第六十九話 宝箱とスキル報酬
「うおおおおおお!」
「やったぞ! 俺様もドラゴンスレイヤーだ!」
「嬉しいにゃ!」
「冷や冷やした~」
「ったく、途中で慢心しやがって」
ザンさんが叫び、グラウルさんが称号に関して嬉しがる。
ミレアさんは喜び、シズナさんは腰を下ろして、ふにゃ~となっている。
ガルドさんは、ザンのフラグ建設に怒っていた。
現代地球のコメント欄と異世界配信のコメント欄は熱気に包まれていた。
「ユウキのレールガンがなかったら負けてたな」
「有名なアニメのネタだけど、ユウキは知らなそうだったもんな」
「ザンのフラグ建設には笑ったwww」
「まさかレッドドラゴンを倒すとは」
「そもそも安全とされていた火山のダンジョンでクリムゾンゴーレムとレッドドラゴンが出ることが異常事態ではないか?」
「ユウキさんのレールガン? かっこよすぎるわ~」
現代地球のコメント欄はレールガンとザンさんのフラグ建設に笑い。異世界配信のコメント欄は少しずつだけど貴族と平民が議論するような感じになっている。
それにしてもマリア様の助言がなかったら負けてたな。俺も精進しないとな。
暫くするとボス部屋の中央に二つの宝箱が出てくる。
そして、俺とカレイナとアリアとエメリアの体がキラキラと光り始めた。
『スキルを付与します。電磁支配・改』
お、面白そうなスキルだな。
ステータス欄から確認する。
≪電磁支配・改≫:雷魔法の練度がレベル三になる。レールガンや金属を浮遊して、撃ちだすことが可能になる。キングヒドラの魔力を使いこなしている証拠。
「俺は電磁支配・改ってスキルをゲットしたぞ」
「すごい。どんな効果?」
カレイナが聞いてくるのでみんなに説明すると……。
「そりゃあすげえな。金属武器を自由に操れるのもでかい」
「レールガンって、あのとんでもない威力の攻撃を連射できるのにゃ? ちょっとヤバいにゃ」
「キングヒドラの魔力を使いこなせるのもいい」
ガルドさん、ミレアさん、シズナさんが分析してくれる。
試しにアイテムボックスから鉄鉱石を出して、浮遊させる。
「こりゃ凄いな。五個くらい同時に操れるぞ」
「ユウキが人間離れしていきますわ」
アリアが目をキラキラさせてる。ちょっと照れる。
「私は、火魔法の練度が上がって、焔が強くなった」
カレイナは指から火魔法を出すが、ガスバーナーで火を出すみたいにアオイホノオが出ていた。
「カレイナは天雷じゃなくて、蒼炎とかの二つ名の方がいいんじゃないか?」
「やだ。天雷の方がかっこいい」
ザンさんの軽口にカレイナは口を尖らせる。
「私は縮地というスキルを得ましたわ」
アリアは一瞬で滑るような加速を見せて、俺たちの周囲を周る。
「凄いな、分身ができてるみたいだ」
「慣れれば分身も意図的に作れるみたいですわ」
俺が褒めると、アリアは胸を張って言う。
アリアの立派な谷間が見えて眼福だな。
俺がジーっと見ていると笑顔のエメリアが視線を遮る。
「わたくしは仙気というスキルを得ましたのよ」
「凄そうだな。どんなスキルだ?」
「闘気を使う際に外部から自然に生命エネルギーを取り込めるようになりましたわ」
エメリアが仙気を発動させると、白金色のオーラがボス部屋全体に広がる。
そして拳にオーラを収束させると、地面を殴りつける。
ズドォン‼
「な、何だこの威力は!」
「エメリアさん強くなりすぎだろ」
ザンは慌てた様子で叫び、ガルドさんはドン引きしていた。
コメント欄もちょっと引いてる。
「とまあ、こんな感じですわ」
「俺のスキルより強い気がする……」
俺のレベル上げとスキルのために来たのに、周りに置いていかれそうだよ……。
暫くお互いのスキルについて語り合った後、宝箱を開けることにした。
ちなみにダンジョンクリアの初回時のみなので餓狼の五人はスキルは獲得してないぞ。
「宝箱は誰が開ける?」
「そりゃあ、とどめを刺したユウキさんだろ」
「そうだにゃ」
流石に二つの宝箱を開けるのは良くない。
俺はグラウルさんにも開けてもらうように言った。
「戦線が崩れたときに体を張ったグラウルさんにも開けてほしい。あれがあったからレッドドラゴンに勝てたんだ」
「ユウキさん……。俺様、ちょっと泣きそう」
なんか、グラウルさんの性格ってジャ〇アンに似てるよな。
心の友よ! とか言いそうだし。
宝箱は片方は虹色の宝箱でもう片方は金色だった。
「それにしても虹色の宝箱は見たことないにゃ」
「そうよね。普通の宝箱は木箱か良くて銀箱くらいよ」
ミレアさんとシズナさんが呟くのが聞こえた。
まあ、どんなものが出ても、嬉しい。
「虹色の宝箱を開けるぞ」
俺がまず、宝箱に手をかけて、蓋を持ち上げる。
虹色の光が漏れて、出てきたのは……。
「心臓⁉」
ドクンドクンと震える、心臓核だった。
俺が持つと、体の中に吸収されていく。
「え? 中に入って行った」
『それはレッドドラゴンの心臓核です。吸収されたことによって、レッドドラゴンの魔力が付与されます』
『え⁉ また魔力酔いしたらどうするんです!』
『レベルが上がっているので、よっぽどのことがない限り、それはないです』
本当かなあ。俺は不安になって周りを見ると様子がおかしい。
皆が膝をついて首を垂れてる⁉ どういう事?
「ちょっと、餓狼とカレイナたち何やってるの!」
「いや、自然とこうしてたんだ。ユウキさんが王様みたいな存在に見えてよ」
「ユウキ、そのオーラ抑えてくれないとちょっと苦しい」
え? どうしたらいいんだろう。魔力を抑える感じにする。
すると、皆が安堵して、立ち上がる。
「ユウキ様、かっこいいにゃ~」
「ユウキ様、なんか雰囲気がいい……」
え? ミレアさんとシズナさんの様子がおかしい。
レッドドラゴンさんよお! 何してくれてんの!
『フン、我の力をお主にも与えてやったんだ。ヒドラの奴だけが吸収されるなんてずるいしのう』
『レッドの奴と魔力を同期させる羽目になるとはな。ユウキ、我の魔力だけしか使わなくていいぞ』
『ヒドラ? 我と喧嘩するか?』
『お? やってやろうか?』
いや、お前ら喋れるんかい。弱肉強食の世界だからもらった力に罪はない。
カリスマホストみたいなオーラが出てるのかな。なんかまたこんなことがありそうだよ。
もう一つの金箱からは竜鱗の外套というマントが出た。
冒険者ギルドで鑑定してもらおう。
俺たちは転移魔法で火山のダンジョンの外に転移した。
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