来た~~!私の順番が!
私のお呼びは何時なんでしょうかね?
アンは今か、今かと待っている。
先生は何やら難しい顔をして・・・目を瞑っている。
私だけが何か、緊張感に欠けています。
だってね~~!こんな事が実際にあるなんて。これこそ夢の世界!っていうのかな。
リアルで長い夢を見ているみたい。でもこれも現実?
それに今更、ジタバタしても遅い。こんな時は何事もなくただ、じっと待っていれば良い。
私のバイト面接の経験上。
コンコン!!
「・・・・・は、はい!」
「私は陛下の使いで来ました。開けて下さいませ。」
「・・・・お嬢様!こ、来られましたわ!」
「アン。早く開けなさい。」
ついにお呼びが掛かりました。
アンは緊張しながら慌ててドアを開けています。
「こちらはフローレンス・フィールド・コット様ですね。陛下から書簡を預かって参りました。これをお納め下さいませ。」
「あ、有り難う存じ上げます!」
バタン。
「・・・・お、お嬢様!!国王様からで御座います!!」
「アン、何て書いてありますか?」
「お嬢様。御自分でお読みにならないので御座いますか?わたくしがお読みするよりお嬢様、自らお読みされたほうが良いかと思います。」
アンはそう言って、私にその厳かな手紙を渡した。
そして、その手紙を見てみると・・・・・・・読めない!
私はこっちの文字が読めない!いったい、何て書いてあるのよ?この手紙には!
私はどうしたら良いのだ?今更、字が読めません。と言えないし。
それに、この文字ってアラビヤ文字と紀元前のヒッタイト国?で使われていたクサビ文字っていうのかな?忘れたけど。
ところで、この手紙って右から読むの?それとも左から?もしかして縦読み?
「お嬢様。如何なされたのですか?何が書いてあるのでしょうか?・・・まさか!取り止め・・・」
私はその手紙を、じ~と見つめていたからアンが待ちきれなかったんだと思うの。
「お嬢様!どの様に、書いてあるのですか?読んで下さいませ。」
「アン。・・・・コレ」
もう、私は半ばヤケクソでアンに紙を渡した。
アンは私から奪うようにその手紙を取って小さな声を出して読み始めた。
アン、もっと大きな声で読んでほしいわ。それに、もっと詳しく知りたいじゃないの。
そこで私は「アン。ここに書いてあるのは本当かしら?」
「お嬢様。本当で御座いますわ!国王様のお言葉です!このように国印までありますわ!」
「じゃあ、アン。私が信じられるように声を出して読んでいただけるかしら。」
「ハイ!では、失礼致します。コホン!・・・フローレンス・フィールド・コット様。明日の午後2時に東屋で待たれたし。ですわ!」
「アン。ところで東屋は何所にあるのですか?」
「東屋で御座いますか?この棟は東棟で御座いますから此処からだと近くでは御座いませんか?」
「そうですわね!ここは東棟でしたわね。まぁ、行けば分かるでしょう!」
「ええ。そうで御座いますわね。」
アンは東棟は東側にある。だから東屋は近いということなのか。納得です。
でも、私は此処へ来てから自由に歩き回ったことがない。
だから、どっちが南なのか北なのかも分からない。
だって「東」っていえば朝日が昇るって言うにのに、朝日を見たことがない。
どんな理由で「東棟」って名が付いたんだ?
明日、間違えることのないように東屋まで行けるのかが心配。不安とも言う。
まぁ、アンも一緒だから大丈夫か!
そして次の朝、アンは興奮して私に何を着せようかと悩んでいる。
アン、あんたじゃないのよ。出会うのは私。
ドレスなんかどれでも同じなんだから。歩き易いのであれば何でも良い。
朝からアンは私に「お嬢様。こちらのドレスは如何で御座いますか?」「こちらは?」とまるで私は着せ替え人形。ドレスが決まれば靴にバッグに最後は髪型!
国王と会うのは午後の2時なのになんでこんなに早くから準備しないとならないのか!
私の予定は朝食後は先生と少し勉強をして昼食後は1時間ほど休憩をして、それから面会。
一応、私は予定を立てていたけどアンの勢いに押されて負けてしまった。
そして、アンのコーディネーターで誰が見ても立派なお姫様に化けた。
「お嬢様!さすがですわ~!!本当にお美しいですわ。やはり、わたくしの思った通り!満足のいく出来栄えで御座います。これでしたら国王様のお目に留められますわ!!」
「・・・・アン。私は何も国王様のお目に留められなくても良いの。私が后になるわけでもないのに。」
「まぁ!何を仰います。お嬢様。国王様にお会いするまで昼食もこのままでお願い致します。」
「エッ!アン。昼食もこの格好のままですか?」
「はい。勿論で御座います。」
「アン。私の食事が出来ません!食物をこのドレスに落としたらどうするのですか。シミになるのですよ。」
「お嬢様!ウフッ!!緊張をされておられるのですね。でも、大丈夫で御座いましょう?」
「・・・・・・(自信がありません。)」
そして、私はもし、もしもドレスに食べ物の汁でも付けたら大変だと思い食べるのを控えた。
アンは私が緊張して食べられないと勘違いしているみたい。
でも、お腹は空いているけど言えないのよね。
国王との面会が終わったらお腹一杯、食べようと思う。それまでの我慢だ!!
そして、国王との面会の時間が迫ってきている。
アンに急かされて東屋に行っているつもりなんだけど。ここは何所?
庭園なのは確か。でも、テーマパークによくある花と木々の迷路のような。
道しるべでも立てておいてほしい。
私達、なかなか東屋には到着できない!それに同じところをグルグル回っているみたいじゃないの。
「アン。本当にこっちの方向で良いのかしら?」
「はい。多分、こちらで間違いはないと思うのですが、なかなかたどり着けませんね。」
「アン。もう良いわ。帰りましょう。」
「エッ!帰る?お嬢様、帰るとはどう言うことで御座いますか?まだ、時間は大丈夫で御座います。ここまで来たのですから、きっと直ぐにたどり着けますわ!」
「・・・・そう?」
アンは東屋にたどり着くまできっと探し続けると思うのよね。
でも、私はもう疲れた!国王とのデートなんてもうどうでも良いわよ!
私みたいな女よりも他の姫さんとデートするほうが楽しいと思う。
だって、国王と何を話したらいいのかも分からないし。
私とアンは東屋はどこだ?と話していた時にその人は声を掛けてきた。
「どうしたのだ?そなた達。」
急に声を掛けられて私とアンはビックリして振り向いたのよ。
どこかで見たことがある顔だと思っていたらその男の人の周りには側近さんたち。
そこにおられたのは国王様。ビックリしましたよ!
「アッ!・・・・国王陛下。」
ヤバイ!ヤバイです。きっと私が待ち合わせの時間に遅れた?ご親切に、この人は探しに来てくれたのかもしれない?もし、このことがコット・ランダーの国王が知ったら私が叱られる。ということは父様が罰せられるかもしれないって咄嗟に思った私。一応、自分の家族のことを心配している私もいる。
「国王陛下様。申し訳御座いません。じつは・・・・・・・」
「道に迷よわれたか?」
「・・・・はい。申し訳御座いません。あまりにも東屋が分かり難いものですから。」
「(分かり難い?東棟からだと分かり易いのに。)そうか。では私が東屋へ案内しよう。」
「恐れ入ります。では宜しくお願い致します。」
「そなたはフローレンス・フィールド・コットだったな。」
「はい。そうで御座います。何故、わたくしがお分かりになるので御座いますか?このように各国の姫君様方が多いですのに。」
「知りたいですか?フローレンス姫。東屋に着いてから話そう。侍女殿は此処までだ。」
アンをその場に残して、私は国王に直々、東屋に連れて行ってもらった。
「フローレンス姫。此処で待たれ。」
国王はそう言って何所かへ行ってしまった。
何なの?それって。
私は暫らく待っていたわけよ。
私は待ち時間の間、東屋の周りを見たら後宮の端っこが見えている。
あの棟って東側にあるの?だって、ここは東屋があるんだし。でも、私の部屋からはここは見えない。
と、いうことは私の部屋はこの東屋の向こう側って事なの?じゃ、私の部屋は西側って事よね。
西側にも庭園があったし。まさか、私は東と西と方角を間違えていたってこと?
私のいる棟は東棟だけど西側ってことよね。でも、太陽が沈む所なんか見たことないし。
朝日が昇る所は勿論見たことないけど、いつの間にか夕焼けになる。いったい何所に太陽が沈むんだ?
不思議な自然現象ですよ。これも異世界?異世界って私には理解できないわ。
私は方角と自然現象について考えていた時に、国王と見たこともない男の人が1人。私の直ぐ傍にいた。私は暢気にも「この人誰?」と思ったけど・・・・違う!あの人って初めてのお茶会で私に声を掛けてきた人だよね。
「お待たせ致しました。フローレンス姫様。こちらが我、国王陛下であらせられるラグジュル陛下で御座います。」
「?・・・・・・・???」
「やあ、フローレンス!」
ウソ!!この人が国王なのか?
なんでまた?
あなた達は、私をおちょくっているのですか?
皆様からの色々な指摘を受け、勉強になます。




