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元カノ⑥

朝ご飯を食べて外をのぞいたら


今日はまだ雨・・・


「うっとしいお天気だなぁ・・・」


ってため息ついたら


「落ち着いていいじゃん。


今日はゆっくり過ごす日って事で。」


雄ちゃんはニコッとして


お揃いのコーヒーカップを出してきた。


「コーヒー飲もうぜ。」





学校じゃいつもばたばたして


ゆっくりコーヒー飲めないもんね。


雨の音を聞きながらゆっくり熱いコーヒーを飲む。


なんて穏やかな時間。


「明日からまた頑張らないといけないもんなぁ。


充電充電。」


雄ちゃんの隣でこうやってると


雨も何だかイヤじゃなくなる。


昨日の荒れた気分が嘘みたい・・・


「今、とってもいい顔してるぜ。いっつもそうやって


穏やかーに過ごせるといいのになぁ。」


あたしの顔見て雄ちゃんが言う。


「それは雄ちゃん次第。


何せ、あたしはやきもちやきですから!」


ちょっとすねて言うと


「ほんと!めっちゃやきもちやきだもんな!」


強調しないでくれる?


「だって・・・大好きだもーん。」


あたしはそういってそっと雄ちゃんにもたれると


「まだ酔ってんのか?」


って笑いながらそっと肩を抱いてくれた。





いつか雨も上がって青空が広がった。


「どっか出かけるか?」


「景色のきれいな所、行きたいな。」


あたし達は海浜公園目指して出かけることにした。


海岸線を走ってると、途中に黄色い景色が・・・


「雄ちゃん!あそこ行きたい!」


「よっしゃ!」





車から降りるとそこは一面黄色の世界。


「きれい・・・」


そこは、神社につづく道だった。


道沿いにずらっとイチョウ並木が続いている。


そして、落ち葉が地面を敷き詰めて


レッドカーペットならぬイエローカーペット。


次から次へとイチョウの葉が舞い散る様子は


夢の世界のようだった。


「これだけ敷き詰められるときれいだな。」


雄ちゃんも感心したように言った。


神社まで行ったあたしは、


鞄からナイロン袋を取り出した。


「お願いがあるんだけど・・・」


「何?」


「ギンナン拾っていい?」


「いいけど、どうすんだ?」


「知らないの?食べるの。」


「このままか?」


「んなわけないでしょ。手伝ってくれる?


美味しいギンナン食べさせたげるから。」


あたし達はそこにたっくさん落ちてるギンナンを


袋にいっぱい拾った。





で、予定変更。海じゃなくて川へ。


一度帰って網を持ってくるとギンナンをつぶして


きれいに洗った。


こればっかりはマンションでやれないからね・・・


ギンナンの種だけになったのをよーく洗って


部屋の外に干しておいた。


気がつくとお昼。


「ごめん。すっかり予定狂っちゃったね。」


「そんなことはかまわねーけど。


しっかし、変わった趣味だなぁ。


うちのバーちゃんみたいだぜ。」


「そんなこと言ってー。


もう少ししたら、美味しい茶碗蒸し


作ったげるからね。」





改めて出かけることにしたとたん、


何だか怪しいお天気。


出かけるのはやめた。


「お好み焼きしよっか。」


あたしはホットプレートを出してきて


お好み焼きを作った。


あり合わせで結構美味しいのが出来た。


「これ、すんげーうまいんだけど


何入れてあんの?」


雄ちゃんが不思議そうに聞く。


「特に変わったもんはいれてないけど・・・


あ、でもお店にない物が一つだけ。


ね?わかるでしょ?」


言ってて自分で恥ずかしくなって


ふふふって笑ってしまった。



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