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研究授業①

今日から朝のかけ足が始まった。



毎年あたしはこの時期が大嫌い。



マラソン大会の練習なんて



なくなればどんなにいいだろうと



いっつも思ってた。






ところが、雄ちゃんは朝から大張り切り。



半袖で運動場に出ると



子ども達と一緒に元気よく走り回っていた。



準備体操が終わって音楽に合わせて走り始める。



最初は学年ごとに並んで走る。



雄ちゃんは先頭で元気よく走ってる。



走るのが楽しくって仕方ないって顔して。



あたしは今年は外をゆっくり走っておくことにしよう・・・



と思ってたら、



「先生、一緒に走ろうよー。」



6年生の女の子達が誘ってくれる。



ありがとう。気持ちだけもらっとくわ。



という心の叫びもむなしく



5,6年生の走る外周に引っ張り込まれた。



しゃーない・・・一緒に走りますか・・・






「あかねせんせー、おせーぞー!」



と、男の子達が追い抜いていく。



「くそ!」



負けず嫌いなあたしはつい本気になって



抜いていった6年の子を追いかけた。



あたしに気付いた6年生は、あわてて逃げる。



「負けてたまるか!」



あたしも6年生も必死になって走る。



ラスト30秒の大接戦。



ほぼ横並びで周りをぐんぐん追い越して



終了の音楽まで勝負はつかなかった。






「なかなかやるなぁ。」



と、6年生に言われ、



「あったり前でしょ!」



と、ピースサイン。



ほかの先生達に、



「若いねえ・・・」



と感心された。



意地でも負けますか。



そんなあたしを雄ちゃんはおもしろそうに見ていた。






「なんだ、駆け足嫌いだって言ってたくせに



結構楽しそうじゃねーか。」



職員室に帰りがけにそんなことを言われた。



「楽しくないけど負けたくなかっただけ。」


「で、明日また筋肉痛かぁ?」


雄ちゃんはあたしをからかいながら


教室へと消えていった。






げ、急に全力で走ったからあり得るかも・・・




そしたら、雄ちゃんよろしく!




ところが、この日から




あたしと雄ちゃんの甘い放課後は




消えて無くなった。



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