは分かっていた
俺もエレノアが...
あの日ディナガード国が魔竜に襲われ
街は赤く燃え 空も赤く見えた
そんなあの日
エレノアが居なかったら
俺は戦う事を諦めていただろう
エレノア
『ココさんとは幸せになってください
私は自分勝手な気持ちを
ネルさんに押し付けていました
本当にごめんなさい...』
後ろ姿でも分かった
彼女の涙が 地面にポツポツと落ちていくのが
俺はまた泣かせてしまった
俺は..
何も言えず悔やんでいると 俺は光に包まれていた
気がつくと
俺は庭に立っていた
エレノアも空を見上げて立っていた
今のはなんだ?
エレノア
『私には好きな方がいます
その方はとても優しく、とても強く』
!?!? コレはさっきの
エレノア
『誰よりも正義感があり、誰にでもお優しい
ディナガード国を救い、ローズストーン国も
レインオラクル国も 世界まで救った英雄様』
間違いない、
何故だか分からないけど時間が戻っている
さっきまでのは未来予知だったのか?
それとも本当に?
コレもマナリリアンの力なのか?
エレノア
『私はその方が好き...私は...』
早くしろ俺!!動け!!
俺は動かない自分の足を無理矢理動かし
エレノアの側まで近づいた
伝えるんだ!!俺の気持ちを
エレノアがしゃべり終わる前に
俺は声を荒げ言った
ネル
『俺はエレノアに救われた!!
あの日、エレノアが居なければ
あの日の俺はこの場所で死んでいた!!
ディナガード国を守ったのも、世界を救ったのも
全部エレノアのおかげなんだ!!
あの日差し伸べられた手が俺を変えさせた
だから今度は俺がエレノアに手を差し伸べたい!!
俺はエレノアが好きだ!!』
エレノアは振り返ると
ネルがエレノアに手を差し伸べていた
あの日とは逆
あの時、あの日が無ければ
2人はこの場所に居なかったかも知れない
差し伸べられたネルの手を取り
エレノアは微笑み涙を流した
エレノアの涙は透き通るような青で
ネルの心は熱く燃えるような赤だった
悲しみの青でも 街が燃えるあの日の赤でもない
2人の色は
ピュアな気持ちの青と赤だった
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