サンダーラ・マシャの後宮。
私達一行はサンダーラ・マシャの後宮に入った。
凄いですよ!この中も。写真でしか見たことのないベルサイユ宮殿の「王妃の間」のように豪華絢爛。
やっぱり、お金持ちの国なんだわ。果物の貿易ってこんなに儲かるものなのか。
私は「たかが果物」って思っていた事が勘違いだと痛感した。
そして、私はこの国の国王陛下に挨拶にいかなくてはならない。勿論、アンも同行してもらった。
正直、緊張します。
「お嬢様、凄い宮殿ですわね。わたくし、緊張しています。」
「アン。私も同じよ。でも、凄いわね~~~!でも、趣味が悪いわよね。こんなにキンキンキラキラしなくても良いのにね。この国王はきっと金好きなのよ。」
「お嬢様。でも、この国は緑も多いですし環境は良いかと思いますわ。」
「そうね。環境と気候はね。」
私はアンとそんな話しをしながら一番、大きくて立派なドアのところまで来た。
部屋番っていうの?その人がドアを開けてくれて私達は部屋の中に入ったの。
「初めてお目に掛かります陛下。わたくし、ヘライル・コット国から来ましたフローレンス・フィールド・コットと申します。どうぞ目通しのお許しを。」
「良く来てくれた。私はこの国のラグジュル・マシャだ。フローレンス・フィールド・コット。面を上げ。」
「有り難う御座います。」
初めて陛下を見た。顔は、さすがに男前。
まぁ、国王だからね。それに、何と言っても若い。多分、25歳以下だと思う。
私は国王には興味もないし、この謁見が終われば自由になれる。
早く部屋に帰って荷物を解いてゆっくりしたい。
「フローレンス。もう良い。下がれ。」
「・・・・・では、失礼致します。」
なんだ?あの態度は!「もう良い。下がれ。」ってか。
アンは謁見の場には入れなかったっもんだから私にどんな国王かと聞いてくる。
部屋に戻るまでずっとよ。アンも年頃なんだわね。多分、アイドルのファンってとこかしら。
でも、私の部屋って何所?荷物は?それに先生とバクンの姿も無い。
「アン。私の部屋は何所かしら?」
「お嬢様の部屋は東棟で御座います。多分、こちらだと思いますが。」
ヘェ~~~アンって何でも知っているのね。
そういえば、荷物云々って話しがあったような・・・私にも説明があったはずなんだけど憶えていないわ。
そしてアンの案内で私の部屋に到着。
もう部屋の中では先生が荷物を解いてくれていた。
そして、調理長のバクンは後宮の厨房の端にある小さな厨房に移ったみたい。
あとで、バクンに会いに行かなくっちゃね。彼、きっと不安がってると思うのよ。
そして、その後は私とアン、先生とで荷物のあと片付けをしてみんなでバクンのいる厨房に行った。
バクンがいる厨房って何所にあるのか?私の部屋からだと遠いわぁ~~それに迷路のようになっているし私1人だと行けないかも。
そして、やっと思いでバクンの部屋に行くことができた。
「バクン。どうですか?」
「これは、フローレンス様。有り難う御座います。私のようなものまで見に来られた事を感謝致します。」
「良いのよ。私のワガママで一緒に来て下さったんだもの謝るのは私だわ。すみません。バクン。そしてありがとう。」
「フローレンス様。勿体無いお言葉で御座います。」
「ねえ、バクン。私達はこの国には4人だけなのです。だから、私達は家族よ。バクン、何かあれば私に教えてちょうだい。約束ですよ。」
「有り難う御座います。こちらでも、私はフローレンス様だけにお作り致します。」
「ありがとう。では宜しくお願いします。(ニッコリ)」
そして私達は部屋に戻ることにしたの。
その途中で先生は「フローレンス様。これからが大変で御座います。あなた様は未だ、記憶が戻ったわけではありませんから何かありましたら私に聞いて下さい。宜しいですか。そして、アン。君はフローレンス様から片時も離れないようにお願いします。宜しいですか。」
「セスチャ様。御心配なく。わたくしはお嬢様からは絶対に離れる事はないと思います。必ず、御守り致します。」
・・・・アンも先生も私を守るって?そんなにこの国は危険なの?
何か、怖いじゃないの。だけど、このシチュエーションってドラマの世界みたい。
そして、各国のお姫様が集まって目障りな子にイヤミを言ったり虐めたりするのよね。
よくある話しだわ。でも、私は関係ないんだからイジメにも会わないだろう。多分。
私達の部屋の近くに来た時、私は見た!
「あら~!あなた様は隣国のマリア姫様ではありませんか!あなた様も陛下の候補なのですか?そして、そちらの侍女は何ですの。まるであなた様はホホホホ・・・・・とてもわたくしの口からは言えませんわ~~。では失礼いたします。」
「ドン!」
今の・・・無理とぶつかって行ったよ。あのお姫様は。
それにぶつかられたほうのお姫様、何も言えなかったじゃないの。
でも、すごっい~~~!!アン、今の見た?
アンもビックリしている。アンだけじゃない!先生も驚いているわ。
本当にここは後宮なのね。初めて見た!
私達は早歩きではないけれどサッサと歩いて部屋に戻った。
「ねえ、見ました!凄かったですわね。私、初めて見ましたわ!」
「はい。お嬢様!わたくしも初めてで御座います。怖かったですわね。今更ですが、わたくしはここで生活が出来るのでしょうか?」
「大丈夫よ。私がいます。ねえ、先生。」
「・・・・・・・フローレンス様、本当に大丈夫で御座いますか?私は心配になってきました。」
「もう、2人とも。私は大丈夫です。もう、この後宮に来てしまったのですから今更、どうしようもありません。ただ、国王陛下の妃様が決まるまで私達は静かに生活しましょう。そして、目立たなくですよ!」
「分かりました。わたくし達は目立たないように静かに暮せば良いのですね。」
「そうです。アン。そして、先生にはこの国の産業を調べて私に教えて下さいませ。折角このように隣国に来たのですから、わが国王にお土産も必要です。」
「・・・・・御意。」
「では、各自、自由に過ごして下さいませ。」
凄いわ~~!やっぱりドラマのような世界だわ。こんな世界があったのね。
私・・・・大丈夫かな?
まぁ、何事も目立たないようにしていたらあのお姫様のように言われなくても済むし。
顔も名前も憶えてもらえなかったら良いだけだもの。
お嬢様って度胸を持ってらっしゃいます。
わたくし、お嬢様を見直しました。
さすが、アルド様の家柄ですわ。
フローレンス様が仰っていたようにこの国の産業を調べなければ。
ここへ来るまでの道の整備も完璧だった。そして、この宮殿も素晴らしい。
かなりの金額が掛かっている。それにしても果樹園だけでこうも儲かるのか?
わが国とこの国の違いがをフローレンス様は思われたんだろう。
それにしても、この国の産業の仕組みがわが国王への土産などと考えられておらているのか。
フローレンス様はいったいどの様な方なのだ?




