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PASS!  作者: 寛世
第1章
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未知との交流




「あそこに、おっきな建物が見えるでしょ?あれはショッピングモールで、生活に必要なものとか装備品とか色々買えるよ!ここでの数少ない娯楽施設ってやつだね。んで、ここを真っ直ぐ行くと、ボクらの通う学園!戦闘用訓練所とか寮とかもあって、めっちゃ広く作られてるんだー!はじめのうちは迷子にならないように気をつけて。それでそれで、」

「あ、あー……あの、湖礼、くん?」

「ん?なに?」

「説明してくれるのは有り難いんだけど、その、俺まだ覚醒したて?らしくて、何が何だか、よくわからないんだけど…」


 数時間前にいきなり護送された俊輔は当然何も知らなかった。自分がこれから()()()()()()()()()()も。色々説明してくれている少年の言葉も、うまく飲み込めない。装備品だの戦闘訓練所だの、今まで耳にしたことがない言葉が飛び交う。


「そっか!ごめん、ごめん!じゃあ学園に向かいつつ、一つずつ確認していこ」

「ありがとう、そうしてもらえると助かる。えっとまずは……俺はその学園に通うってことであってる?」

「うん、合ってる。覚醒した子どもはみんなあの学園の生徒になって勉学に励みつつ、能力を磨くんだよ」

「……能力を磨く?何で?」

「機械兵と互角に戦うために!」

「機械兵って…何?」

「君たちが暮らしているエリアを監視し、支配しているのが機械兵だよ」

「そんなの見たことない……。その機械兵と、何で戦うんだ?」

「そんなの決まってるよ!地球を取り戻すためでしょ、機械の支配から」


 屈託のない笑みを浮かべて、湖礼少年は言う。

 俊輔は目を閉じた。出来るだけ冷静に、今聞いたことを頭の中で整理した。まったく未知で、知らないことばかりだ。そんなこと誰も何も言っていなかった。見たこともないし。少年の言葉が真実なのかは不明だが、縋れるものがない今、俊輔は信じるしかなかった。

 

(───つまり、俺のように覚醒した子どもは速やかに「第三の地球」に送られ、そこで能力を磨く訓練をし、いずれ地球にて機械と戦闘をする、ということか?)  


「大まかにはそんな感じだよ、理解はやーい!ちなみに何の能力(アビリティ)が発現したの?」

「あ、アビ…?またわかんない単語が…」

「覚醒したんでしょ?」

「…えーと、授業中に、いきなり体が放電した。それだけ」

「なるほどねえ……それなら、多分「雷」系かな。まあこの後の精密検査で正しくわかるから安心して☆もし「雷」だったら、レアな能力(アビリティ)だよ、すごい!」

「…………」

「どったの、シュンスケ」

「俺は……人間、なんだよな…?」


 俊輔の今にも消えそうな問いに、前を歩いていた湖礼少年の足が止まる。彼はくるりと振り返り真剣な眼差しで、でもどこか嬉しそうに、残酷なことを言った。


「そうだ、今日から君は人間じゃない。改めて、第三の地球へようこそ、新たな同胞よ。地球を取り戻すために共に奮闘しようじゃないか」



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