第百二話 ブラックドラゴンの二人
俺たちは愛欲にまみれた一日を過ごしたが、ユウキランドの拠点作りは忙しい。
すぐに拠点作りに戻った。
「ユウキよ、ユウキランドはとても居心地がいいな!」
「リュウガ、そう言ってくれると嬉しいよ」
バルクの街だけだった、異世界配信レストラン二号店にリュウガは入り浸っているらしい。
「だが、配信でああもイチャイチャされると目に毒だな」
「ははは、それは許してくれよ」
俺は隙あらば、ルル達とキスをしたりハグをして愛情を確かめ合っている。
ユウキランドの中にある遺跡のスーパー銭湯を貸し切りにして混浴もしたりしたぞ。
皆、本当に積極的だから流石にダウンしたけどな。
リュウガは湖から水脈を操って、ユウキランドに繋がる水源を用意してくれた。
家にはどこからともなく現れる電気と水道付きの設備があるが、備えがあることに越したことはない。
今は下水道とか、洗濯に使う用のため池もあるぞ。
洗濯機とかも作りたいんだが、いかんせん俺にはそういう知識がない。
まあクリーンが便利すぎて、風呂とか洗濯はそれで済んじゃうんだが、生活魔法使いはあまりいないらしい。
いつかそういう問題を解決できるようにしたいな。
「オラたちの仲間を連れてきただ!」
お、アールとイーガとウーノが戻ってきた。
あれ、急に空が暗くなって……?
「何だ、あの数のワイバーンは⁉」
「敵襲だ!」
「皆武器を用意しろ!」
空におびただしい数のワイバーンがユウキランドの上を飛び回っている。
その中にはグリフォンやコカトリスもいる。
「落ち着いてくれ! ワイバーンのアール達に仲間を呼んでもらうように頼んだんだ!」
「ユウキさん、本当か?」
お、久しぶりに冒険者ギルドの支部長、バルガスさんを見たな。
隣には商業ギルドのバンズさんもいる。
「空を統べる魔物たちよ! 頼みがある」
「おお、キングヒドラ様とレッドドラゴン様の魔力を感じる人間か」
「なるほど、この街も相当大きいわね」
ワイバーン達の中に何故か黒い龍の番がいた。
ワイバーン達が空で待機する中、その二体が下りてくる。
「私はユウキランドを領地とするユウキ伯爵だ」
「俺はブラックドラゴナイトのドルだ」
「私はブラックドラゴマジシャンのミルよ」
二人は人化して、俺の隣にいたイケメンを見て仰天する。
「な、アクアドラゴンではないか! 久しいな」
「あんた寝坊助だったのに起きたのね」
「ミルはうるさいのだ。ドルよ、久しいな」
なんかリュウガと黒龍の二人が勝手に話し始めた。
しょうがないので、会話に入る。
「ワイバーンのアールとイーガとウーノにワイバーン達を集めてもらうように頼んだんだが、何で黒龍の二人までここにきているんだ?」
「ふむ、この地を中心に混沌が生まれると感じてな」
「神聖の森にこんな大きな拠点ができるだけでも混沌だけど、より大きな混沌を孕んだ街になりそうだから来たのよ」
ん? 混沌って何だ? 悪い意味なのか?
「済まない。混沌について詳しく」
「混沌とは、多種族が共生する善の混沌と、争乱が起きる悪の混沌がある」
「その両方がここで起きそうだからね」
ふむ、アルクアラウンド帝国との戦争は悪の混沌なのか?
だが、多種族って言うほど多種族か?
「ユウキ伯爵、よくわかっていなそうだから言うが、魔物が人間たちに紛れて暮らしているのは混沌だぞ」
「それにエルフの気配やドワーフの気配もするわ」
カレイナや俺の奴隷になったハイエルフのイルスもいるな。
この前の配信で婚約指輪をルル達に渡してから、積極的に夜の大運動会に混ざるようになったのは内緒だぞ。
神狼族のルカと一緒に見てくる目つきが本気と書いてマジなんだよな。
「ここから西にあるエルフの国からも流れてきておるようだな」
「東の獣人族たちも来ていそうね」
「何だって?」
という事は、アルクアラウンド帝国からも人が来ているのか?
こりゃあ、遺跡で個人情報を確認する必要があるな。
だがそれは置いておいて。
「ドルやミルは、俺たちに協力してくれるのか?」
「ふむ、それには条件がある」
「ええ、条件があるわ」
仲がいいのか、同じことを言う二人。
「ユウキランドの長として、そなたの強さを見せよ」
「魔物は長の強さで従うか決めるのよ」
うん、何となくこうなるとは思ってた。
って、何でだよ⁉
俺のスローライフ、どこ?
俺は平気な顔をしながらも内心頭を抱えているとリュウガが発言する。
「ふむ、2対1は流石に分が悪いだろう。我はユウキの眷属だ。我も戦う」
「……うん。それならいいだろう」
ま、マジか。リュウガと共闘か。
だが古の賢者コウダイ様に貰った魔法銃や感知のネックレスを最近使ってなかったからいい機会かもな。
はあ、俺も婚約して守りたい人が沢山いるんだ。
覚悟を決めろ。
強さを示せ。
「ふむ、勿論それはいいぞ。何ならお主の番たちも混ぜていいぞ?」
「シャドウライガーの魔法で隠れているのはお見通しよ?」
え? 何の話?
急に俺たちの周りに黒い影が現れて、ルル達が出てくる。
「ユウキ、敵?」
「天雷のカレイナ、参上」
「全く、ユウキはトラブルメーカーなのじゃ」
「うう、流石に私は戦えませんよ?」
「わたくし達を舐めてらっしゃいますのね」
「ユウキの剣として貴方たちには負けません」
「むむ。ブラックドラゴンなのね……」
俺のお嫁さんズが登場したな。
なんか周りの冒険者たちも盛り上がってきてるぞ。
「ふむ、ならば空を飛んでいるアールたち以外のワイバーン達も混ぜようではないか」
「え?」
流石にリュウガさん、それはまずくない?
「何、ユウキランドの冒険者たちも混ぜよう。これはアルクアラウンド帝国との戦争の訓練だ」
にわかに冒険者たちとお嫁さんズが沸き立つ。
これは大ごとになってきたな。
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