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魔装機マナリリアン  作者: ロア
    魔王復活編 2章
18/120

2章 ローズストーン前編 13話-ンボンバ族

〈13-1 大きな川〉


 ローズストーン領に入って数日後、

 ネル達の目の前に大きな水海が広がっていた、

 ネルは海を見上げて言う



ネル

『ゼラウドさん?海までやって来ましたけど、

 どうやってこの先に進むんですか?』



 ゼラウドはフフフと笑いネルに教えてあげた

「海じゃなくてコレは川なんだぜ」

 ネルはこんなにでかい川があるんだと驚いた


 向こう岸には平地がボンヤリと見える、

 ゼラウドは向こう側に大きな橋がある事を言うが、

 橋はローズストーンの連中が見張ってるっとも言う


 ならどうやってこの川を渡るのかネルは考えた、

 魔装機は水の中で戦う性能は無く、

 もし水に落ちたら

 コックピットの中にも水が入ってきて溺れ死ぬ


 悩んでいるネル達を見て

「安心しろ!俺に良い案が有る」っとゼラウドは言う



ゼラウド

『この川の先にンボンバ族って民族がいる、

 そいつらは原始的な生活をしている、

 ンボンバ族が作る木の船はかなり丈夫でデカイ、

 魔装機ぐらいなら船に貼り付けて

 運ぶ事が出来るはずだぜ』



 ゼラウドの言葉を聞き、

 ネル達はンボンバ族がいる村に向かう事になった



$***********************



〈13-2 約束を果たすため逃げた少女〉


 ハルタン・ベルナンデスは、

 姉が愛用していた

 ブリタン専用バスタードに乗り

 レインオラクルから逃げ出し、

 ローズストーン領に向かって逃げた。


 ディナガード領に逃げなかった理由は、

 もし見つかって捕らえられた時、

 前の戦いの件で

 殺されるに違いないと思ったからだ。



 ローズストーン領に入ると、

 大型の魔物に何回も襲われ戦った、

 何度目の戦いか忘れた頃、

 ブリタンのバスタードは

 ボロボロになり動かなくなっていた。



 このままココで死ぬのか、

 ハルタンはそう考えていた、

 姉の約束【血を絶やすな】その約束を

 守れそうにない事にハルタンは謝っていた



ハルタン

『ごめんブリ姉さん、

 ごめんアモ姉、私もう駄目だ...』



 動かなくなったバスタードの中で、

 ハルタンは泣いていた、

 そんなバスタードの目の前に

 ジャイアントオークが現れた、

 絶体絶命のピンチだった。


 ジャイアントオークが

 大きな棍棒を振り上げたその時!!

 何処からか石の槍が飛んできて

 ジャイアントオークの目に刺さった!


 肌黒いほぼ裸の男が2人現れた、

 上半身は何も着ていなく下半身は草で隠していた。


 男達は息のあった連携で

 ジャイアントオークにトドメを指す。



 ハルタンは唖然として魔装機から降り、

 2人に礼を言った


 男達はハルタンを見て言った



半裸の男

『お前女か?』



 ハルタンは

「そうだけど」っと訳がわからないまま返事をする



半裸の男

『なら俺達の子供を沢山産め』



 よく分からないけど

 命を助けてくれた恩人だと思い、

 ハルタンは「わかった!!」っと返事をして

 2人の村についていく事になった。


 後から2人に名前を聞くと

 ンボボとンババっと教えてくれた、

 ハルタンはンボボとンババの村で過ごした






 数日後の昼


 ハルタンはンボボとンババの帰りを待っていた

 ンボボとンババは狩をしに外に出て行ってた


 ンボボとンババの家で沢山の果物を貪り食べながら

「まだかなーアイツら」っと退屈そうにしていると

 家のドアが開いた!、

 ンボボとンババが帰ってきたと思いハルタンは言う



ハルタン

『遅かったなお前ら!!早く肉食わせろ!!』



 そう言って後ろを振り返ると

 そこにはディナガード国の服を着たネル達がいた


 ハルタンはビックリした



ハルタン

『んな!!お前らわ!!』



 レイナはこの子が何処かで見た事ある顔だと思い

 じっくりと顔を見た、そして思い出した



レイナ

『コイツあの時のレインオラクルの奴!!

 ノノカを撃った奴でしょ!!』



$$**********************



〈13-3 ンボンバ族〉


 ネル達はンボンバ族の村についた、

 村と言っても家は一軒しかなく、

 村人も今は2人しかいないっと

 ゼラウドは言っていた


 家のドアを開けるとそこには、

 前にレイナとノノカを襲った

 レインオラクルのハルタンが居たのだ



 ハルタンは家の隙間に隠れて、

 ガルルルっと犬のように警戒した、

 ンボボとンババが狩から帰ってきて

 ハルタンが何故そんな事をしているのか

 疑問を浮かべた、

 ネル達はンボンバ族の2人に事情を説明した



ンボボ

『なるほど、

 貴方達はローズストーン国に向かってたのか、

 自己紹介が遅れた、俺はンボボ、コッチはンババ』


ンババ

『ンババー』


ンボボ

『ンババは言葉を喋れない』



 ンボボとンババは自己紹介をした、

 レイナはハルタンを睨みつけ

 何故アンタがここにいるのか聞いた


 ハルタンは犬のようにイカクしながら言う



ハルタン

『うるせー、お前達は敵だ!!』



 ンボボはハルタンに聞く、

「敵なのか?」と、ハルタンはそうだ敵だっと吠える



ハルタン

『お前達がアモ姉を殺したんだ!!』



 ネルは疑問に思った?

 確かにサラサのクラスターラピットが

 1機のバスタードを攻撃したが、

 その後ハルタンが姉を抱えてた姿を見た時は

 軽傷だったハズっと

 その事をハルタンに言うと、

 ハルタンは落ち込みながら言った



ハルタン

『ヘマを犯した奴は殺される、

 アモ姉は治療室に運ばれたが、

 私とブリ姉さんは地下牢にぶち込まれた。

 殺されるのを待ってた私を

 ナインの奴が助けてくれたんだ、

 その時教えてくれたよ、2人とももう死んだって』



 ノノカはハルタンの言葉を聞き、悲しくなった、

 何故レインオラクルの人達は

 味方同士で争ってるのだと。

 ネルは軽い気持ちで聞く、

 何故危険なローズストーン領に来たのか?

 ディナガード領に逃げてくれば良かったのにっと、

 ハルタンは正直に話した



ハルタン

『ディナガードの人に

 悪さした私を許してくれるとは思わなかったから』



 落ち込んでいるハルタンを見てデルクは言った

「ならお前も俺達と来い」


 デルクの言葉にレイナは反発する



レイナ

『司令!!コイツはノノカを殺そうとした

 奴なんですよ!!なのに何故!?』


デルク

『戦力は多い方がいい、

 それにお前がここまで逃げて来たって事は

 魔装機に乗って来たんだろ、

 その魔装機も使わせてもらう』



 ンボボはうーんと悩みながら言った



ンボボ

『この女には私達の祖先を産んでもらう

 大事な役目があるのだが』


ンババ

『ンバンバ』



 その言葉を聞いてレイナとノノカは顔を赤らめる、

 デルクはンボンバ族に言った

「この娘がいると貴方達もレインオラクルの人に

 狙われる可能性がある、

 だからこちらに引き渡して欲しい」っと

 デルクの言葉を聞き、

 ンボボは納得した表情を見せた



ンボボ

『なるぼど、

 まぁこの女は少し幼すぎるとも思っていた

 わかった魔装機の場所を案内する、付いてこい』



 ンボボとンババは外に出る、

 2人の後ろをデルクとノノカはついて行った

 ハルタンは皆に言う



ハルタン

『私はまだ

 お前らの言う事を聞くって言ってないぞ!!』



 レイナはハルタンに言う



レイナ

『でもアンタ、ここに居てもいつか

 レインオラクルの連中かローズストーンの連中に

 見つかってタダでは済まないでしょ』



 ぐぬぬっとハルタンは何も言い返せなかった



$$$*********************



〈13-4 壊れたバスタード〉


 ンボボとンババの案内で

 壊れたバスタードの場所についたデルクとノノカ

 デルクはノノカに聞く、動かせるのかっと


 ノノカはバスタードをじっくりと調べ 答えた



ノノカ

『動かすだけなら直ぐに直せますね、

 ですけど戦わせるのはもう少し修理しないと

 駄目見たいですね』



 そうかっとデルクは言った





 一方ネル達は


 ンボボとンババの家でハルタンに話を聞いていた



レイナ

『アンタ本当に

 あの人達の子供を産むつもりだったの?』



 レイナの質問に分かってなそうに、

「そうだ!!」っとハルタンは返事をした

 この子は頭が悪いんだっとレイナは感じた


 レイナは歳も聞いてみた



レイナ

『アンタ何歳よ?』


ハルタン

『16だ』


レイナ

『まだ学生じゃない!!』



 レイナはビックリした!!

 まさか自分の四っつ下だったとは、

 ネルはハルタンに聞く



ネル

『レインオラクルには学校とかないの?』


ハルタン

『学校?なんだそれ美味いのか?』



 あははっとネルは苦笑いをした

 何処かに隠れていたシャロが

 飛び出しハルタンに言った



シャロ

『アンタ、記憶喪失の私より頭が悪いのね?』



 フェアリーの姿を見てハルタンは驚く、

 見たこともない小さな人間がいると!!

 まさかディナガードの連中は非道な人体実験をして

 このような生き物まで生み出したのかっと

 妄想を膨らませた


 アワアワしているハルタンを見て

 レイナは冷静にツッコム



レイナ

『アンタしょうもない事考えてるでしょ?』



 ゼラウドはネルに近づき言った、

「この子は敵なんだろ?大丈夫なのか?」っと、

 ネルはハルタンの様子を見て言った



ネル

『大丈夫でしょ、あの様子なら』


ゼラウド

『まっそうだな』



 フェアリーに怯えるハルタンを見て

 ゼラウドは安心した



 ネルは考えていた


 ナインに助けられた、

 と言っていたハルタンの言葉を


 ナインは悪い奴じゃないのか?


 別に話が通じないだけで悪い人ではないのかも




 ネル達に心を許したのか、ハルタンは

「お前らも飯を食うか?」っと聞いて来た、

 レイナはちょうど小腹も空いてたので

 貰うことにした


 良い食べ物があるっと言って

 ハルタンは何処かに行くと

 大量の虫料理を持って戻ってきた



ハルタン

『コレだ、美味いんだぞー』



 大量の虫を見てレイナはウギャァァっと叫ぶ

 レイナの反応を見て

 何故そんなに叫ぶっとハルタンは言った



ハルタン

『こっちの奴は

 背中に大量の蜜を溜め込んでて甘くて美味いんだ』



 ハヤトはマジマジと見ながら、

 興味があるのかひと口食べてみようとしたが、

 レイナはハヤトを捕まえて

「食べるな!!」っと怒る


 そんな事をしているとデルク達は帰ってきた



$$$$********************



〈13-5 森の怪物〉


 ノノカはハルタンを連れて

 バスタードの元に向かった


 ハルタンはバスタードに乗り込み動かせるか試した

 バスタードは無事動きハルタンは喜んだ、

 コレでまたブリ姉さんのバスタードで戦えるっと、

 だが前より質力が出ずノノカに質問する



ハルタン

『前よりなんか弱っちいぞ?』


ノノカ

『全ては直してませんからね』


ハルタン

『なに!ちゃんと完璧に直せよ!!』


ノノカ

『無茶言わないでくださいよ、

 全部直すにはかなりの時間が掛かるんです』



 ちゃんと直ったと思ったハルタンは

 ただ歩く事しか出来ないバスタードにガッカリした






 ンボンバの村ではゼラウドがンボボ達に言った、

 魔装機4機と馬車を運べる船を作ってくれっと


 ンボボとンババは頭を悩ませた、

 何故悩ましているのかネルは気になって、

 どうしたのか聞く


 ンボボは言った


 作れなくないが作るにはジュアの木が必要だ、

 その木がある場所に

 とんでもなく強い魔物が住み着いているっと


 それなら俺達に任せてっと

 ネルはその魔物を倒してあげる事にした


 デルクはハヤトにも言う

 ネルと協力して魔物を倒してくるようにっと



 ネルとシャロはマナリリアンに乗り

 ハヤトはロードナイトに乗る


 ネルとハヤトはンボボとンババの後をついて行き

 ジュアの木の場所に向かった


 その場所には

 大きな濃い茶色の木が沢山生えていた、

 ンボボとンババは木を切り始めると

 何処からか恐ろしい声が辺りに響く

 ンボボはネルとハヤトに言う



ンボボ

『くるぞー』



 森の奥から全長11mの大きな熊が現れた、

 ハヤトはそれを見て言った



ハヤト

『デストロイグリズリー!!

 危険度5の魔物がこんな所に!!』



 デストロイグリズリーは

 マナリリアンに突進し大きな爪で攻撃をする、

 マナリリアンは盾でガードをするが、

 物凄い力に押し負け始める


 シャロは焦りながらネルに言う



シャロ

『押し負けちゃうよ!!』


ネル

『わかってる!!』



 ロードナイトはマシンガンラピットを構え、

 デストロイグリズリーに向かって撃つ


 だがデストロイグリズリーの皮膚は硬く、

 マシンガンラピットをびくともしていない、

 ハヤトは剣を取り出し

 柔らかそうなお腹に目掛けて突撃する


 ロードナイトの剣は

 デストロイグリズリーの腹に突き刺さり、

 デストロイグリズリーは悲鳴をあげる!


 デストロイグリズリーは

 ロードナイトを殴り吹き飛ばす


 その隙にマナリリアンは肩から剣を取り出し

 デストロイグリズリーの腹に突き刺す



ネル

『二本目をくらえ!!』



 デストロイグリズリーはまた悲鳴をあげる、

 シャロはネルに言った



シャロ

『まだ生きてるよ』


ネル

『それならおかわりだ!』



 マナリリアンはもう片方の肩から剣を取り出した、

 マナリリアンの剣は2本搭載されてたのだ

 2本目の剣をデストロイグリズリーの腹に突き刺した


 デストロイグリズリーのお腹には

 計三本の剣が刺さった、

 デストロイグリズリーは

 悲鳴をあげながら地面に倒れた


 ネルは恐る恐る生きているのか確かめたが、

 デストロイグリズリーは起き上がる事はなかった



 ンボボとンババは木を集め終わったと言った、

 ハヤトのロードナイトも

 たいしたダメージは無く無事だった


 マナリリアンとロードナイトは

 ジュアの木を村まで運んだ



$$$$$*******************



〈13-6 川を越えて〉


 ネル達がジュアの木を持ち帰ると、

 ンボボとンババは猛スピードで船を完成させた


 船を川の近くまで運び、

 魔装機を4機を船の端にくくりつけ固定した、

 馬車は船の真ん中に乗せた



 ンボボとンババはネル達に言った



ンボボ

『コレで川を渡れるハズだ』


ンババ

『ンバンバ』


ンボボ

『ハルタン!

 今度はもう少し大人になってから帰って来い』



 ンボボの言葉に

 ハルタンは何故だか分からないが

 馬鹿にされてる気がした


 とにかくンボボとンババに別れを告げ川を渡る



 数時間後に向こう岸に付くが、

 夜も遅くなったので近くで野宿する事になった


 キャンプを立て焚き火を起こし

 持ってきた食料でレイナは料理を作り皆に配った


 料理を渡されたハルタンは文句を言う



ハルタン

『量が少ないぞ、私はもっと食べたいんだ!』


レイナ

『ワガママ言わない!!

 食料は限られてるんだから!!』



 レイナはハルタンに叱った、

 シブシブハルタンは配られた料理を食べる

 シャロは言った

「いい歳してワガママなんて、子供ね〜」

 ネルはシャロを冷たい目で見た


 ゼラウドは美味しいレイナの料理を食べ

 レイナを褒めた



ゼラウド

『いや〜、前から思ってたけど

 レイナの料理は美味いな

 こりゃ良い嫁さんになるぞお前は、

 だけどそのツンケンした性格は

 なんとかしないとだな』



 レイナは怒った、うるさい黙れっと


 騒がしい連中だっとデルクは思いながら

 黙って料理を食べた






 翌朝



 ノノカはビックリして皆を起こした



ノノカ

『大変です皆さん起きてください!!』



 慌てるノノカを見てレイナはどうしたのか聞く



レイナ

『どうしたのよノノカ?』


ノノカ

『大変なんです!

 持ってきた食料が全部無くなったんです』



 レイナはビックリして直ぐに確認すると、

 そこには何ひとつ食料と水が無くなっていた


 レイナはもしやと思い

 直ぐにハルタンのテントに向かった



 そこには

 口を汚して

 お腹がぷっくり膨れたハルタンが寝ていた


 レイナは激怒して大声で叫ぶ



レイナ

『ハルターーーーン!!』


                    next▶︎14

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