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予期せぬ知らせの数日前(3)

「真実でも真実じゃなくても

 ドラゴンの素材が

 魔界の森にあると言えば

 魔界の森と大森林に通路ができる」

 

「魔界の森と

 ライトロード国にもね。

 目的までは分からないけど…」


キースは、机の上に突っ伏すと、


「あーあ。

 調べなければよかった」


ため息を吐きながら口を尖らせた。


「キース?」

「だって、こんな怪しくて

 難しい問題だなんて

 思ってなかったから…」


アビス・ド・アポステルの狙いに、国王が気づいていない訳がない。それを理解した上で、シリウスに婚約の話をもちだし保留にするために私の病気を理由にしたのかもしれない。

キースはきっと、シリウスに言った言葉を後悔しているのだろう。


そう思ったティアナは、


「大丈夫。

 キースは何も知らなかったんだし…

 殿下も分かって下さるわ。

 それに、私との婚約は

 破棄しないと言われていたから

 きっと明案があるのだと思うわ」


そう自分にも言い聞かせるように

明るくキースを励ましたが、

不安は益々大きくなっていた。


(ベイリー様との婚約を受け入れても破棄しても、

この国は争いに巻き込まれるかもしれない)


困惑するティアナに、


「ティアとの婚約が

 破棄されないから、

 なんだけど……」


キースの独り言は聞こえなかった。





「ねぇねぇ、ティア〜」


しばらく思想にふけっていると、

キースは甘えた声をだしながらティアナの片手を優しく持ち上げた。


「やっとこっち見た」

顔を上げると、キースはふくれつらでこちらを見ている。


ティアナはくすりと笑みをこぼし、

不安でいっぱいだった気持ちに落ちつきを取り戻した。


「いろいろありがとう」


キースは知っている内容を話してくれただけではなく、独自に調べ、部屋や地図まで用意をしてくれていた。


「ご褒美は〜?」


そう甘えるキースに、

ティアナもお礼がしたいと思っていた。


「そうね。

 なにか欲しいものはある?」


そう聞いてから、

(第二王子に手に入らないものはないか)

と、ティアナは訂正しようとしたが、


「ティアナ!」

キースは迷うことなくそう答えた。


「・・・」

ティアナは目を

パチパチと見させた後、


「キースったら」

くすっと笑いながら

キースの頭を優しく撫でた。


「なんで笑うの?」


「え〜?」

キースの質問にティアナは笑いながら相槌した。


「僕は本気だよ?

 ティアが大好きだもん」

「ありがとう」


キースは昔から、周りより極端に幼い。

キースは厳格な母親に望めなかった愛情をティアナに求めるかのごとく、いつも抱きついては甘えてきた。身長が低く童顔であることも相まって、ティアナにとってキースは子供にしか見えなかった。


ティアナがくすくすと笑っていると、


――突然、


キースはティアナの腕を掴み

ソファへと引き寄せた。

(※)ムーンライトノベルズに載せている作品のR15指定バージョンです。

(※)改訂している話には★マークを付けています。

(※)ムーンライトノベルより更新は遅れます。

(※)ムーンライトノベル版(https://novel18.syosetu.com/n9962hu/)

(※)ムーンライトノベル版には18禁描写が含まれます。ご注意ください。

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