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異世界配信スローライフ ~原価10円のポップコーンでボロ儲け! 現代ガジェットで悪徳商人を論破します~  作者: マロン64


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第七十九話 コメント欄を使った捜査開始

 翌日、皆が死体のように積み重なっているのを尻目に目が覚める。

「はあ、とうとうラニやクラリス、アナリザ様にも手を出しちゃったな」

 俺はため息をつく。


「皆起きろ~! 朝だぞ」

「むにゃむにゃ、幸せな疲れだわ……」

 黒髪つやつやのラニさんが寝言を言ってる。


 爆乳のおっぱいを押し付けてくるのでまた滾るものが出てきてしまう。

 まあでも悪くないか。


 俺は静かな朝を過ごすのであった。

 その後、ダック侯爵の屋敷で朝ご飯を食べて、ドナルド公爵の奴隷売買の捜査をすることにした。


「ユウキ、どう探すの?」

「王都は広大じゃぞ?」

 ルルとカゲが聞いてくる。


 俺は『配信』をつけて、コメント欄にこう言う。

「異世界配信の皆、王都に怪しい場所があれば教えてほしい」


 俺の話に現代地球のコメント欄や異世界配信のコメント欄が盛り上がる。


 異世界配信のコメント欄は口々に怪しい場所を言い始める。

「うん、やっぱり西区のスラムに近い場所が怪しいぜ」

「あそこら辺は度々、人さらいが出るって話だからな」

「他には東区のラーク男爵家から悲鳴が聞こえるな」


 なるほど、西区のスラムに東区のラーク男爵家か。

「じゃあそこに行ってみよう。ルル、クリス、カゲ、フランシスさんも来るか?」

『行く』


 俺たちはあえて馬車に乗らずにちょっと品のいい商人のような服装で街に出る。

 もちろん、顔が割れている俺たちが目立たないための変装だ。


「ユウキ、どっちから行くの?」

「西区のスラムに近い場所からだな」

「何故じゃ?」

「そっちから探って、東区のラーク男爵家につながる情報を得たいからな」


 ラーク男爵家はドナルド公爵派だ。

 もうこの時点で怪しい。

 感知のネックレスで怪しい人物がいないか探りながら歩く。


「お、ユウキさん!」

「シーッ」

「お、そうだったな」


 王都の冒険者たちは配信を見ていたのか、捜査と言い出しそうになるが抑える。

 感知のネックレスには敵意を持つ反応が三人いるな。

「カゲ、追えるか?」

「勿論じゃ」


 カゲは路地裏に入り、敵意を持つ反応の影に入り、尾行を開始する。

 そろそろ西区のスラム街の近くまで来たな。

 ボロボロの布切れを纏った眼光が鋭い者たちばかりだ。


 子供が駆け出して俺にぶつかる。

「気をつけろ!」


 俺はあえてポケットに入れていた銀貨の入った財布を取らせた。

 子供は俺から逃げるように、スラム街に入っていく。

「ここからはルルが行く」

「任せた」


 あの財布の中にはママゾンであらかじめ買っておいたGPS発信機が仕込まれていて、子供がどこにいるか丸わかりだ。

 スラム街は複雑な構造になっていて、初見ではどこに何がいるかわからないと言われた。


 そこで考えたのは、向こうに案内させればいい。

 ルルは音もなく、狭い路地の壁を跳んで駆け上がる。

 子供の位置をルルに教える。


 ルルは視界の所に配信が見えているから俺の声が聞こえる。

 通信機がなくても、指示は伝わるのだ。


「ユウキ、子供は何故、ユウキの事を知らなかったのでしょう」

「それはな、犯罪歴がある奴は配信を見れないようになっているんだ」

「なるほど!」


 つまり、俺の事を知らないやつほど、怪しいって寸法になる。

「ユウキ、子供がスラムの奥の怪しい建物に着いた」

「何をしてるんだ?」

「財布を渡して、門番と言い争ってる」


 よし、俺たちもそこに行こう。

 カゲが見張っていた、怪しい奴の一人が突然倒れたらしい。

「まさか、『亡霊』のアングラか?」

「そうかもしれんのう」

「カゲもこっちにこい」

「分かったのじゃ」


 ちなみにこのやり取りもコメントで行っている。

 ルル達のコメントは通知が届くので読みやすい。

 ルルの案内で複雑なスラム街を進む。


「何だあ、おめえら。こんな所に来たら危ないってママに教わらなかったか?」

「失せろ」

「ひぃっ!」


 ごろつきが絡んでくるが、金色と緋色の魔力で威圧して、どかす。

 スラム街の奥にやけに豪華な屋敷が見えてくる。

 あ、さっきの子供が門番で殴られている。


「ルルが行く!」


 ルルは風と雷の魔力を足にかけて、数メートルを一足で縮めて、門番の顎を蹴り上げる。

 一発でKOだ。

 門番が崩れ落ちた後、俺たちが到着する。


「何しに来たんだ!」

 子供が財布を隠して、威嚇する。

「君は門番と何をもめていたんだい?」

「妹がこの屋敷に囚われてるんだ! 金を持って来いっていうから持ってきたのに妹が……」


 少年は、俺の顔を見て、何故かぼろぼろと泣き出す。

「配信者のユウキさん……」

「さっきまで知らなかったのになぜ知ったんだい?」

「死んだ母さんが話してた。エルグランド王国の北に古の賢者がいるって」

「なるほどね。その財布は君にあげよう」

「え?」

「その代わり、この屋敷を案内してくれないか?」

「本当にいいの? 俺、スリをして……」

「良いんだよ。君名前は?」

「ラルク」


 ラルク君というらしい。恐らくここが奴隷を押し込めている屋敷だろう。

 それに近くには『亡霊』のアングラが霊体で潜伏しているはずだ。

 霊体に雷はどう効くかな?

 俺はニヤリとしながら、ラルク君とルル達と屋敷に入って行った。



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