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魔装機マナリリアン  作者: ロア
    魔王復活編 1章
11/120

1章 マナリリアン 8話-王都防衛戦

〈8-1 追悼〉


 ガンドリアを追い返した次の日

 ディナガード国では

 亡くなった機士12名と生徒1名の追悼をしていた


(機士=ビショップ級9名ナイト級3名)

(生徒=クイーン級1名)


 亡き骸は火葬場で燃やされ灰になり

 街で1番大きな木の下に灰はまかれた

 命は自然に帰り

 また新たな命に生まれ変わると言われている



▶︎酒場


 数日後の酒場

 サラサとユリはしんみりと2人で料理を食べていた


 サラサは沢山の機士達の死にショックを受けていた


 ユリは

「隊長どうなの?」っとサラサに聞いた。

 隊長はまだ病室で眠っている

 もう魔装機に乗れる体では無いらしく

 フタナも追悼式の日以来

 病室から出てこなくなったとサラサは言った。


 隊長不在の今

 隊長代理としてナラが機士団を指揮っていた


 機士団は

 団員が数名いなくなり戦力だったナイト級も

 フタナとセリアを含め5名も減った

 ディナガード国は

 崩壊寸前まで来ていた。


 民達もその事をわかっていた

 もし、今レインオラクルの連中が攻めて来たら

 今のディナガードでは守りきる事は不可能だと

 そう感じていた


 サラサが落ち込んでいると

 酒場の入り口のドアがバン!と開き

 誰かが入って来た



レベッカ

『サラサさん!!こんな所にいらしたんですか?』



 大声でそう言ったのは

 サラサの同期であり同じ機士団のナイト級の機士

 レベッカ・アスフォルテだった



レベッカ

『今は機士団が大変な時だと言うのに・・

 ナラさんが私達をお呼びでしてよ』



 サラサはゆっくり立ち上がり

「わかった行く」っと小さく言った


 レベッカは

 サラサの落ち込んだ様子を見て声をかけた



レベッカ

『貴方がそんな顔をしていたら

 市民の方々も不安になりますわ、だからその・・』



 不器用なレベッカの言葉に

 サラサは少し笑顔を見せて言った



サラサ

『ありがとうレベッカ』


レベッカ

『その意気ですわよ』


➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖


〈8-2 危険な魔装機〉


 デルクは

 ディナガード領の貴族のお偉方と話しを終え

 頭を抱えていた



ライル

『お疲れ様、デルク司令』



 そう言って

 ライルはデルクの机に飲み物を置く


 デルクが一口飲むのを見てライルは話を切り出した



ライル

『それで、そっちはどうだったんだい?』


デルク

『皆この国の未来に疑問視を持っている、

 近々三カ国の対談がある、

 そこでしっかり話し合うつもりだ』


ライル

『そうか・・』


デルク

『魔装機の数はどうなんだ?』


ライル

『かなり数が減ってるよ

 ディルゴ火山から魔石が届いたら

 また量産の目処は立つけどね』


デルク

『ノーネームについてわ?』



 そう言うと顔色を変えたライルは椅子に座り

 デルクの顔を見て話し始めた



ライル

『アレは危険かも知れない、人のマナを吸い強くなる

 もしアレが無差別にマナを吸ったら...』



 ライルの手は震えていた

 その手を見たデルクはライルに言う



デルク

『ネルには?』


ライル

『まだ伝えてないです』


デルク

『なら伝えてやってくれ ナラも一緒にだ

 あの魔装機・・・ノーネームは封印すると』



▶︎ディルゴ火山 発掘現場


 とある作業員は

 ドリルの調子が悪い事に気づく



作業員A

『あれ?おかしいな?ドリルの回転が止まった』


作業員B

『中に空洞でもあるんじゃないか?』


作業員A

『どうだろうな、ちょっと回転を強めてくれ』



 ドリルの回転を上げ辺り一面を削った


 少し削ると

 周りにヒビが入り地下深くに大きな空洞が現れた

 作業員達は空洞に顔をのぞかせると

 奥に赤い目のような物を見つけた


 数秒後

 ディルゴ火山から爆炎が上がり

 無数の魔竜が飛び立った


➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖


〈8-3 封印〉


▶︎研究所 ライルの部屋


 ネルとナラは ライル博士に呼ばれ

 ノーネームを封印する事を2人に話した


 ネルは

 ショックのあまり声も出せなかった


 ナラはライルに言う



ナラ

『今この状況で戦力を削るのは危険です』



 ナラの言葉を聞きライルは2人に言う



ライル

『僕達は死者のマナを

 ノーネームが吸収するのを目の当たりにした、

 もし生きている人達から

 マナを吸い上げるとどうなるかわかるかい?』



 ナラは顔を背けた



ライル

『マナがない人間は魔物になる

 コレは僕の推測だけどね、

 魔石はマナを溜めることが出来るが、

 あの石は人のマナを吸収する力がある

 エレノア姫の事は聞いているよ、

 もし賢者の石がノーネームの石と同じだとすると

 カトリア女王のマナを吸って

 2つの賢者の石は使えたんじゃないかな?

 だからあの石は危険なんだ』


ナラ

『ですが、まだ生きた人から

 マナを吸い上げるとは限りません』


ライル

『まだね、でも科学者として

 最悪の状況を考えなければならない、

 わかってくれるねネルくん』



 ライルの言葉を聞きネルは研究室を飛び出した

 人を殺す魔装機?

 そんな訳ないと思っていたが

 もし

 ビットが死んだ原因があの魔装機の仕業だとしたら


 ネルは嫌な事ばかりが頭によぎる


➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖


〈8-4 王国の危機〉


▶︎司令塔 デルクの部屋


 血相を変えた団員がデルクの部屋に訪れる



機士

『大変です司令!!レーダーに無数の魔物の反応が』



 デルクは直ぐに管制室に向かった


 管制室に入ると

 すぐにオペレーターに言った



デルク

『魔物の種類は!?』


オペレーター

『魔竜だと思われます!』


デルク

『数は!?』


オペレーター

『数百・・・いやそれ以上かと』



 デルクは険しい顔をし全員に言った



デルク

『市民と学園の生徒を地下シェルターに!!

 戦える機士は直ぐに魔装機に乗せ防衛させろ!!』



 城下街にサイレンがなり

 アナウンスを流し地下シェルターに誘導した


 レイナは

 ノノカとマルを呼び出撃の準備をした


 サラサとレベッカはテイムライトに乗り込んだ


 整備班の人はナラを呼び

 こちらに乗ってくださいと案内した


 用意された機体は

 ビダールの乗っていたトライデントだった



ナラ

『私がコレに?』


整備士

『今のナラさんは隊長の代わりです

 乗る資格はあります、

 それに今は王国の危機です!!』



 ナラは

 小さく、ビダールに謝り トライデントに乗った


 全ての機士はディナガード防衛のため出撃した


➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖


〈8-5 王都防衛〉


 王国に無数の魔竜が空を舞っていた


 数分もしないうちに

 城下街に魔竜を降り街を破壊し始めた


 逃げ遅れた親子を見つけた魔竜は

 親子を食べようとしていた


 そのとき

 レイナのタレントが魔竜の首をナイフで刺し

 親子に言った



レイナ

『早くシェルターに!!』



 親子は礼を言って

 シェルターに向かって走って行った


 直ぐに次の魔竜が現れ

 レイナはラピットを構え連射する


 ノノカとマルも合わせて射つ

 マルは2人に言った



マル

『切りが無いよー』


レイナ

『喋って無いで射つ!!』


ノノカ

『レイナさん!!この数は無理です』


レイナ

『ココで私達が負けたら

 住む場所が無くなっちゃうでしょ』



 3人は

 息のあった連携で魔竜を倒し続けた


 レベッカとサラサもまた魔竜を倒し続けていた



レベッカ

『本当に何匹いるんですの!?』


サラサ

『アンタもうヘバったの?』


レベッカ

『誰に言ってますの?

 レベッカ・アスフォルテでしてよ』



 サラサが魔竜を倒すと

 レベッカも続いて魔竜を倒し続けた


 遠くで戦いながら見ていた

 ユリは魔竜を倒しながら言った



ユリ

『いやー2人とも凄すぎでしょ

 2人だけで半分以上は倒してるんじゃないの?』



 ナラもまた

 魔竜を数十以上を倒し皆に言う



ナラ

『これ以上被害を出す訳にはいきません!!

 機士の皆さん、今が踏ん張り時です』



 ナラの言葉に皆士気を高めた


 ナラは空を見上げた

 空にはまだ無数の魔竜が飛んでいた



ナラ

『負ける訳にはいきませんね』


➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖


〈8-6 戦う意味〉


 ネルは研究室を逃げ出した後

 城の中庭に来て塞ぎ込んでいた



ネル

『返してくれ、俺の世界に・・・』



 ネルは自分が愚かで無力だと思った

 興味本位でロボットの居る異世界に来てしまったと

 その世界で何故戦っていたんだと

 今までやって来た事は

 自分の興味本位だけで戦って来たんじゃ無いか


 そう考えていると苦しくなっていた



 帰りたい


 自分が馬鹿だったと



 塞ぎ込むネルを

 エレノアは見つけ 言葉をかける



エレノア

『どうしたんですかネルさん?』



 ネルはエレノアの顔を見ずに

 塞ぎ込んだまま話した



ネル

『俺は何も考えて無かった、

 なんで戦ってたんだろって

 興味本位だったんだ、

 ロボットに乗って戦うのが自分の夢だった、

 そんな事で魔装機に乗り戦ってた、俺は馬鹿だ』



 街の方で爆発が起こり地面が揺れる

 エレノアはここは危険だと思い

 ネルに手を差し伸ばし 言う



エレノア

『今王都は魔竜の群れに襲われています

 ココにいたら危険ですから一度城の中に・・』


ネル

『ほっといてくれ!!』



 手を差し伸べたエレノアをネルは突き飛ばした


 エレノアはその場に転んだ


 何も言わずゆっくりと立ち上がり

 エレノアはネルに言った



エレノア

『貴方が戦う意味とはなんですか?』


ネル

『さっきも言った、興味本位の遊びだったんだよ』


エレノア

『違います』


ネル

『何が違うんだよ!!

 俺の事もわかってないくせに!!』


エレノア

『貴方は誰かを助ける為に戦っています、

 私にはそう見えました』


ネル

『・・・・・』


エレノア

『ネルさんには力があります

 だから貴方は人を助ける為に戦った、

 違いますか?』



 エレノアはネルの手を握りしめた


 エレノアの優しさに

 何かを感じたのかネルは

 ノーネームの事をエレノアに伝えた



 ネルの話しが終えると

 エレノアは ネルの顔を見て話した



エレノア

『あの魔装機は人の命を奪う機体とは思いませんよ』


ネル

『え?』


エレノア

『私はそう思うのです、ネルさんはどうですか?』


ネル

『・・・わからない』



 エレノアはネルの手を離し立ち上がった



エレノア

『それに、ノーネームなんて可愛らしくありません

 あの子にはもっと良い名があると思います・・・』



 城下街の方で

 市民達の叫び声が響き

 何かが崩れる音

 爆破音が鳴り響く


 数秒の話をエレノアはネルに話した


 エレノアの言葉を聞き終えると

 ネルは立ち上がった


ネル

『行くよ』


 エレノアは優しい顔で言った


エレノア

『この国の未来をよろしくお願いします』



▶︎バンカー


 バンカーにいたライルとデルクは

 整備班達に命令を出していた



デルク

『負傷した魔装機を直ぐに修理!

 戦えない機士の人達は医療班に!』



 指示を出していたデルクの前に

 ネルがやって来た


 ライルはネルが来た事に気づきネルに言った



ライル

『ネル君?どうしてココに?』


ネル

『俺の魔装機を出してください』



 ライルは動揺しながら言った

「でもアレは」、と


 デルクはバンカーの人達に言う



デルク

『ノーネームを出撃させろ』


ライル

『デルク司令!?』


デルク

『このままじゃ王都は滅ぶ、使える駒は使う』



 デルクはネルの顔を見て言った



デルク

『やれるなネル』


ネル

『わかってます』


➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖


〈8-7 その名は〉


 魔竜を倒していたビショップ級の機士達は

 マナが底を尽き タレントを動かせずにいた



レイナ

『くそ、動け!!動いてってば!!』



 レイナは魔装機に尽きかけたマナを送り続けるが

 動く事は無かった


 サラサとレベッカは

 動けなくなった魔装機を庇いながら戦った


 このままじゃヤバイと感じたサラサは言った



サラサ

『コレじゃ的にされちゃう!!

 動けるタレントは

 動けなくなったタレントを連れてバンカーに!!』


レベッカ

『ですけど、私達だけじゃこの数は』



 ナラは戦況を見て思った このままじゃ勝てない

 空には数が減っているのかわからない数の魔竜

 城下街も既にボロボロになっていた



ナラ

『万事休すですか・・・』



 諦めかけたその時


 空からノーネームが現れ

 魔竜に剣を刺し 地上に降りて来た


 ナラは

 直ぐにノーネームに回線を繋いだ



ナラ

『ネル殿!?どうして?』


ネル

『話しは後です』



 ノーネームは腕から魔法陣を出し

 空の魔竜に向けた


 サラサはそれを見て言った



サラサ

『アレはレインオラクルの連中に使った!!

 でもアレじゃ、あの数相手には』


ネル

『マルチロック完了

 イケー、マルチロックブラスト!!』



 ノーネームから放たれた光は

 無数に枝分かれし

 多くの魔竜に突き刺さり 魔竜を倒した


 サラサは

 あまりの凄さに言葉が出なかった



ネル

『皆んなを守る力を貸してくれ』



 ネルがそう言うと

 ノーネームは緑色に輝き

 周りの魔装機達に緑の光が入り込んできた


 レイナ達は

 異変に気づき隊長に報告した



レイナ

『マナが回復しました!!コレならまだ戦えます』



 周りの魔装機も同じ事を呟く

 サラサとレベッカもそれを感じた



サラサ

『凄い、マナの高まりを感じる』


レベッカ

『行けますわ、コレなら』



 周りの魔装機は

 マナを回復し魔竜と戦い始めた


 ナラはノーネームを見て言った



ナラ

『その力は一体?』






▶︎数時間前 ディナガード城 中庭


エレノア

『それに、ノーネームなんて可愛らしくありません

 あの子にはもっと良い名があると思います

 マナを吸収するのではくマナを繋げる力

 マナを繋げ人々を繋げる

 もう一度この世界をマナで繋げてください、

 その・・・』



 戦っている最中のネルは言った


ネル

『守ってみせるこの』



エレノア『マナリリアンで』

ネル『マナリリアンで!!』


➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖


〈8-8 マナリリアン〉


 無数の魔竜を

 機士達は倒し続けた



サラサ

『100.101、さっきより数増えてない?』



 サラサは魔竜を倒しながらレベッカに言う



レベッカ

『まだ101体ですのね、わたくしは120体目ですわ』


サラサ

『直ぐに追い抜くから待ってなさいよ』



 ナラの魔装機に

 司令塔から連絡が来る



オペレーター

『ナラさん!!大変です空に巨大な魔竜が!!』



 ナラは空を見上げた


 空高く上に

 20m級の魔竜が羽ばたいていた



ナラ

『アレが親玉って訳ですか』



 20m級の魔竜は

 口を開き、火球を王都に放って来た


 ナラは全機士に言う



ナラ

『皆さん離れてください』



 機士達の魔装機は火球を避けた


 火球は王都の真ん中に落ち

 辺り一面が焼け野原になった


 魔竜はまた

 同じ攻撃を空の上からしようとして来た



ナラ

『マズイ!!』



 マナリリアンは魔竜の下に立ち手を広げた



ネル

『させるかー』



 王都一面に

 緑色のバリアを作り火球を防いだ


 レベッカはマナリリアンに向けて言う



レベッカ

『化け物ですわね、あの魔装機』



 ナラは空中の魔竜に銃を撃つが

 距離が届かず言った



ナラ

『とどきませんか』



 それを見たネルは ナラに言う



ネル

『ナラさん!!火の魔法使えます?』


ナラ

『使えますが魔竜相手には効果がありませんよ?』


ネル

『それを足場にするから撃って』



 ナラは言われるがまま

 コックピットから外に出て

 火炎魔法を唱え

 大きな火球を足場になるように放つ



ネル

『ありがとうナラさん、凍れー!!』



 マナリリアンは

 火の玉を凍らせると それを足場にして

 巨大な魔竜の場所まで飛んで行った


 目の前にマナリリアンが来たのを魔竜は見つめ

 最大級の火球をマナリリアンに放つ



 ネルの時間が止まり


 意識が遠のいていく




 目の前に

 ビダール ネネカ フタマ

 亡くなった機士の人達が現れた


 ビットが現れネルに伝える


ビット

『シールドを使え』



 意識が戻ると

 目の前に魔竜の火球が飛んできていた


ネル

『使わせてもらうよ』


 マナリリアンの左腕から盾が出現し火球を防いだ


 そのまま

 肩から剣を取り出し魔竜を一刀両断した



 やがて

 ネル達は全ての魔竜を倒していた


 ディナガード国は甚大な被害を出したが

 誰1人死人を出す事はなかった



 ネルはバンカーに帰り魔装機を降りると

 エレノア姫が

 バンカーで待っていてくれた


エレノア

『おかえりなさい』


 そう言ったエレノアに

 ネルはいつもの表情で言った


ネル

『ただいま』



1章 マナリリアン 完

                    next▶︎9

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― 新着の感想 ―
[一言] 戦闘シーンの迫力、そして機士たちの絶望感…さすがでした…!ちゃんと連携プレーができているのにも関わらず、どんどん追い詰められていく感じが素晴らしかったです…!
2023/05/08 23:30 退会済み
管理
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